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『いかに生きるか』
午前4時、眠れない時間を持て余し、何気なく観た犬ぞりレース。
ただ懸命に走る犬たちに泣いた。
BGMもナレーションもなく、マッシャーからの定点カメラで、映っているのは走る犬たちの後ろ姿だけだ。
そもそも寒冷な高緯度地域において、なぜ犬が選ばれたのか、ご存知だろうか?馬やその他の使役動物が使えなかったからだ。
犬は寒さに強く持久力に優れ、粗食に耐える上に人間によく従い、さらには緊急時に人間や他の犬の食糧にもなる。
加えて北極地方では特に、氷の下が海であるため、海に落下しないよう自分で氷の割れ目をさける判断をする犬は、安全な交通手段として用いられた。
秀でた能力ゆえ目に留まり、そして利用される。犬の気持ちはいかばかりか。
私は常から、愚かな人間たちを赦し、順応する動物たちを見るにつけ、レベルの違いを感じ恥入っている。
赦され、従い、愛される。これは人間の根源的欲求であり、渇望しているものではないか?
同じ種族では補えないこの欲求を動物に求める。それだけならまだしも利用しようとまでする。浅ましい事この上ない。
せめてもう一度、しっかりと考えたい。
謙虚でありたい、そう思う。
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