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【読書感想文】村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」

こんばんは!
とうとうこの日がやってきた!小栗義樹です!

本日は、読書感想文の日です。
僕が過去に読んだ本の感想を述べて、色々な方にその本をオススメしようという試みです!

今日はですね、とうとうきてしまいました。

ねじまき鳥クロニクル

の感想を述べたいと思います。

日本人なら誰でも知っていると言っても過言ではないあの文豪、村上春樹さんの中期代表作と言われている作品です。

ネットで口コミを調べましたが、難解・難しい・よく分からないというコメントに溢れていましたね(笑) はい、気持ちは大いに分かります。僕もこれ、1回読んだだけではよく分からなかったですし、実は今もよく分かっていないのかもしれません。

これだけ難解で、意味がよく分からないと言われているにも関わらず、口コミには、でもすごい・震える・感動するという言葉も沢山見られました。それだけパワーのある作品なんでしょう。文章の力の大きさを体現した作品と言えると思います。

ちなみに僕、ねじまき鳥クロニクルは何度も読み返しています。印象としては、好きではないけど面白いというものです。そうなんです。僕、ねじまき鳥クロニクルは好きではないんです。

そういう経験ってありませんか?

好みではないけどなんか面白いから何度も見返しちゃう。

僕にとって、ねじまき鳥クロニクルは、そういう作品だったりします。だからこそ僕は、この作品を本当に凄い作品なんだと思っています。好みじゃないもの、好きじゃないものって、大抵は触れずに突き放すと思うんです。でも、ねじまき鳥クロニクルはそうじゃない。そうすることが出来ないくらい、衝撃的だし、面白いんです。

これが文豪の力かぁ~と思わざるを得ない、圧倒的な作品だなという風に思います。

この作品は3部作になっています。分厚い小説が3冊あるということです。読むのにめちゃくちゃ時間がかかります。でも、テンポの良い文章が、その時間をも気にさせず、さらさらと読ませてくれるのも事実です。これだけ長い作品を組み立てること自体が驚異的なのですが、それを飽きさせずに読ませ続ける文章の起こし方は、化け物と言わざるを得ないです。

僕がねじまき鳥クロニクルを好きになれない理由は、人間的な作品だと思えないからと言えばいいのでしょうか。言葉で説明するのが難しいのですが、よく出来すぎていて、人間的な矛盾が感じられないところが苦手という感じです。あとは、楽しみ方を読者が理解していることが前提でもあります。

今風に言うと、スピリチュアルに対しての寛容さが求められるし、資本主義への懐疑的な感覚が必要だと思うのです。僕は、人が人らしく矛盾を孕み、それに対して葛藤しながら、ある種の答えを出す物語が好きだったりします。そこにある生々しさが好きで、そこを考えながら生きたいと思う。これはもう、そういう性分だとしか言いようがありません。

ねじまき鳥クロニクルにも、そういう部分はあると思うのですが、村上春樹さんの初期の作品と比べると、より外向的な気がします。いうなれば、若干政治的で、世界の構造に対して疑問をぶつけている作品と言える。そんな印象を持っているのです。

結末をスッと理解したい。全部がきちんと解決して終わってほしい。そんな風に考えている人にとっては、この作品は難しいのではないかなと思います。正体はかなり隠れていますから、途中で理解が追いつかなくなって、挫折してしまうなんてことにもなるかもしれません。

僕が思うにこの作品は、雰囲気で楽しむ・波動を楽しむ・解明する心意気で楽しむの3段階の楽しみ方に分かれていると思います。つまり最初から、読んでいればすべてが解決するという構造にはなっておらず、そこに込められたメッセージを読み解くことも含めて楽しまないといけません。1回読んで、どうにかしようという作品ではないのだと思います。

ただ、その深みが面白さを加速させているのは事実です。読み終わった余韻を味わい、どういう物語なのかを考え、自分なりのテーマを作品に付与し、他の人の感想を読み、自分のテーマのズレや共通部分を楽しむ。そういうことができる作品であるのは間違いなくて、そこには、ほぼ無限の可能性があると言えると思います。このほぼ無限の可能性という部分が、ねじまき鳥クロニクルの面白さであり、好き嫌いを問わず、誰もが興味を惹かれ、のめりこむ部分なのではないでしょうか?そんな風に思うのです。

今回は、ねじまき鳥クロニクルに対する僕の印象と所感を書いていますが、この物語に関する感想を、1回で述べようなんて無理ですね(笑)

まだまだ語り足りなくて、本編に関する感想を述べたい気持ちもあります。

というわけでいつか、違った角度から、この物語に関する感想を述べていきたいと思います。グレートギャツビーと同じように。

ねじまき鳥クロニクルは、好きではないと言いましたけど、面白いのは事実で、やっぱりオススメです。村上春樹さんが見て思う、日本という国の在り方・資本主義の穴・日本人の弱さなんかを堪能することが出来ますし、何よりもお話が面白いです。

この作品は、図書館などで借りれると思いますから、時間を取ってゆっくりと読んでみてほしいと思います。

誰かとねじまき鳥クロニクル談義をしたい!今はそんな風に思っています。一緒に語ってくれる方、ぜひコメント欄にコメントをください。

それでは、本日はこの辺で!
また、明日の記事でお会いしましょう!

さようなら~

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