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オーケストラ部⑩ 引退、そして2022年
卒業式の後、国立後期までの大学入試が完全に終わったら、卒業コンサート、通称「卒コン」が行われる。
これはコンサートと名付けてあるが、お客さんを迎え入れることはしない。駒フィルの1・2年生と、卒業式を終えた3年生だけで行う、“駒フィル流送別会”である。
駒フィル流ということで、1・2年生から3年生へ向けて演奏を送り、2・3年生も1年前の定期演奏会で披露した懐かしの1曲を演奏する。
楽器を
オーケストラ部④ サマーコンサート
初本番、「サマーコンサート」の日があっという間にやってきた。
サマーコンサートは、夏休み前の終業式の日に毎年校内で行っている。
主に駒フィル(駒場フィルハーモニーオーケストラ部)を引退し立ての3年生が来ると聞いていたが、駒フィルとは関係ない生徒や先生も意外と多く見に来ていて人気ぶりに驚いた。
私はあまり緊張していなかったのだが、実際に演奏を聴きに来た観客の姿を見ているうちに、じわじわと緊
オーケストラ部③ 初合奏
わが校の校歌、となりのトトロの「さんぽ」、「パイレーツオブカリビアン」。この3曲を個人錬、パート錬、セクション錬でコツコツと練習し、初めての全体合奏の日がやってきた。
部員みんなで音楽室の机をどけ、椅子と譜面台をオーケストラの隊列に並べ、全体を見渡せる位置に指揮台を置く。
いつもの音楽室がオーケストラ仕様になり、その席一つ一つに部員と楽器が整然と配置される。その瞬間、「同じ部活の1年生と2
オーケストラ部② ホルン初挑戦の日々
地獄の楽器決めを経て、1年生全員の担当楽器が決まった。
金管楽器1年はホルン、トランペット、トロンボーンに各2人ずつ。
トロンボーンの1人は中学の吹奏楽部でトランペットをやっていたが、他の5人は全員が金管楽器初心者だった。
つまり6人全員がその楽器の初心者。5人はマウスピースを鳴らすのが初めて、ゼロからのスタートということになる。
みんなで線路沿いでマウスピースをプープー鳴らしながら
オーケストラ部① 地獄の楽器決め
2022年、バイオリニストである中学の同級生と卒業ぶりに会うことになった。
自分の音楽遍歴を掘り起こして話のネタにでもしようと、高校のオーケストラ部の演奏会DVDを11年ぶりに見た。
それは、演奏会のメインディッシュである交響曲、ジャジャジャジャーンで有名なあの「運命」の第4楽章のこと。
信じられないほど美しい音色が、私の耳を通り過ぎた。
妖精が通り過ぎて、キラキラした粉を振り撒いて
椎名林檎シリーズの途中ですが、書きたいエッセイができたので他のエッセイも投稿します。