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作品の物語

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製作した作品の解説です。 ひとつひとつに物語があります。
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#妖怪

【作品の物語】とことこ白猫又

【作品の物語】とことこ白猫又

とことことみんなでお出かけ。
季節の花を見たり、遊んだり。
今日は、舞い落ちる花びらを捕まえて
遊びました。

【作者コメント】

昨年の個展では黒猫の作品が多かった為、5月の骨董ショーでは白猫を中心に作品を作りました。
同じ白でも少しずつ違いがあります。
頭巾を被った猫又は、実はスコティッシュフォールドです。

【作品の物語】猫又音頭をとる子は真中に

【作品の物語】猫又音頭をとる子は真中に

愉快な音頭が流れてくると
人間たちが知らないところで
猫又たちは集まります。

音楽に合わせ踊りますが、
ベテランの猫又が盆踊りは
どんなものか?
と得意げに教えてくれます。
しかし両端の猫又は練習が
必要なようです。

【作者コメント】
盆踊りを踊ったことは数えることしかないのですが、皆さんはどこで覚えるのでしょうか?
記憶を辿ると、中央に振り付けする方がおり、その動きを見ながら踊っていた気がし

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【作品の物語】十五夜の百鬼夜行

【作品の物語】十五夜の百鬼夜行

美しい十五夜を眺める為に、
多くの妖怪が集まってきました。
この日の為に着物を新調したもの、
楽器を持ってきたもの等
楽しそうです。

不思議な妖怪たちを150体ほど描きました。
その中にはUMAやオリジナル妖怪も混ざっています。

オリジナル妖怪 財布の紐ゆるめ
が混ざっているのでこちらはぜひ会場で探してみてください。

【作品の物語】奏夜行

【作品の物語】奏夜行

楽器の妖怪たちがあやしい音色を奏ながら夜行しています。
その音を聞いて、踊るのが好きな妖怪も次々と夜行に加わって来ました。

太鼓や、琴、三味線などの楽器の妖怪を中心に描きました。
踊るのが好きな帝江も加わろうと、そっと参加しています。

【作品の物語】ぬりかべの手毬唄

【作品の物語】ぬりかべの手毬唄

手毬を転がしながら
遊んでいるのは不思議な
白い犬のような生き物。
鼻歌を歌いながら楽しんでいます。

【作者コメント】
ぬりかべ・犬タイプ
と呼ばれるこちらの妖怪は、実は正体はよく分かっていません。
「ぬりかべ」と聞いて思い浮かぶあの妖怪の関連も謎なのです。
なのに、なんともかわいらしい外見でファンも多いです。
今まで百鬼夜行図に描き入れた事はありますが一度メインで描いてみたいと制作しました。

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【作品の物語】蟲夜行

【作品の物語】蟲夜行

灯に惹かれ、集まるのは
謎の蟲達。

蠢きながら進みます。
あっちの水は苦いぞ。
こっちの水は甘いぞ。
と話が弾みます。

今回の作品は、姫国山海録や針聞書に出て来る可愛らしい「蟲」たちを中心に描いています。
1体1体の姿がとても魅力的だったので、さぞ集まって夜行させたら良いのでは無いか?
と思い生まれました。
金環月食が起こる不思議な世界を歩きます。

彼らはどこから来たのでしょうか?

11月

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【作品の物語】空の夜行

【作品の物語】空の夜行

今宵、日本の様々な場所からやって来た妖怪たちが集まって来ました。

空中で百鬼夜行を行う為です。
仲間に入れて貰おうと、アメリカから来たモスマンが様子を伺っています。

空に国境はない。文化を越えて尊重する。
をテーマに
烏天狗、野衾、管狐、幽霊鳥、モスマン、比翼鳥、すりこぎのお化け、ヨゲンノトリ、青鷺火、波山、姥ヶ火、鳥兜、赤舌を描きました。

窓から空を見るイメージで、しっかりとした木枠の額を

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【作品の物語】化かし夜行

【作品の物語】化かし夜行

「化かすぞー!」
と自信満々に拳を突き上げる狸は
早速頭に葉っぱをのせています。
そんな狸を往なす狐。

三毛猫又は、どう踊るか
白猫又に相談中ですが、赤殿中
(赤いちゃんちゃんこの狸)
におんぶをせがまれ、それどころではありません。

ドタバタしながらも
楽しく化かす相談をしていきます。

かなり小さめの作品です。
狸たちが、楽しそうにしているのを描きたく制作したのですが…
狸のみだとどうしても

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【作品の物語】不思議な管の管狐。

【作品の物語】不思議な管の管狐。

管狐が普段過ごしている竹筒の中は
様々な季節の花が咲き乱れ
不思議な形の蝶が舞っている。

呼び起こされる
その時まで
不思議な管の中で
過ごすのである。

【作者コメント】
普段竹筒で過ごしているのであれば、
ちょっと運動不足になったりするのではないか?
素朴な疑問から、少しもちもちに描かれています。
きっと心地いい空間に違いないと明るいイメージの作品にしました。

現在、額を選んでいます。

【作品の物語】祭夜行・特別版

【作品の物語】祭夜行・特別版

今回制作した銅版画、
祭夜行は、通常盤と特別版の2種類があります。

通常盤 

手漉き和紙使用
絹のような光沢が表面に少しある和紙です。

特別盤

土のザラザラとした、独特の質感と重みが特徴です。

どちらも、今年の個展で額装し展示予定です。

【作品の物語】祭夜行

【作品の物語】祭夜行

夜な夜な開催される
百鬼夜行。

今宵は特別にお祭り騒ぎ。

さまざまなお祭りを
混ぜ込んで、
遊び倒そう。

夜明けまでまだまだ時間がある。

【作者コメント】
久しぶりに銅版画を刷りました。
好きな技法の一つですが、美大を卒業する制作する機会が無く
今回個展用に特別に、用意しました。

今回の夜行は、日本各地にある踊りの中で私が好きなものを妖怪に踊ってもらいました。

①荒馬(あらま)

青森

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【作品の物語】百雷の鵺

【作品の物語】百雷の鵺

激しい雷鳴の中
鋭い爪を持つ鵺が現れる。

見た者は、たちまち
恐れ慄く。

暗闇の中、
時折強く光る体は
なんとも恐ろしい。

【作者コメント】
暗闇の中、雷光と共に鵺が現れたらどんなにかっこいいだろうか?
という私のイメージをそのまま作品にしました。

描いた雷の中にはルーン文字の
「ソウェイル」を組み込んでいます。

生命力や光の意味のルーンですが
明るく照らされる事で見えなかったものが見え

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【作品の物語】花嵐の舞

【作品の物語】花嵐の舞

花と共に舞い上がる3匹の鎌鼬。

1匹が棒で人を転ばせ
1匹が鎌で切り裂く。
1匹が塗り薬を塗るが…

塗り薬担当は、
薬壺を何処かに置き忘れ
花嵐に紛れた扇子と戯れている。

一番鎌鼬に出会っては
いけない状況である。

「花嵐の舞」
金潜紙×アクリルガッシュ
寸松庵サイズ(136×120mm)

【作者のコメント】
扇流しをイメージし、風の中鎌鼬と舞い上がる扇を入れたのがお気に入りポイントです

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【作品の物語】猫又夜行

【作品の物語】猫又夜行

桜の花びらが舞う、満月の夜。
猫又たちが歩き出す。

扇で花びらを仰ぎあそぶ。
猫目時計もまん丸である。