またたび日記5「また会う日まで」
深夜、蒸し暑さでなかなか寝付けずにいると、毛布の中に何か入り込んでくるものがあった。ごそごそと動き回るそれにスマホの光を当てると、小麦色をした丸い物体が動いているのが分かった。
「ん……なんだ、もちさんか」僕が目をこすりながら言うと茶トラのもちは「にゃあ」と一声鳴いた。しばらく僕がもちの背中を撫でていると、今度は僕の腰に何かが飛び乗るのが分かった。光を当てると、闇の中に困り眉をした猫の顔がくっきりと浮かび上がった。
「おお、だいふくさん、どした?」だいふくは、僕の腰の上に座