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「クスノキ返せ」運動についての一意見
事実確認
皆さんは、京都大学において「クスノキ返せ」運動というカウンター運動(注釈:ある運動に対して異議を唱える目的で行われる運動のこと。レイシストのヘイトスピーチに対するカウンターデモ、左翼のデモ行進に対する右翼の妨害等)が起こっているのを知っているだろうか。
これは、パレスチナ人民と連帯する京大有志の会(KUVASP)が5月後半に行った、クスノキ前(京都大学のシンボル、学生交流の場として機能
思考の源泉~2023年度版~
初めに私の思考・表現の源泉は本と映画である。これは声を大にして言うことができる。私は反・教養主義を掲げる教養主義者である。毎年「読書100冊・映画100本」を目標に掲げて実践している。
私はかなり戦略性をもって自分が読む本を選書している。また、そのときどきに合わせた興味関心の移り変わりを反映している。
このnoteは今年読んだ本を一月から順に列挙しながら各月において私が置かれた状況を振り返る、一種
一人称の転倒による価値観の破壊
最近よく感じることなのだが、一人称が「俺」や「僕」の女の子が増えてきている。一昔前なら「ボクっ娘」という名称が与えられ周りから特別視され、アニメ作品にしか登場しない、現実にはほぼいない存在だと認識されていた。”男”勝りな性格で、負けん気が強く、”男性”性が強い女性が稀に使う一人称が、”本来”は男性の一人称である「俺」や「僕」だったのである。実際に私が小学生のときに出会った「ボクっ娘」はそんな性格だ
もっとみる「君たちはどう生きるか」感想
人妻エロすぎ。夏子さん出てきていきなり少年の手を取って自分のお腹に当てる(赤ちゃんを通して性行為の存在を眞人に知らしめる)のは思春期の少年にとってかなり大きな体験。原初的な性体験と言ってもよさそう。同様に、夏子さんと実父がイチャつくのを覗くシーン、これも思春期の少年の脳に強烈に焼き付く。この時点で眞人にとって母親と言えば実母、夏子はまだ“実父と性的関係を持って良い“と認識していない。ある種の不倫関
もっとみる函館に飛ばされたヒッチレーサーの話
27日
北の大地が見えた。函館の街である。
北海道に向かうフェリーの上。しっかり頭を抱えた。どうやって帰ろうか、まずはフェリー券のお金を工面して…、と様々な思いが胸に去来する。
とはいえ初めての函館の街である、どうしたってテンションは上がる一方だ。広い!デカい!道路はだだっ広い!北海道最高!ドライバーのお二人にラッピ(ラッキーピエロ)に連れて行ってもらい、ハンバーガーとポテトフライと烏龍茶をご馳
僅か半畳の床の上にて
私は何をとち狂ったのであろうか。パソコンの前に座り込んでウンウン唸りながらこうして文章を捻りだしている。森見登美彦の「四畳半神話大系」を読んで唐突にnoteなるプラットフォームに爪痕を残してみたくなったのだ。聡明なる読者の皆様はもうお気づきであろうが、文体も森見に多大な影響を受けている。だが所詮は無才の猿真似。化けの皮が剝がれるまでしばしお付き合い頂こう。
この文章の読者諸賢について私は知るべくも