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エッセイ

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あのときの、あの感覚
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長文メール センチメンタル さすがに迷惑

友だちに送ろうと思って打ったけど、長文過ぎてさすがに迷惑だよね、と思って。

送れなくて、ここに投稿します。

行き場のない気持ち、どこかの誰かの心に響いてくれたら嬉しいです。

元気?
すっかり新緑の季節だね🌱

なんだか昔を振り返って、センチメンタルな気分になっちゃったから、聞いて欲しくてメールしたよ。
急な長文ごめんね。お時間あるとき読んでくれたら嬉しいです😌

昨日、行きたいご飯屋さん

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おばあちゃんに会いたい

一人暮らしで、勝手気ままに暮らしている。

ラジオやテレビやYouTubeをお供に家事をして、ご飯を食べていると、
日常的に「寂しい」と感じることはない。
強がっている訳でもなくて、普通に楽しく過ごしている。

けれど、ふと、とんでもなく寂しくなる時がある。

今日小玉スイカを買ってきた。一気に全部一口大にカットして、お皿に山盛りにした。

独り占めできるなんて、贅沢。

テレビを見ながら半分食べ

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マシュマロを焼きながら考えたこと

バーベキューで、マシュマロを焼いた。

マシュマロは、炎で炙ると一瞬で焦げ目がつく。
けれど、油断すると黒焦げになる。

私はビビって、マシュマロを炎になかなか近づけられなかった。
近づけても、さっと一瞬くぐらす程度で、
なかなか焦げ目が付かなかった。

そんな中、
友人は躊躇なくマシュマロを炎に触れさせて、すぐに良い感じの焦げ目をつけていた。

それを見ていて、
「恋愛に対しても、同じかもしれな

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子どもがいないということ

7歳の甥っ子と一緒に野球盤で遊んだときのこと。
甥っ子はこのゲームが得意で、母親にもいつも圧勝なのだという。
5回裏、12対6になったときに、
甥っ子は
「もうやだ!負ける。終わりにする」と言い出した。
甥っ子の方が12点を取っていて、まだまだ圧勝なのに、私が連続で2点取って6点になったことで気持ちが折れたようだった。

「なんで? まだまだ勝ってるじゃん!」と言っても、涙目で、「もうやめる!」と

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おじさんとお花見

近所の川沿いに桜並木がある。
ベンチが点在しているのだけれど、
その中に一つ、お気に入りのベンチがある。

座ると、桜越しに川が流れる様子が見える。
鳥の鳴き声も聞こえる。

心地いい。

満開の桜を見上げてぼうっとしていたら、
両手に杖(スキーのステッキみたいな)を持ったおじさんに話しかけられた。

「そこに、座っても良いですか?」
「あ、はい、どうぞ」
桜を見て作られた、にこやかな表情のまま、

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雪が積もった次の日

雪の日の翌日は、朝から晴れていた。
カーテンから漏れる光で、お日様の存在を感じる。
窓の外を見ると、雪はすっかり溶けていた。

昨日、結構積もっていたのにな。
なんだか、夢からさめた思いだ。

楽しかった昨日という日を
イリュージョンみたいに、
一瞬で消された気分。

全てのモノが白に覆われる非日常に興奮していた昨日が、なかったことみたいになる。

昨日という一日が終わったんだ。

いや、毎日、“

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雪の日

雪の日

旅が好きだ。
非日常が、好き。
興奮する。

だから、雪も、好き。
興奮した。
写真たくさん撮った。

こんなに積もること珍しいから、
珍しい日は貴重だから。
残しておきたいって思うんだよね。

積もりたての雪の上を歩く感覚。
車の音、子どものはしゃぐ声。
無音なわけじゃないのに静かに感じる空気。

小さな葉っぱに積もった雪は、
こんもり、
かわいい!

撮った写真の中には、見た瞬間の感覚が閉じ込

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ピアスと元カレ

高校生の頃に付き合っていた人とは、別れた後も友だちで、頻繁に連絡を取る訳ではないけれど、ゆるく繋がっていた。

付き合っていた当時
「ピアスあけないの?」と聞かれて、
「大人になってからあけようかな。」
「大人って20歳?」
「いや、20歳ってまだ精神的に子どもでしょ。もう少し大人。26歳くらいかな」
というやりとりがあった。

別れて何年も経った後で、何のタイミングか忘れてしまったけれど、久しぶ

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ピアスのプレゼント

学生時代、友だちの紹介で知り合った男の子と2回目のデートをしたときに、突然プレゼントをもらった。

包を開けると、小さな青い石のピアスが入っていた。

私は、当時も今もピアスはあけていない。
ピアスあいてない人にピアスプレゼントするってどういうこと?
「私のこと、全く見てないんだなあ」と悲しくなった。見てたらイヤリングでしょ。というか、アクセサリー喜ぶタイプじゃないんだけどな。

だいたい、なんで

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バイト先のHさん

16歳の時にクリーニング屋さんでアルバイトをしていた。
夕方から夜のシフトには、20歳から25歳くらいまでのお姉さんお兄さん達がいて、みんな優しかった。

私はその中の一人、バンドをやっているフリーターのお兄さん、Hさんに恋をした。20歳で、金髪で、笑顔がかわいい人だった。金髪の長い前髪の隙間から見える黒い瞳。目が合うと吸い込まれそうだった。残業中に鯛焼きやアイスをおごってくれた。松本大洋を教えて

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