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挫折からの逆転劇!成功を導く継続とやり抜く力 "grit"とは..


"grit(グリット)“ 
「継続とやり抜く力」 が、
成功を導く鍵のひとつだと信じています。

 
先日、CHRO(HR責任者)仲間3人を招いてのお食事会を開催しました。様々なトピックで熱い対話が続くこと4時間...  一番盛り上がった時間は、会の終盤、参加者の一人が、「ところで、"成功を導く鍵” って何だと思う?」という問いをしてからの時間でした。
 
そこで、「じゃ、人生や価値観に影響を与えたであろう原体験について、互いに共有するってどう? それぞれの知らなかった一面を知る機会としても、面白いかも!」となり... 「何歳にまで遡るんだろう? う~ん」 と、皆で自ずと数十秒のシンキングタイムに。
 
他の方々のお話は控えさせていただくとして、皆さんが非常に関心を持ってくださった私のストーリーを、ここでは共有することにいたします。
 
 
遡ること35年以上前... 小学6年生当時の話です。
幼少期に大阪府枚方市で育った私は、小学5年生の夏休み期間に、実家の香川県高松市に引越しました。実は、香川県って... 約800の獅子舞グループが存在する「獅子舞王国」なのです。私の実家周辺でも、毎年秋に、町内の空き地や誰かの家の玄関先など、所かまわず、獅子舞が踊り狂って練り歩く行事が非常に盛んなのです。
 
町内会で獅子を遣うのは、同町内の小学校高学年生。夏休みの期間、ほぼ毎晩、集会場に集まり、大人たちから練習を受けるのです。
 
5年生の2学期開始時の転入生として、獅子を何も知らない私にとっては、その年の秋祭りでは、町内を練り歩く時に、ひたすら山車を引っ張るだけでした。
 
香川県は 「おもてなし文化」が根付いていることでも知られるお土地柄で、そんな "不出来な転入生” の私に対しても、皆さん、優しく受け入れてくださった記憶があります。ただ、町内の主の一部のオジサマから、「そこのお前!〇〇(祖父母の名前)さんちの孫なんやろ? おまんくとこーの血筋は皆の~、氏神様への奉納のトリを飾る獅子の使い手やったけんのう~。ほんなけど、お前は何や? 何ちゃ知らん、ただのほっこまいか!じょんならんの~。」って、なんだか罵られたのです。
* ちなみに、「ほっこまい = お馬鹿さん」、「じょんならん = どうにもならない無様な」っていうコテコテの讃岐弁です。はい、完全に馬鹿者扱いでした。。
 

そして、翌年... 6年生の夏休み。
私にとって、"最初で最後“ の集会場での毎晩の練習では、「獅子頭を操る前方役」「獅子の後方役」「太鼓」「鐘」と、全て覚えないといけないのです。皆が休憩中の時にも、ひたすら鏡の前で自己練習。さらには、既に中学生になっている近所に住むいとこ(過去に全員がトリ経験者)にも教えを請いに行き、自宅で自己猛練習(道具が無いので、今でいう "エアー” で)を繰り返したのです。
 

何故ここまでやり抜こうと思ったのか... 
「一年前に馬鹿者扱いされたことへの悔しさ」では無いと思うのです。「自身の血筋が、トリを飾る獅子の使い手だったこと... たかが転入生という理由だけで、自分が途絶えさせるわけにはいかない」という想いが、当時の私を奮い立たせていたと思うのです。
 
9月の本番では、土曜日の最後の舞で「獅子の後方役」、翌日の氏神様への奉納のトリの舞で「獅子頭の役」を任されました。1年前に バカにしてきたオジサマたちから、「がいな獅子が舞いよったわ~。お前は、なんがでっきょんな~いうくらい、めんめで練習しよってからに、ほんま、がいなやつやの~」って感じで言われました。
*注釈が多くなりスミマセン... 「がいな = 強い感じ」、「なんがでっきょんな = 何しているの?」、「めんめで = 自分で」、「がいなやつ = 意思を曲げない強者」って感じの讃岐弁です。 
 

私が覚えている範囲内での「人生や価値観に影響を与えたであろう "成功を導く鍵” の原体験」は、この  "獅子舞ストーリー” かもしれません。その後、その "がいなやつ” は、11年前、外資系企業でHR責任者に就任しました。今でも親交が続く、当時の上司である日本法人社長から言われたフィードバックのひとつ... 「決めたことは諦めずに必ず行動につなげ、失敗を恐れず挑戦し、裏で努力し、しっかり継続させて、そして、やり抜く。だから、周りの人たちの心に響き、信用され、信頼を得ていると思うよ。少なくとも自分にとっては、そうだから。」と。
 
 
私は、何か生まれ持っての特別な才能があるとも思えませんし、大学の4年間は、自身で学費と生活費の全てをアルバイトだけで賄わないといけない苦学生で、環境に恵まれていたわけでもありません。

一方で、"周囲から見れば大変な状況であっても、そんな感覚は抱かずに挑戦を楽しんでいる”、"結果がすぐに見えなくても、とことん継続させる”、"そのために、やらないことも決めてきっぱり切り捨てる”、そして、"決めたことは徹底してやり抜く“... これらは、後天的に身に着け、伸ばすことができる  "grit” という「成功を掴みやすい力」と言われています。もっと言えば、"人生の幸福度・生きがい を高めてくれる味方” だと私は強く実感しています。私のささやかなストーリーではありますが、お食事会で同志の3人は、深く頷いてくれたのです。
 

きっと他にも様々な個性による「成功や生きがい を導く鍵」はあるかと思います。ただ、ここでお伝えしたいのは、私のように、元々の才能などに自信が無かったとしても、私のように、元々の環境に恵まれているとは言えなかったとしても、「"grit" という後天的に身に着けて伸ばせる力」で、"成功を導いたり、生きがいを高めてくれたりする可能性がある" ということです。私の実体験ストーリーが当てはまりそうな個性の方は、勇気を持っていただければ嬉しいです。


<gritとは>

Guts(ガッツ): 
   
困難なことに立ち向かう闘志
Resilience(レジリエンス):  
   
逆境に負けない粘り強さ
Initiative(イニシアチブ):
   
自発的に目標を定め取り組む力
Tenacity(テナシティ):
   
何としても達成するという執念
 

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人事の仕事

外資系17年(HRトップ 7年)とプライム市場上場企業 Global CHRO(最高人事責任者)経験の私が「誰もが独自性を強みとして持ち、新しい無限の可能性を秘めている」を自身のコーチング哲学に、2023年3月 起業をしました。サポートくださる方々と一緒に日本を元気にしたいです!