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司書のおすすめ本

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面白いと感じた本の書評リストです。
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#図書館

村上春樹さんの小説を図書館で順番待ちしている間に読みたい小説3選

村上春樹さんの小説を図書館で順番待ちしている間に読みたい小説3選

こんばんは、古河なつみです。
村上春樹さんの新作小説『街とその不確かな壁』が発売されましたね。
私も書店へ行くのを楽しみにしているのですが、中には図書館で予約をして気長に待とう、と考えている方もいらっしゃると思います。けれど、人気の本はなかなか順番が回ってこないのが図書館の弱点でもあります……。
そこで、村上春樹さんの小説を待っている間にオススメしたい小説を3冊紹介します。

『最後の物たちの国で

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図書館司書が見た本屋大賞の裏ヒット作『店長がバカすぎて』

図書館司書が見た本屋大賞の裏ヒット作『店長がバカすぎて』

こんにちは、古河なつみです。
今年の本屋大賞のノミネートが発表され「またこの季節がやって来たなぁ……」と感じます。

私が司書として働いていた時に予約の手続きがグンと増えるのが「本屋大賞=直木賞>>芥川賞>>>その他の文学賞」という感じだったので「利用者さんの質問に素早くこたえられるようノミネートされた作品と作家さんの名前を覚えるように!」と、ある職場では小テストのようなプリントを毎回配ってくれた

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現代海外文学のトップランナーがわかる『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』

現代海外文学のトップランナーがわかる『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』

こんばんは、古河なつみです。
以前にこのnoteで「本好きがこっそり見に行く図書館のとある「ジャンル」とは?」という記事を書いたのですが、思いのほか反響が大きかったので、この時の記事では紹介しきれなかった変わった書評集(正確には文学史・作家論というジャンルです)を一冊紹介したいと思います。

ちなみに前回の記事はこちらです↓

『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』とは?

青月社という出版社さ

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元図書館司書が紹介する「ずっと読み続けられている芥川賞作品」とは?

元図書館司書が紹介する「ずっと読み続けられている芥川賞作品」とは?

こんばんは、古河なつみです。
第168回芥川賞が発表されましたね。

芥川賞・直木賞・本屋大賞の受賞が発表されると、図書館には予約が殺到します。人口の多い自治体では300人待ち……という事態もままありました。そのせいで待ちきれずに「もういいです」と興味を失ってキャンセルしてしまう方も多くいらっしゃいます。

そこで、司書として働いていた時にキャンセル率が低く、予約の順番待ちがすべて解消された後もず

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図書館司書が新成人の方へおすすめしがちな鉄板本3選

図書館司書が新成人の方へおすすめしがちな鉄板本3選

こんばんは、古河なつみです。
今日は色々な場所で成人式が行われていたようですね。
私が勤めていた図書館では「成人式を迎えた皆さんへ」と題しておすすめ本リストを作成して職員が配って回っていたのを思い出します。

そのおすすめ本リストを作成する時に職員全員から候補本を募っていたのですが、不思議な事に毎年必ず誰かが候補本として挙げる「鉄板本」が何冊かありました。

職員の顔触れが変わった年でもまるで示し

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