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拝啓 まだ、生まれていない君へ。

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まだ生まれていない未来の赤ちゃんにメッセージを書いています。
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#幸福論

拝啓 まだ、生まれていない君へ。

1. 学校1-1. 勉強ってなんだろう

1-2. 良い大学に入れば人生上がり?

1-3. 自由を奪う場所としての大学

1-4. 偏差値で良い大学と頭の良さを測れるのか

1-5. 年収1000万より年収500万が高給?

1-6. 理系より文系が偉い?

1-7. 学校より協調性を育むのに優れた場所

1-8. 自分の頭で考える?

1-9. 考えるのは本当に自分の「頭」?

1-10. 職

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偶然の産物にすぎない人間を救うもの

前回:世間の人生という牢獄のはじまり

3. 人生3-1. 偶然の産物にすぎない人間を救うもの学校、そして仕事にまつわることについて話してきた。この2つは、君が生きていくうえでふつう避けては通れないことだ。それらは決して悪者じゃないけれど、残念ながら良くない側面を持っている。そういうことに君が苦しめられないようにと願って、好き勝手に伝えてきた。

最後の章なので種明かしをすると、この長い手紙で君に

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感謝の閾値

前回:偶然の産物にすぎない人間を救うもの

3. 人生3-2. 感謝の閾値幸福を創造する、というテーマでまず触れたいのは「感謝」だ。感謝ってのは「ありがとう」という気持ちを持つことだ。

人間は感謝すると幸福になれる。これは前に話した、創造することで幸福になれるのと並ぶ人間の素晴らしい才能の1つだ。人間が感謝をすると幸福になれるのは、人間が社会性生物として進化してきたからだろうけど、ここでもそんな

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ノブレス・オブリージュと愛

前回:感謝の閾値

3. 人生3-3. ノブレス・オブリージュと愛幸福を創造するものとして「感謝」について話した。次は「愛」だ。

これは一般に幸福と結びつきやすい概念かもしれない。「愛とはなにか」なんて考え出すとまた大変なことになるけど、簡単にいえば、「愛は、相手のためを真に考えた、見返りを求めない与える行為」なんだと思う。

例えば、俺が君を愛していると言ってプレゼントをあげた後に、なんらかの

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創造による幸福

前回:ノブレス・オブリージュと愛

3. 仕事3-4. 創造による幸福幸福を創造するための3つ目の鍵は創造だ。創造については仕事についての話の中で触れた。そこでは、競争の檻から脱獄するための鍵として話した。創造が素晴らしいのは、幸福を生み出すこともできることだ。

創造の起源を探れば、やっぱりこれも生存と繁殖に有利だったから育まれてきたということになると思う。高いところにある食べ物をとるとき、自分

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非連続を連続にすることの幸福

前回:創造による幸福

3. 仕事3-5. 非連続を連続にすることの幸福世の中は分類や区別、ラベリングにあふれてる。モノゴトを分類・区別して、それらに固有の名前をつける。このおかげで人間は高度なコミュニケーションが取れるようになった。けど、この分類とラベリングには罠もある。

人間は色々なことで対立する。ときには命を奪い合う。

白人と黒人

キリスト教とイスラム教

民主主義と社会主義

科学と

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差分のデザインと幸福

前回:非連続を連続にすることの幸福

3. 仕事
3-6. 差分のデザインと幸福差分と余白。この2つは人生でデザインすべきことだ。この2つの設計が上手ならより幸福を生み出せる。今回は差分について。

差分ってのは、比べれる2つのものの差のことだ。例えば、俺の身長が180 cmだとして(本当はもう少し低いけど)、君の身長が150 cmだとする。そしたら、俺と君の身長の差分は30 cmだ。なにも難しく

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余白のデザインと感謝、愛、創造

前回:差分のデザインと幸福

3. 仕事
3-7. 余白のデザインと感謝、愛、創造メモや落書きを一生懸命しているノートにも、なにも書かれていない白いスペースがある。小説には、段落と段落の間に空白のスペースがある。映画には、クライマックスの後に音のない真っ黒い画面がしばらく映されたりすることがある。そういうのが余白だ。

デザインにおいて余白は、認識を容易にしたり、情報をより際立たせりする効果がある

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