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【短編小説】いつの日も流れているメロディ

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Mr.Childrenの楽曲をテーマにした小説を執筆してます。目標は、241の物語を作ること!!週一投稿を目指して頑張ります!
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#小説

【いつメロSpecial No.16】暗がりとひまわり

【いつメロSpecial No.16】暗がりとひまわり

※前書き※
・「Mr.Children×ぼっち・ざ・ろっく!」
・時系列は、アニメ第8話と第9話の間
・原作によると、どうやら作中は2017年のようなので、それに合わせました
・主人公ぼっち視点で展開
・今作は挑戦作なので、多少の詰めの甘さはご容赦ください…
それでは、本編どうぞ



今日、私たち結束バンドの4人は日産スタジアムに来ています。
目的はライブ見学。今日この日に行われるライブを観て

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自分で言うのもなんだけど、義務を背負ってるわけでもないのに、他にもやることがあるのに、こんだけ毎週短編小説を書いてる自分って狂ってるな

【いつメロ No.14】長い夜に散歩はいかが?

【いつメロ No.14】長い夜に散歩はいかが?

睡眠は大事。これはよく言われてきたことだ。でも、寝るということは、自分で1日を終わらせる行為であって、なんだかもったいなく思ってしまう。同時に、胸の中に何かがつっかえるような気持ちも湧いてくる。

「ダメだな…。」
横になって、そう考えてしまった夜は夜更かししてしまう。次の日はしっかりと起きなければ行けない日であっても映画を観たり、何か飲んだり。あてもなく夜の街を歩いたり。そうでもしないと眠れなく

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【いつメロ No.13】ユートピア

【いつメロ No.13】ユートピア

「世界を創造したい」
こんな大仰な願望は、浮かんだところですぐに振り払われるものだろう。でも、それをちょっとでも実現する方法をおれは見つけた。
箱庭だ。

ちょっとしたサイズの箱からジオラマレベルの大きさまで、野原や庭,海までも再現できる。自分の思うままの土地を、世界を創れる。それに気づき、その楽しみを知ってしまってから、おれは箱庭にハマった。現実では自分の力でどうにもならないことが多いけど、ここ

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【いつメロ No.12】灯台下の青い鳥

【いつメロ No.12】灯台下の青い鳥

液晶ガラスの向こうには、いつも深刻なニュースやゴシップで溢れている。
どこかでどんな犯罪が起きたか、誰が何か不適切な発言をしたのか。どうだっていいはずなのに、それらは自分を逃がしてくれない。
画面をスクロールしたら、今度はキラキラとした世界が広がる。テーマパークに遊びに行っているクラスメイトたち。ハロウィンコスに身を包んでキメ顔をしている女子たち。自分と嫌でも比べてしまう。

そんな全てに嫌気が差

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【いつメロ No.11】特別授業「現代音楽論」(仮)

【いつメロ No.11】特別授業「現代音楽論」(仮)

音楽は好き。けど、音楽の授業は嫌い。
なんでだろうね。
そんな答えのない問いを頭の中で繰り返している。そうでもしないと、あくびが出そうだ。正直、バロックだの古典だのどうだっていい。そんなの普段音楽を聴く時に誰が気にするか。気にするとしたら、音楽マニアの中でも変態なやつくらいだろうに。そう心の中で愚痴りながら、目の前の退屈極まった音楽の授業を受けている。点数のためだけの教育なんて誰が得するのか、と日

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【いつメロ】休載報告

【いつメロ】休載報告

ごめんなさい。今回はシンプルに間に合いませんでした。
構想はしっかり出来てます。その構想をもとに更にいつメロを面白く出来ると思ってます。
でも、肝心の曲が決まらなかった…。

231曲もあるけど、候補は何十曲か決まってました。けど、「これはまだ出したくない」「これは後半に取っておきたい」と出し惜しみしてしまい、1週間の間に完成に至れませんでした…。待っていてくれたあなた、ほんとごめんなさい…。

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【いつメロ No.8】いつかの私へ

【いつメロ No.8】いつかの私へ



拝啓 いつかの私へ

この手紙を読むとき、私は何歳でどうなっているか分からない。
社会に出てバリバリ働いているかもしれない。中年になって家族がいるかもしれない。独身を貫いて何かを極めているかもしれない。そんな想像を膨らませていると、何だかワクワクハラハラしてきたな。
けど、どんな自分になっても、この手紙を書くに至った経緯は覚えていると思う。その状況になったから、この手紙を見つけ出して開いてい

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【いつメロ No.7】さぁ全速力で駆け抜けろ!!

【いつメロ No.7】さぁ全速力で駆け抜けろ!!

自室でギターを弾く。アンプは買ってないからそんなに響かない。おれにしか聞こえない。
このギターは高校に入ってから初めて自分のお金で買ったもの。だからか、おれにとっては宝物に輝いて見える。買ったことを友達や家族に話した時は、揃って「80~90年代の高校生かよ」とツッコまれた。ちなみに、軽音部には入っていない。なぜ、そんなおれがこのギターを買ったのか?

きっかけは、ある曲との出会いだった。
公園で黒

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【いつメロ No.6】わがままになってみる

【いつメロ No.6】わがままになってみる

「もう9月か…」
いつからか、時間の感覚が狂っていた。
だから数えるのが面倒になって、もう6月あたりから止めた。

社会人になって3年目。仕事にある程度慣れてきて、この頃は新鮮味が薄れてきた。同時に、先輩たちが進むキャリアの道筋も何となく見えてきたがワクワクするものではなかった。変に先が知れてしまったからか、より面白みがなくなってしまった。帰りには、「何で生きてるのか」を自問し始め、また朝を迎える

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【いつメロ】今週は休載

タイトルにもある通り、今週は「いつの日も流れているメロディ」の連載を休ませていただきたいと思います。

理由は、台風です。
ぼくはいつもこのいつメロを月~金で構想を粗方練って、土日で一気に執筆してます。しかし、今週の土日は台風の接近に伴う準備や避難で執筆の余裕がなくなったうえ、一人暮らしでの慣れない台風対策と特別警報で心にも余裕がありませんでした…。

なので、今週の連載はお休みさせていただきたい

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【いつメロ No.5】幸せな夏は来る前に去っていった

【いつメロ No.5】幸せな夏は来る前に去っていった

夏が憎い。

カラッとした暑さ、花火大会のポスター、浴衣 etc…。夏を連想させる全てが憎くて仕方ない。
分かってる。こんなのはバカバカしいってことくらいは。でも、そうでもしないと、突如私の元を去っていった彼に心を荒らされそうだった。

なんで去っていったのか分からなかった。
「もう終わりにしよう」と突然告げられ、そのまま去っていった。その瞬間、今日明日の幸せと夏の約束が風に吹き飛ばされ、2人で過

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【いつメロ No.4】人生とは映画のようなもの

【いつメロ No.4】人生とは映画のようなもの

「まだ火曜日か…」

こうして、曜日を追うようになったのは社会人になった頃からかな。カレンダーの青と赤の曜日が来ることをひたすら望む日々。いつもと同じ道を通って同じドアを開ける日々。

そんな黒の日々に少しでも反撃しようと、通勤中は音楽を聴いている。好きなアーティストは特にいないから、シャッフルで聴いている。流行りの曲は私には合わないようだ。

黒の日である今日も、私と音楽しかいない空間に閉じこも

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【いつメロ No.3】道は枝分かれる

【いつメロ No.3】道は枝分かれる

春休み。
用もなく学校の廊下をさまよっていた。こうしていれば、彼女に出くわせそうな気がしている。そうしないと現実に押しつぶされそうだった。

先輩に別れを告げられた時から、目に映る景色から色が失われた気がする。

絵描きの夢をかなえるために、引っ越していくから別れようと言われた。なんでだよと、思ったまま彼女にぶつけたが、彼女は涙を流しながら「ごめん」とだけ返して、卒業と同時におれの前から去っていっ

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