ちゃこ

はじめまして。ちゃこです。 好きな本の話や、"悲喜交交"人生の中で思うことなどをゆるく…

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はじめまして。ちゃこです。 好きな本の話や、"悲喜交交"人生の中で思うことなどをゆるくゆるく。読んでいただけたらすごく嬉しいです。

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  • 『登場人物に惚れる』

    登場人物に"惚れる"そんな本をご紹介します。

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『母について』その1

『獅子は我が子を千尋の谷に落とす』 (獅子の子落とし)       獅子は生まれたばかりの子を深い谷に落とし、這い上が…

ちゃこ
4年前
19

『パニック、そこから得るもの』

Wi-Fiが壊れた。 日本語が成立してません。パニックの表れです。自宅にて、ふと気付くとスマホもiPadもWi-Fiに繋がっていなかったのです。 つい今まで平和に仲良く無線LA…

ちゃこ
4年前
6

動物実験

ある大学の研究チームが、人間の嗅覚の特性を解明した。 嗅覚は鼻の奥にある神経細胞が、におい物質を感知し脳に伝達する。 今回の研究において、におい物質の感知で「活…

ちゃこ
4年前
4

『いかに生きるか』

午前4時、眠れない時間を持て余し、何気なく観た犬ぞりレース。 ただ懸命に走る犬たちに泣いた。 BGMもナレーションもなく、マッシャーからの定点カメラで、映っているの…

ちゃこ
4年前
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I love 陣内♡『チルドレン』

※注 ネタバレあり 小説の登場人物に"惚れる"ことがある。 トップバッターは、伊坂幸太郎 著『チルドレン』陣内。 陣内は全くもっておすすめできる人物ではない。滅茶…

ちゃこ
4年前
7

『母について』その3(完)

その後私は進学塾に通う事になり、猛烈に勉強し市内屈指の高校に入学しました。 これも今思うと放心状態の私に何かやらせないと壊れてしまう、という母の考えだったように…

ちゃこ
4年前
17

『母について』その2

惨劇の発表会の翌日、 母「で、どうするの?バイオリン」 (え?もう?早くない?) 本音を言うと少し休みたかったのです。今思うとそんな一度の失敗で、と思うのですが…

ちゃこ
4年前
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『レディ・ジェーン・グレイの処刑』『倫敦塔』

ジェーン・グレイの悲劇の発端はエドワード6世の早過ぎる死にあります。 エドワード6世は父ヘンリー8世の死を受け9歳で即位するが15歳で病死してしまう。 時の権力者は摂…

ちゃこ
4年前
3

難題『ゆたかさってなんだろう?』

「生きて」と願うこと、それ即ち〈ゆたか〉なんじゃないでしょうか。 〈ゆたか〉を逆から考えると、「不足して困るものは?」となり、「ぬくもり?」となる。 肌のぬくも…

ちゃこ
4年前
5

私ってこんな人。

私には姉が一人、その姉に息子が一人。たっくんである。 ある日本屋さんで待ち合わせをしました。 「ちゃこ〜〜〜」たっくんが私の名を呼びながら駆けて来ました。 ふい…

ちゃこ
4年前
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泣きたい夜に〜『星の王子さま』〜

肝心なことは目には見えない 星の王子さまといえば、これ、ですよね。 狐の秘密の贈り物。 わかります。要するにそうなんですが、私が一番ぐっとくる件は、 あのころは…

ちゃこ
4年前
11
『母について』その1

『母について』その1

『獅子は我が子を千尋の谷に落とす』 (獅子の子落とし)       獅子は生まれたばかりの子を深い谷に落とし、這い上がってきた生命力の高い子供のみを育てる、という言い伝えから転じ、本当に深い愛情をもつ相手にわざと試練を与え成長させること。

我が母はこれを地で行ってました。

実際のライオンはというと、母ライオ

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『パニック、そこから得るもの』

『パニック、そこから得るもの』

Wi-Fiが壊れた。

日本語が成立してません。パニックの表れです。自宅にて、ふと気付くとスマホもiPadもWi-Fiに繋がっていなかったのです。

つい今まで平和に仲良く無線LANで繋がっていたのに、何故⁉︎

控えめに言って、こういうIT機器に関する事は大の苦手です。知らなくていいことは知らないままできました。用語すらままなりません。ですのでこういう事態が勃発するとパニックになるのです。

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動物実験

動物実験

ある大学の研究チームが、人間の嗅覚の特性を解明した。

嗅覚は鼻の奥にある神経細胞が、におい物質を感知し脳に伝達する。

今回の研究において、におい物質の感知で「活性化」される細胞だけでなく、神経の働きが「抑制化」される細胞があることを世界で初めて発見した。この発見のため、犠牲になったのはネズミです。

生きた状態で頭の骨を削り、においを嗅がせた際の神経の働きを顕微鏡で観察。

メスを引いた研究員

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『いかに生きるか』

『いかに生きるか』

午前4時、眠れない時間を持て余し、何気なく観た犬ぞりレース。

ただ懸命に走る犬たちに泣いた。

BGMもナレーションもなく、マッシャーからの定点カメラで、映っているのは走る犬たちの後ろ姿だけだ。

そもそも寒冷な高緯度地域において、なぜ犬が選ばれたのか、ご存知だろうか?馬やその他の使役動物が使えなかったからだ。

犬は寒さに強く持久力に優れ、粗食に耐える上に人間によく従い、さらには緊急時に人間や

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I  love 陣内♡『チルドレン』

I love 陣内♡『チルドレン』

※注 ネタバレあり

小説の登場人物に"惚れる"ことがある。

トップバッターは、伊坂幸太郎 著『チルドレン』陣内。

陣内は全くもっておすすめできる人物ではない。滅茶苦茶な理屈で相手を黙らせ、言い切る様はとてもじゃないが尊敬できない。(それどころか つっこみ所が多すぎて脱力してしまう。漫画によくある、目が横線一本の状態になる)

たとえば、こうだ…

眼鏡の行員は、「営業時間は終わりなんです」と

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『母について』その3(完)

『母について』その3(完)

その後私は進学塾に通う事になり、猛烈に勉強し市内屈指の高校に入学しました。

これも今思うと放心状態の私に何かやらせないと壊れてしまう、という母の考えだったように思います。

このように私の母はここ一番、大事な分岐点という時、より厳しい状況に私を置き「踏ん張りなさい」と試練を与え、私を力強く生きる人間にしたかったのではないでしょうか。

〜獅子は我が子を千尋の谷に落とす〜

そんな母が一度だけ、私

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『母について』その2

『母について』その2

惨劇の発表会の翌日、

母「で、どうするの?バイオリン」

(え?もう?早くない?)

本音を言うと少し休みたかったのです。今思うとそんな一度の失敗で、と思うのですがまだ14歳、失敗の経験がなかったのです。

少し休みたいと言えなかった。白か黒か。   all-or-nothing それしか許されないと何故か思い込んでいたのです。

私「・・・・・・やめる」

母「・・・わかった」

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『レディ・ジェーン・グレイの処刑』『倫敦塔』

『レディ・ジェーン・グレイの処刑』『倫敦塔』

ジェーン・グレイの悲劇の発端はエドワード6世の早過ぎる死にあります。

エドワード6世は父ヘンリー8世の死を受け9歳で即位するが15歳で病死してしまう。

時の権力者は摂政ノーサンバーランド公ジョン・ダットレー。

ここから宗教改革が絡んできます。エドワード6世はプロテスタント、ノーサンバーランド公はプロテスタント改革を推進していた。

ところが、王位継承予定のメアリーはカトリック教徒。

困った

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難題『ゆたかさってなんだろう?』

難題『ゆたかさってなんだろう?』

「生きて」と願うこと、それ即ち〈ゆたか〉なんじゃないでしょうか。

〈ゆたか〉を逆から考えると、「不足して困るものは?」となり、「ぬくもり?」となる。

肌のぬくもり。言葉のぬくもり。行き着けば、存在そのものがぬくもりとなる。

あの人が生きている、それだけで、いやそれこそが最上の喜び。

死は絶望を呼ぶ。だから生きていることが大事。

昔お付き合いした人たちに「私より先に死なないでね」とよく言っ

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私ってこんな人。

私ってこんな人。

私には姉が一人、その姉に息子が一人。たっくんである。

ある日本屋さんで待ち合わせをしました。

「ちゃこ〜〜〜」たっくんが私の名を呼びながら駆けて来ました。

ふいに、(この子の為なら死ねる)激しい感情に身動きがとれなくなりました。

我、不覚にも本屋の中心で涙す。

こういう人です。よろしくです。    

                   かしこ
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泣きたい夜に〜『星の王子さま』〜

泣きたい夜に〜『星の王子さま』〜

肝心なことは目には見えない

星の王子さまといえば、これ、ですよね。

狐の秘密の贈り物。

わかります。要するにそうなんですが、私が一番ぐっとくる件は、

あのころは何もわかっていなかったんだ。彼女の言葉ではなくて行動で判断するべきだった。

彼女はぼくの星をいい匂いで満たしてくれた。ぼくの生活に灯をともしてくれた。ぼくは逃げたりしてはいけなかったんだ。

つまらない見せかけの裏にあるやさしさを

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