マガジンのカバー画像

雑記

229
運営しているクリエイター

#組織

いかにして分業を成立させるか

分業成立のためには、それぞれの人が自分の得意なところに特化して比較優位を発揮する、ということが重要になってくる。そして、その特化された部分が最適組み合わせとなれば分業がうまく作用しているということになるのだろう。そこで重要になるのは、特化というのも、最適というのも、社会的、客観的に定まるものではなく、主体的、主観的に個々人が選んで決めてゆく、ということであろう。

組織の最適と個人の最適

組織で

もっとみる

情報思想

社会思想、政治思想、経済思想など、特に社会科学の分野で思想というのは一つの中心的な研究テーマとなっている。この情報化時代、そろそろ情報思想のようなものを考える時期なのかもしれない。

情報思想の基本要素

情報思想とは、社会のような人間集団についてでも、政治のような制度についてでも、経済のような貨幣という交換ツールを軸にして見た現象でもなく、人間間の不定形なコミュニケーション媒介ツールについての考

もっとみる

目的合理性と一般意志合意形成

現代社会を特徴づける目的合理性と一般意志の組み合わせによる合意形成には非常に大きな問題があると言える。

社会の目的合理性の結果としての個別目的不合理

目的合理性に基づけば、行動は自分の意志を実現するために最適にセットされることとなる。一方で、全体意志を定めるために一般意志が導入されると、それぞれの目的合理的な意志の集合体によって一般意志が定まるために、自分の優先順位を上げるための主導権争いを強

もっとみる

自由な社会のあり方

スミス的市場原理、社会的分業そして自由意志に基づいた集団形成のあり方というのは三位一体のように感じる。

個人が主となったネットワーク

これらは、社会ありきではなく、個人が主となって、個々人が尊重されるような状況でなければなかなかうまく機能しなさそう。自由意志に基づき、自分のやりたいことを追い求め、そのときどきに気の合った仲間と緩やかな繋がりを持ち、そんなネットワークを通じて必要なものの交換がな

もっとみる

無駄を生み出し続ける組織

組織というのは、価値観が統一されることで、その価値観に向けて合理的に行動するよう最適化されてゆくと考えられる。しかしながら、果たしてそのマクロの合理性はミクロの合理性と一致しうるのだろうか。そこでの合成の誤謬は一体どのように処理されるのだろうか。

組織におけるミクロ合理性

組織において、典型的な価値観は、株式会社における利益なのだと言えよう。会社組織におけるマクロの合理性である利益の極大化を推

もっとみる

社会の動き方の理念型

社会は一体どのように動くのか。

会社員や公務員が中心を占める現代社会でその駆動力となっているのは、年次毎に定まる予算だと言えそうで、その使途が定められてそれに従って目標が設定され、その目標をこなしてゆくことで仕事が行われる、ということになる。会社ならば、毎年の決算に向けて利益目標が立てられ、それに向けて生産を行い、販売し、利益を達成する、ということの繰り返しで、利益を上げるためには社会で需要のあ

もっとみる

集団・組織の作り出す空気

人が集まるということは、なんらかの価値の固定を行うということになる。目的合理的組織ならば、共通目的に価値を固定して、それを前提に集団論理を組み立てればよい、ということになるが、完全に目的合理的な組織というのは、それが人間によって構成される以上、実現不可能であると言える。つまり、合意された目的以外に、合意に至らないさまざまな個性の違いというものが必ずあるので、そこで合意された価値観に対する立場の違い

もっとみる

数学の限界

某所で散々やりこめられながら、まだしつこくこんなことをやっている私は本当にどうしようもないなあ、と思いながら。

数学は、数式に基づいて答えを出すことはできるが、果たして可能性を探る、という処理は可能なのだろうか。数学の基本的なルールは定義などで定まっているわけで、要するにできることしかできないのだと言える。その性質上、もし定義が間違っていたら、というような想定は当然できないわけで、まあ、数学のみ

もっとみる