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長編作品「Over Rewrite Living Dead」について
生まれつきの疾患の悪化で労働にドクターストップがかかり療養生活に入ったこともあり、また、コミケで何度かお会いしていたフォロワーさんがTL小説を書き始められたのを切掛に、わたしは作り続けていたものの世に出せていないままのお話のストックを漁りその中から「Over Rewrite Living Dead」を書くことにしました。
当初は手始めにコピー対策の取られている「アルファポリス」で2021.03.
続・そういうアンタは何なんだ?
皆様。
わたしは現在入院中なのですが、今日の夕方ままんぬこと母が病院に見舞いに来ました。
その際、兄が「あっそ」と返信したあと、台所でサーモスのタンブラーをシンクに投げつけてたとのことを聞いた。
まあ正直そんなこったろうと思ってたので驚きはない。
しかし、問題は更に起きていた。
もうすぐ母は実家に戻るので土産を纏めて買って送るため大丸に連れて行ってほしいと頼んで兄と一緒に行ったという。
お菓子
そういうアンタは何なんだ?
突然ですが皆様。
普段、周囲の人、特に身内のことをなんと呼びますか?
わたしは
テキストではままんぬ→実生活お母さん
テキストでは兄上→実生活お兄ちゃん
お父さんはどっちでもお父さんのまま。
これは諸々あってわたしが家族に全幅の信頼を置いていない、或いは気を許していないということも関係しているが、それよりいろんな意味でいろんな面で迷惑をかけてばかりの存在なので極力おとなしくしているという事も背景
【2020/05 in nest】⑦
《第5週 水曜日 朝》
その晩はそのまま眠った。
翌朝になって起きて身嗜みやら着替えをしつつ、先生は言った。
「実を言うとさ、高校時代のこと、飯野さんからちょっと聞いてはいたんだよね。でも具体的に何があったとか、そうなるに至るまでどうだったとか、そういうことは長谷が話したくないならそれでもいいと思ってた。でも昨日みたいに、話したいと思ったらいつ話してもいいよ」
「ありがとうございます、手続き終えて
【2020/05 in nest】⑥
已む無く父親は入信し、その宗教の地域の教会ではなく大きな神殿で結婚式をした。これにより、死によって分かつことなく死後も神の国で未来永劫夫婦でいることとなり、家族もまた永遠であると聞いたという。式を挙げた段階では既におれは母親の中に居た。
しかし、その後の生活では母親は宗教の決まりに従って暮らし、おれのことも入信させた。父親はその後特に宗教の決まりを守ることなく暮らし、生活はすれ違うようになっていっ
【2020/05 in nest】⑤
この宗教では、生殖を非常に神聖なものとしてとらえていて、夫婦間以外のあらゆる性行為は重大な罪とされていた。なので婚前交渉は勿論禁忌で、純潔であることを求められる。
それだけではなく、18歳になって生涯神に従う誓いの儀式をするまでは男女1対1で出掛けたり遊んだり、二人きりになったりすること自体が禁止されている。宗教に反感を持つ人と関わってはいけないともされていた。
そんなことは一般的な学校生活をして
【2020/05 in nest】④
おれは、その日の晩から繰り返しその時のことを夢に見て飛び起きるようになり深く眠れず、食事を吐き戻すようになった。給食だけは落ち着いて食べることができたし、吐かずに済んだので命綱だった。
そして大人の男性が怖くなり、実の父親でさえ近づかれたり触られるのが怖く、汎ゆる場所で言葉が発せなくなった。それどころか悍ましく感じて触れられたものを捨てたり、体の部位を荒れるまで洗ったりもした。
当然あのような異常
暫く長谷の過去の話が続きます。
何故先生の時と違って年月が今のままかというと、先生の事件は既に終わったことですが、長谷の中の問題はまだ終わっていないからです。
【2020/05 in nest】③
自分に対して行われた行為が何かはその時はハッキリとはわからなかったけど、只々性器である以前に排泄器官であるものと、そこから分泌された排泄物同様のもので汚されたということだけはわかった。
終わって部屋にひとり残されてから体に力が入らずへたり込んだ。暫く震えが止まらなかった。心臓が速く強く拍動して、体は冷えているのにジワジワと汗が出た。首から上が変に熱くなって、酷い吐き気が襲ってくる。
何度も乾嘔して
【2020/05 in nest】② (*)
最初にそのようなことがあったのは、おれが生まれて病院を退院してきて間もなくだったという。
母親が信奉する宗教の地域の集会の管理者が、預言者とされる役員と、その宗教の信者である医師を伴って家に来た。預言者にその宗教で名乗る「本当の名前」と預言を授かり、その後に割礼を受けた。
勿論その時の記憶はない。只、確実に言えるのは、おれの自覚するしないは関係なく、「聖約」を盾におれの尊厳はそこで大きく傷つけられ
【東新宿 白昼の攻防】
今日は、おれは久しぶりに絶対に呼び出されない完全なる非番だ。でも先生は論文指導や会議があったりで休みを合わせることが出来ず不在で、完全に持て余していた。
ひとっ走りしてそのまま区の運動施設かジムでも行って体を動かしてこようかと思って準備をしているところでインターホンが鳴る。モニターを覗くと生地も仕立ても良さそうなスーツを纏った切れ長な鋭い目つきの細身の男性が佇んでいる。
「どなたですか?」
問いか