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『母について』その1
『獅子は我が子を千尋の谷に落とす』 (獅子の子落とし) 獅子は生まれたばかりの子を深い谷に落とし、這い上がってきた生命力の高い子供のみを育てる、という言い伝えから転じ、本当に深い愛情をもつ相手にわざと試練を与え成長させること。
我が母はこれを地で行ってました。
実際のライオンはというと、母ライオンはとても子煩悩で父ライオンは見た目によらず意気地がないからできないそうです。(意気地がないから、はどうなの?そうなの?勝手に決めてない?とは思います)
話をママライオン、じゃなかった、我が母に戻すと、母は私を一度ならず何度も谷底に落としました。
軽い浅い谷もあります。
母「お姉ちゃんは私に似て脚が長いから〜」 (姉が一人います)トンッ(浅いねっ)
私「私はお父さんに似て色白でよかった〜」 (全然やれます。かかってこいっ)
致命傷になり得る深い谷もあります。
私は小学1年生から中学3年生の1学期までバイオリンを習っていたのですが、毎年発表会があり、中学2年か3年生の年、初めてピアノ伴奏に合わせる事になりました。
当然私は緊張しました。先生と母からの根拠の薄い期待の眼差し。(なんで期待してんの⁈)
予想通り、とは言いたくありませんがやっぱり失敗しました。途中までは順調だったんです。(いけてる!)そこでふっと頭が真っ白になったんです。身体も硬直し、演奏がぱったりと止んでしまいました。(あぁ今思い出しても泣きそうです)その後のことはあまり覚えていません。ピアノの方に助けてもらってグダグダにやっつけたと思います。(ハンカチハンカチ)
その帰り道、母は私を顧みずスタスタと前を歩いて行きます。その後をトボトボと歩く私。
母「やる気が無いんならやめてもいいんよ」 ドーーーーーーーーーンッ(深いっ!!)
私「・・・・・・」完全なる敗北。泣きっ面に蜂。弱目に祟り目。恥の上塗り。踏んだり蹴ったり。一難去ってまた一難。なんぼでも出てきますわ。
(私はライオンじゃない)
私の記憶が確かなら、この時が初めてです。 その後の人生で何度も浮かぶこの台詞。
深く、深く、傷つきました・・・(遠い目) 勿論練習不足だった私が悪いんです。勿論です。それでも・・・でも・・・ママライオン怖しっ‼️
母の話はまだまだ終わりそうもないので(惨劇の発表会の後日談もあるんです)『母について』その1、とさせて頂きます。
おかーさーん!
つづく…
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