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大䬁靠彁(おおいたか)
『もしも百年が この一瞬の間に経ったとしても
何の不思議もないだろう』
『雨が降つてゐる 雨が降つてゐる
雨が蕭々と降つてゐる』 三好達治「大阿蘇」
※
巨人を見たと言った時、誰も僕を信じてくれなかった。
いや、表向き信じている素振りを見せてはいるが内心「また、颯太のホラが始まった」と思っているのが僕には分かった。オオカミ少年を相手にした時の眉のひそめかたをしていたからだ。たしかに
いつまでもいつまでも……なんて嘘
「元気でな」猫を起こさないよう、囁くように言った。「今度会った ら、 うまい餌食わしてやるからさ」
そのまま僕は猫たちと同じように瞼を閉じた。こんな満ち足りた気持ちで眠るのは久しぶりだった。頬を何かが伝うのを感じながら僕は眠った。
https://note.com/checoco/n/n63202ce27bff?magazine_key=m12f02fe9447b
「ああ~ん、だいふくちゃん
またたび日記9「飼い主(ぼく)のこと」
ここ数日、抑うつが酷くてろくに文章が書けなかった。
そういうことは多々ある。調子のいい波が来てる時と、それが引いていくときがあって、ここ数日はまさに波が引く時だった。
波が引いている時は、とてもじゃないが文章を書く気なんて起こらない。案外、そういう時の方が文章を書いた方が心の整理に繋がっていいのかもしれないが、そもそも打ちのめされていてそんな気力もない。過去の失敗や現在の不安が大挙して押し寄せて
またたび日記8「オトモアイルー」
最近MH3rd(モンスターハンター3rd)にはまっている。まあ、就活中の息抜きだ。ハンマーをもともと使っていたが、今回は趣向を変えてランスを使っている。突進とカウンターが気持ちいい。昨日ジンオウガを倒した。
今述べたことは分からない人は分からないままで構わない。本編とは全く関係ない。
では、そもそもMH3rdが分からない人のために説明するとMH3rdとはPSP(プレイステーションポータブル)で
またたび日記6「猫と眠る日」
猫の体調が良くなったと思えば、今度は僕が腹を壊してしまった。
下痢気味で、十五分ごとにトイレに立たなければならなかった。
今朝はピンピンしていたのに。
もちとだいふくが元気になった安心感からか、彼らが帰った寂しさからか、とにかくお腹が痛かった。(*またたび日記5参照)
とても座っていられず、座っているとすぐに腹がよじれ、便意を催した。
仕方ないので、僕は居間で寝転んでいることにした
またたび日記5「また会う日まで」
深夜、蒸し暑さでなかなか寝付けずにいると、毛布の中に何か入り込んでくるものがあった。ごそごそと動き回るそれにスマホの光を当てると、小麦色をした丸い物体が動いているのが分かった。
「ん……なんだ、もちさんか」僕が目をこすりながら言うと茶トラのもちは「にゃあ」と一声鳴いた。しばらく僕がもちの背中を撫でていると、今度は僕の腰に何かが飛び乗るのが分かった。光を当てると、闇の中に困り眉をした猫の顔がくっき
またたび日記4「ガラスのブルース」
BUMP OF CHICKENの代表曲の一つ「ガラスのブルース」僕はこの曲が大好きでたびたび歌う。バンドの最初期に作られた曲でメンバーの初期衝動みたいなものが感じられ、歌っているとこっちまで初心に戻ったような熱い気持ちになる。何が何でも突き進んでやろうという気持ちになれるのだ。
夕方、大学の課題を一通り終えると無性に音楽が聴きたくなった。ちょうどその時、部屋では四匹の猫が食後の運動で部屋中を
またたび日記2「うちの猫たち」
今日は、うちの四匹の猫、もち、だいふく、リン、レイについて説明しよう。
もちちゃんは茶とらだ。
熟した麦みたいな色をしている。ファーみたいな手触り。
しっぽは細くてしなやかだ。
人懐っこくて、話しかけるとみゃうと鳴く。
顔を近づけるとちゅうしてくる。
だいふくちゃんは色んな猫の特徴を持った猫だ。
茶とらのぶぶん、キジトラのぶぶん、アメショのぶぶん
かわいさてんこもりだ。
撫