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かをりのよろこび

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日本の伝統的な香りについていろいろコラムを書いています。
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#お香

恋をあきらめるために〇〇〇を盗む話

恋をあきらめるために〇〇〇を盗む話

人はいろんな匂いを発している

ひとはいろんな「匂いフェチ」です。チョコレートの匂いフェチもいれば、ほかの人がちょっと眉をひそめてしまうような匂いまでさまざまです。
匂いというのはいろいろあるものです。
たとえば我が家は犬を飼っているのですが、以前子どもが驚いてパニックになった時がありました。するとまだ子犬だった犬(柴犬)のテンションが上がってしまってパニックになっている子どもを噛んでしまったこと

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新春に古今和歌集の春の巻を開いてみる

新春に古今和歌集の春の巻を開いてみる

新年あけましておめでとうございます。今年も楽しくうきうきするような香りの話や古典やアートのお話をして行けたらいいなと思っています。

新年のことを新春と言い表すように、かつては新年というのは春の訪れをあらわすことでもありました。(今年なら2月1日です)そんな新年の最初にぜひ見ていただきたいのが古今和歌集。

古今和歌集は醍醐天皇の命で作られた最初の勅撰和歌集です。紀貫之、紀友則、凡河内躬恒、壬生忠

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アロマとお香~クリスマス・三賢人の贈り物~

アロマとお香~クリスマス・三賢人の贈り物~

サンタクロースは来ましたでしょうか。
我が家では小学生までの子どもにはサンタがやってくることになっています。そのためにはサンタさんに手紙を書く必要があります。
悩みに悩む次男。そろそろサンタさんに出さないと届かないから!!と焦る親。
焦る親。(発注が、配達が・・・!!)
2日前ようやく手紙を書き上げる次男。
贈る前に見せてもらったら、漢字クイズがついていた。いいクイズが出来上がり、満足する次男。

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蘭奢待の香りを聞いてみる

蘭奢待の香りを聞いてみる

コロナ禍においてオンラインで物事が進められるようになったことで、私の世界はぐんと広がった。オンラインによって、場所関係なく全国の人と知り合えたり、オンラインで完結する仕事をいただいたりするようになったことは考えてみればすごい社会の変化なのだと思う。仕事だけではなく、様々なコミュニティがあり、その中でたくさんの人が自由に行き来している、ということもコロナ禍で知ったことだ。
しかしオンラインではどうし

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1000年前の「いいこと探し」引き寄せの法則ではなく〇〇でした

1000年前の「いいこと探し」引き寄せの法則ではなく〇〇でした

長男が修学旅行に行きました。昨年は修学旅行などできなかったのだから、少しは良かったのでしょう。本人は今のクラスに友だちが少なくて、気が重いそう。班分けをしたらあぶれてしまって、自分のほかには修学旅行に行かない人と不登校、仲良くない人そして自分、という班になり、いやなことこの上ないとこぼしながら出かけて行きました。そういう旅行経験もなかなかないから、楽しんでおいでよ。と言いましたが、いい事探しをして

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香りはひとの記憶を刺激する

香りはひとの記憶を刺激する

夕方、仕事の帰り道にどこからともなくカレーの匂いが漂ってきました。
夕方のカレーは小学生の頃のことを思い出します。あのころはなんにも考えず、夕方になるまで思いっきり遊んでいたなあ。一日が長かった。家に帰るときにカレーの匂いがすると、うれしくなって走って帰ったものだなあ。

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かをりはドラえもんである理由

かをりはドラえもんである理由

香道をご存じでしょうか。一応、日本三大芸道(茶道、華道、香道)と言われていますがひとつだけ中身をほとんどだれにも知られていない芸道、それが香道です。お香なんて言ったりもします。

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七夕に寄せて

七夕に寄せて

もうすぐ七夕です。

七夕は本来旧暦7月7日ですから、現在の暦ではだいたい8月中旬頃。立秋の後になります。ちなみに今年は8月14日が7月7日に該当します。

万葉集にはこのような歌が残っています。

天の川安の渡りに舟浮けて秋立つ待つと妹に告げこそ(万・2000)

天の川に船を浮かべてあなたを待っているとあの人(織女)に告げておくれ、という意味の歌。秋の風が水面に吹いている、という表現になるのは

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