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【詩】桜の精より

また来年、見に来ます。
私が散り始めると皆さんそう言います。

知らない人たちに言われるのはまだいい。
けれど、あなたに言われるのは寂しい。

私はずっとここにいます。
あなたへの想いを現せなくてもここに。

証拠が欲しければ、私を剥いでご覧なさい。
さすれば、この身を絶えず流れる桜色に
あなたは目を見張るでしょう。
絶えず流れるあなたへの想いに
心惹かれるでしょう。

また来年、見に来ます。
そんなこと言わないで。

あなたへの想いはずっと咲いています。

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