夢野供子

物書き志望です。 半身不随どころか、4分の3不随。 書く楽しさを忘れないための場所にし…

夢野供子

物書き志望です。 半身不随どころか、4分の3不随。 書く楽しさを忘れないための場所にしたいと思います。 よろしくお願いいたします。

記事一覧

【詞】自分の人生(もの)になったとき

深い吐息に交じる 言葉になり損ねた響き そういうものが愛なのだと 朝ご飯を前に 旨そうだななんてニッカリする 見慣れた笑顔に 次は何を作ろうかだなんて レシピ本を探し…

夢野供子
1年前
5

【作詞】深いところで

作詞をしてみようとしたものの、メロディーなどというものは何も思いつかず、自分の音感のなさに唖然。 ただそれっぽい詞はできたので載せちゃいます。 メロディーつけられ…

夢野供子
1年前
3

【随筆】レオナルド違い

先日、映画チャンネルを母と見ていたら、母がいきなり、 「レオナルド・ダヴィンチって美男子だと思う?」 と、聞いてきました。 レオナルド・ダヴィンチをそんな目で見…

夢野供子
1年前
3

自己紹介代わりの短歌

険しき街を車椅子にて行かん  ゲームスタート ライフは3つ 道譲る 小学生の 素肌の手  お辞儀で返す 車椅子の我 物干しの袖の毛皮に突進し頬に着く車椅子の高さ

夢野供子
1年前
10

【詩】桜の精より

また来年、見に来ます。 私が散り始めると皆さんそう言います。 知らない人たちに言われるのはまだいい。 けれど、あなたに言われるのは寂しい。 私はずっとここにいます…

夢野供子
1年前
6

AIお絵描き言葉添え〜新種発見〜

夢野供子
1年前
1

【詩】理由

流龍は泣いていた 何故か 別にこれと言った理由などない ただ、泣きたいのだ 流龍は今、生まれたばかり 母親の安全な胎内から出されたばかり 身体がねとねとする 怖い 怖い…

夢野供子
1年前
6

【エッセイ】心臓

 五臓六腑の五臓とは、心臓、肺臓、肝臓、腎臓、脾臓を指すが、この中で意味のある別の読み方ができるものは、心臓と肝臓、つまりは、「こころ」と「きも」の2つだけであ…

夢野供子
1年前
6

【詩】しあわせ童歌

ブランコ揺れてゆーらゆら 風に吹かれてぎーしぎし 子供が集まりわーくわく 子供にこがれてぶーらぶら 幸せ時間を過ごすため このまま皆とくーすくす 電車の下を歩いたら…

夢野供子
1年前
14

【エッセイ】紐、それは20世紀間最大の発明

村田喜代子さんの『縦横無尽の文章レッスン』という本の中に、屁理屈でもなんでもいいから人を納得させる文章を書くという練習で、ここ2000年の間で発明された最大のものを…

夢野供子
1年前
5

【エッセイ】決まりごと

「また明日ね」。 寝る前にそう言うことが、我が家の、というより、私の決まり事だ。  初めてこの儀式を行ったのは小学生の時。当時、好きだった『楽しいムーミン一家』と…

夢野供子
1年前
6

AIお絵描き言葉添え〜強がり〜

夢野供子
1年前
2

読書感想詩『本心』

「星になった」 それが何だというのか ロマンティックに あなたが消え去ったことを言っただけ 在るのは虚しい僕だけ 「星になった」 それはどういうことなのか 未知のうち…

夢野供子
1年前
16

AIお絵描き言葉添え〜天女〜

夢野供子
1年前
5

随筆『猫への願い』

今日は猫の日。 岩手の祖父は20年ほど前、猫を飼っていました。野良生活をしていたトラ猫で、名前はニャン太郎。ニャン太郎はすくすく大きくなり、身寄りのない猫を連れて…

夢野供子
1年前
3

詩『空』

ウクライナ、シリア、トルコ、その他世界の国々の平和を祈って。 『空』水色の空に浮かぶ白い雲 ふわふわしてる  そこへ1つの黒い銃弾が紛れ込む 戦争が国中を覆うしる…

夢野供子
1年前
3
【詞】自分の人生(もの)になったとき

【詞】自分の人生(もの)になったとき

深い吐息に交じる
言葉になり損ねた響き
そういうものが愛なのだと

朝ご飯を前に
旨そうだななんてニッカリする
見慣れた笑顔に
次は何を作ろうかだなんて
レシピ本を探してみたりして

くだらないと眺めていたもの
自分の人生(もの)になったとき
くっきりと浮かび上がった輪郭

高鳴る胸の裂け目から
漏れ出る叫び
そういうものが愛なのだと

シャワーの音の中に
調子ッ外れの声が聞こえてくる
耳を済まし

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【作詞】深いところで

【作詞】深いところで

作詞をしてみようとしたものの、メロディーなどというものは何も思いつかず、自分の音感のなさに唖然。
ただそれっぽい詞はできたので載せちゃいます。
メロディーつけられるものなのかも分からないけど、どなたかつけてくれないかなあ。

深いところで

夏の浜辺で綺麗な貝殻を拾うような
そんな恋だった
ざらついた砂が小さな傷をつけるだけの
そんな恋だったの

痛む場所さえ分からずに
わななく身体を癒したくて

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【随筆】レオナルド違い

【随筆】レオナルド違い

先日、映画チャンネルを母と見ていたら、母がいきなり、

「レオナルド・ダヴィンチって美男子だと思う?」

と、聞いてきました。
レオナルド・ダヴィンチをそんな目で見たことはなかったので、

「ラファエロはイケメンだよね」

と答えると、

「あ、違った、レオナルド・ディカプリオだ」

それ以来、ずっと気になってること。
レオナルド・ダヴィンチは美男子でしょうか?

自己紹介代わりの短歌

自己紹介代わりの短歌

険しき街を車椅子にて行かん 
ゲームスタート ライフは3つ

道譲る 小学生の 素肌の手 
お辞儀で返す 車椅子の我

物干しの袖の毛皮に突進し頬に着く車椅子の高さ

【詩】桜の精より

【詩】桜の精より

また来年、見に来ます。
私が散り始めると皆さんそう言います。

知らない人たちに言われるのはまだいい。
けれど、あなたに言われるのは寂しい。

私はずっとここにいます。
あなたへの想いを現せなくてもここに。

証拠が欲しければ、私を剥いでご覧なさい。
さすれば、この身を絶えず流れる桜色に
あなたは目を見張るでしょう。
絶えず流れるあなたへの想いに
心惹かれるでしょう。

また来年、見に来ます。

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【詩】理由

【詩】理由

流龍は泣いていた
何故か
別にこれと言った理由などない
ただ、泣きたいのだ
流龍は今、生まれたばかり
母親の安全な胎内から出されたばかり
身体がねとねとする
怖い
怖い?
怖くなんかない
だって自分を一生守ってくれる存在がそこにいる
暖かな水が身体を包んで
次にそれ以上に暖かなものが包む
柔らかい手
この人が自分を愛してくれる人

流龍は泣いていた
何故か
自分を愛してくれた人が死んだ
めいっぱい

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【エッセイ】心臓

【エッセイ】心臓

 五臓六腑の五臓とは、心臓、肺臓、肝臓、腎臓、脾臓を指すが、この中で意味のある別の読み方ができるものは、心臓と肝臓、つまりは、「こころ」と「きも」の2つだけである。「きも」は話の肝というように、重要な具体的なことを示す。対して、「こころ」は抽象的なことを示すイメージがあるのではないだろうか。
 心臓には記憶が宿るという話がある。そのために心臓を移植されると、提供した側の記憶が提供された人物に乗り移

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【詩】しあわせ童歌

【詩】しあわせ童歌

ブランコ揺れてゆーらゆら
風に吹かれてぎーしぎし
子供が集まりわーくわく
子供にこがれてぶーらぶら
幸せ時間を過ごすため
このまま皆とくーすくす

電車の下を歩いたらごとごとごとと凄い音
歩道橋を渡ったらそろそろそろと黒い影
家の扉を開いたらぷんぷんぷんといい臭い
ママのエプロンに顔をうずめたら
ほくほくほくといい気分

皆が笑うと幸せ気分
幸せ気分が続くよう
このまま皆とにーこにこ

【エッセイ】紐、それは20世紀間最大の発明

【エッセイ】紐、それは20世紀間最大の発明

村田喜代子さんの『縦横無尽の文章レッスン』という本の中に、屁理屈でもなんでもいいから人を納得させる文章を書くという練習で、ここ2000年の間で発明された最大のものを書くというものがありました。
それをやってみました。
制限時間は40分。
ここは人に見せる場なので、そのレベルまでは直したつもりです。
他にやってみたい方がいましたら、#20世紀間最大の発明 で。



 紐がいつ発明されたのかは知ら

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【エッセイ】決まりごと

【エッセイ】決まりごと

「また明日ね」。
寝る前にそう言うことが、我が家の、というより、私の決まり事だ。
 初めてこの儀式を行ったのは小学生の時。当時、好きだった『楽しいムーミン一家』というアニメで、いつも家族思いのムーミンママが家出するストーリーに衝撃を受けた。どうして家出するような展開になったのかは覚えていないし、結局は帰ってくるのだが、そんなことは関係ない。ただ、優しいママでも家族を置いて出ていくことがあるという事

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読書感想詩『本心』

読書感想詩『本心』

「星になった」
それが何だというのか
ロマンティックに
あなたが消え去ったことを言っただけ
在るのは虚しい僕だけ

「星になった」
それはどういうことなのか
未知のうちに
あなたが宇宙に閉じ込められたこと
あなたを想う僕がいること

あなたがいた世界を
変えたかった世界を
それでも愛した世界を

「星になった」
それはどんな意味なのか
時の流れに沿って
形を変え続けていくあなたに
側で見られるとい

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随筆『猫への願い』

随筆『猫への願い』

今日は猫の日。

岩手の祖父は20年ほど前、猫を飼っていました。野良生活をしていたトラ猫で、名前はニャン太郎。ニャン太郎はすくすく大きくなり、身寄りのない猫を連れてきて餌を分ける、情の深いボス猫となりました。
と言えば、めでたしめでたしと続けたくなりますが、一番上のものにはそれなりの苦労があるようで。

祖父の家は田舎どころか、え、こんなところに家なんかあるの?と心配になるくらいの山奥にあります。

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詩『空』

詩『空』

ウクライナ、シリア、トルコ、その他世界の国々の平和を祈って。

『空』水色の空に浮かぶ白い雲
ふわふわしてる 
そこへ1つの黒い銃弾が紛れ込む
戦争が国中を覆うしるしに
 
水色の空に浮かぶ白い雲
ふわふわしてる
そこへ一滴の涙を流した天使が紛れ込む
その翼は人の汚れた欲望で傷ついてる
でも、もうすぐその清らかな涙で
何もかもが洗われるだろう
だけど、天使は地に落ちる

水色の空に浮かぶ白い雲

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