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「察してくれ」は求めない

Netflixの企業文化について書かれた本については、既に何度か紹介をさせていただきました。

その中でも何度も繰り返し述べられていたのが「コンテキスト」の重要性について。

企業文化を共有する上での前提条件であり、
文化の背景を理解するための数々の条件について。

日本の文化というのは単一民族から成り立ってきたこともあり、「言わなくても分かるでしょう」ということが社会の中でも会社の中でもまかり通ってしまうことがままあります。

この、「言わなくても分かるでしょう」という思い込みは、言い換えると「察してくれないあなたが悪い」という相手を責める姿勢にもなり得ます。

ところが、これも別のところで述べましたが、昨今の状況下では外国人の技能実習生が職場に入ってきたり、その場の空気を読むのにあまり長けていない人とのコミュニケーションや距離感を図るのが不得手な人も増えてきています。

そういった人たちに、前提条件を伝えることを怠っているのに、こういう文化なのだからこういう組織なのだから「言わなくても分かるでしょう」という姿勢で向き合うのは、相手にとってはかなりきついものがあります。

こちら側が察して行動していくのはいいかと思いますが、もはや相手に察することを求めてはいけないのだと思います。

異文化や異次元の人と向き合うために必要なのは、「言わなくても分かる」という姿勢ではなく、「言わないと分かってもらえない」という姿勢。

「察してくれ」と一方的に相手に求めてしまうのは、コミュニケーションを怠っているこちら側の責任転嫁でしかなく、むしろ要因はこちら側にあったのだと意識すると、問題解決に向けて行動を変えていくことができるかもしれません。

相手にきちんと言いたいこと言うべきことを伝えているかどうか、それがその組織で一緒に働く上でのコンテキスト(前提条件)の提示であり、企業文化の明文化や共有化への第一歩なのだと思います。

今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。

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