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「青色の紫陽花。」(詩)

溢れた傷から、流れている。


包帯から、滲んでく。


卑屈になっていく。


認めて、その上で自ら傷つける心。


水に生けた心の花。


雨の中、青色の紫陽花。


花言葉は「無常」


この世に不変のものなどない。


この花だって、散ってしまう。


自分の弱さを深く悟る。


変われない臆病さを。


精一杯、強がっている。


それは、明日を生きる為に。


きっとどこまでも行けると、そう信じて。


心の花と同じで、雨に濡れてく身体。


いつか描いた物語の。


あの日に見た、夢と現実の。


握った手の暖かさを思い出す。


誰かに認めてほしいと、願ってしまう。


自信がなくて、勇気が足りなくて。


信じるのが怖い。


捨てられない夢以外は、怖い。


それでも。


誰かを信じたい。


雨の中で、傘のない僕を助けてくれた

通りすがりのあの人のように。


誰かを助けたい。


……ただ、誰かを愛したい。


夜雨を越えた朝日を目指す。 


この世に不変のものなどない。


自分を構成する

愛した日々と記憶。


怖さも、痛みも。


楽しさも、嬉しさも。


いつかは、全部なくなるけれど。


この心の弱さを認めるなら、きっと変われる筈だ。


大切な傷を抱きしめて。


雨に打たれたその花は

ただ、輝いた。

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