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ショートショート集

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実話・実話怪談・ちょっと不思議な話、など、創作をまとめました。
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記事一覧

ジャイアントジャイアンが好きすぎて

ジャイアントジャイアンが好きすぎて

すでに解散したコンビ「ジャイアントジャイアン」。
これは、あまりにジャイジャイが好きすぎて私が書いてしまったシナリオです。

そう、漫才の二次創作!

出来はアレですが、愛は伝わるはず。

書いてみた漫才原稿(2022/10/24)

「どうもー」
こまたつ「ジャイアントジャイアンです!」
かーしゃ「始まるよ」
こ「ねえかーしゃ、かーしゃには娘ちゃんがいるよね」
か「娘じゃないよ!」
こ「あれ?男

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幼い子への過ち

幼い子への過ち

その日、私は疲れていました。

私は五歳と三歳の娘を持つパート主婦でした。パートで働き始めたばかりの頃の話です。

それというのも夫の給料で生活費が賄えなくて夫の実家に借金を頼みに行ったら、その月だけのことだと私が言っても姑と兄嫁からやいやい言われたのです。働け、子どもだって留守番くらいできる、お金が足りないなら自分が働け、と。家に帰って泣きました。夫が私に仕事を持たせるのを嫌って専業主婦になった

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日本は貧しくなった

日本は貧しくなった

「お道具箱をください」

掲示板にあった書き込み。
そんなに高価なものではないので、かえって頭にひっかかった。
そして偶然だが、私の家には未使用のお道具箱があった。男の子は何でも壊すから予備だ。たまたまスペアが残っていた。

未使用だがBサイズ。
今の小学校はプリントはAサイズと聞く。
連絡して、その旨伝えたらそれでいいと。

渡すためにお道具箱を出してながめてつくづくと考えた。
箱だよなぁ。

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人工知能ツールChatGPTalkを使ってラノベを書いてみる②

人工知能ツールChatGPTalkを使ってラノベを書いてみる②

【第2話】

私が明日魔法学園に行くと考えたのは、昨日が学園祭で今日は休みだから。今日は自分の侯爵令嬢としての立ち位置を把握せねば。私は部屋を出た。

館の内部は、高価な家具や装飾品が散りばめられた豪華な装飾が施されている。木製の家具、彫刻、大理石の柱、彫刻の天井、壁の絵画。多数の窓やバルコニーがあり、美しい庭園が見渡せるようになっている。

入口には広いエントランスがあり、座席が用意されている。

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人工知能ツールChatGPTalkを使ってラノベを書いてみる①

人工知能ツールChatGPTalkを使ってラノベを書いてみる①

【第一話】

私は今、転生してしまったような気がする。

私は普通の女子高生だった。ある日自転車に乗っていたときトラックに轢かれてしまった。死んだと思った。だが気づいたら悪役令嬢フリーダだった。自分が悪役令嬢なのはなんとなく記憶にのぼってきた。そして私のおよその状況も。

とはいっても、私は悪役令嬢に転生して本当に混乱している。「異世界転生もの」って異世界の知識があるのが普通じゃない?この世界が乙

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#白熊ぽん:ポケットの手袋(川柳→SS)

#白熊ぽん:ポケットの手袋(川柳→SS)

「焼きいも屋さんは高くて小さいのよ」
そう言って君はドンキの焼きいもを買い、半分を僕に渡した。
あの時は僕らは友人だった。近所が近いだけで親しくなった幼なじみ。高校が同じなのは偶然にすぎない。

けれど、君のお母さんが亡くなって、放課後泣いている君を抱き寄せたときから、僕たちは恋人になった。

大学が同じだったのは偶然じゃない。ふたりで勉強したっけね。

恋人になって最初のクリスマス。君はマフラー

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【つくってみた】教養&高校大学受験古文「方丈記・六・養和の飢饉」意訳「方丈の庵で」動画紹介【初動画】

【つくってみた】教養&高校大学受験古文「方丈記・六・養和の飢饉」意訳「方丈の庵で」動画紹介【初動画】

「方丈記はルポルタージュ文学だ」

大学の講義の「方丈記講読」で聞いたとき、
やっと腑に落ちた気がしました。

日本古典三大随筆といわれる
「枕草子」
「徒然草」
「方丈記」。
ですが、私は「方丈記」が優れた随筆というのには違和感を感じていたのです。

ルポルタージュ文学!

つまり、「報道」なのです。
事実を忠実に叙述するのが本質の文学。
納得した!

講義では、「方丈記」の数字へのこだわりを上

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漱石忌恋する人は月を見る

漱石忌恋する人は月を見る

前世、私は男だった。
現世、私は女である。

別に前世の記憶があるわけではない。
現世のツレが、愛情細やかでしかも深く、まあ、要するに嫉妬深い。
家事全般のスキルが高いし、私との縁がかなり深そうなので、
(この人は前世も私と夫婦だった気がする。焼きもちを焼くのが自分でも苦しくて男に生まれ変わったんだな)と、推測している。

つまり現世、私たちは男女入れ替わり夫婦だが、あれれ?結構大変だぞ?

私は

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笑顔の街には

笑顔の街には

   あの人の名の意味を知らない

あの人の家は
100万番地と少し
仮想の街に
今も残る

あの人の家に行くと
笑顔のアバターが
きれいに化粧して
お気に入りの青い薔薇を持って
迎えてくれる けれど

この世界のリアルに
あの人はもういない

最後の日記が12月
何度季節を繰り返したか
闘病に専念します
忘れません と 書かれた日記

リアルのあなたの苦しみを
架空の街には残さずに
優しかったあ

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蠍座の男

亡き父は昭和一桁生まれの無口な男だった。
母とは見合い結婚。
母は五人姉妹の三女、陽気なおしゃべりで、
女子校育ちのせいなのかなんなのか天然なところがあった。

母の姉妹は母以外はみな祖母に似て
ひき目かぎ鼻うりざね顔、いわゆる「日本美人」でキツネ顔
母だけがどんぐりまなこの丸顔でタヌキ顔
そのため「お前だけが不器量」と言われ続けて育ったらしい。

見合いするときも
「お前は不器量なんだから相手が

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仏の中にあの人を探す

仏の中にあの人を探す

京都、三十三間堂。

「ここの仏像の中に必ず自分と同じ顔がある」と、教えてくれたのはあの人。私はあの人の顔を探す。自分の顔はどうでもいい、見つけたらあの人に近づける気がして。
ゆっくり歩きたいのに修学旅行生の歩く速度。みな仏像も見ずに話しながら歩く。何をしにあなたたちは来たの。
修学旅行先が京都なのに、どうしてあの人と同じ班じゃないんだろう。どうしてこんなに離れて歩いているんだろう。同じクラスなの

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松は守られた~小さな政治~

松は守られた~小さな政治~

まさか自分の経歴に「議員」なんて入るとは思ってもみませんでした。

きっかけは、地域のボランティアサークルです。
30人くらいだったでしょうか、活動していたのは。
活動していると、どうしても「地方自治体」やら「条例」やら
無関係ではいられなくなりました。

ねぇ、変わるんですって
ええ?困ったわねぇー

で、済むことが多かったのですが

ねぇ、私たちが使っている会館、老朽化で取り壊しですって!

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取っーた!

取っーた!

その晩私は幽体離脱を楽しんでいた。そのころは“夢”と呼んでいたが。

 夜空を飛ぶ夢は気持ちがいい、思うまま飛んで自分の体にストンと落ちる夢。
そこから深い眠りに入り、翌朝目覚めるのだ。
 で、いつものように、ストンと落ちようとしたら。

 “私”がかっ!と目を見開いて、言ったのだ。

「取っーた!」

 それから私はまだ飛んでいる。

 空の肉体の器はまだ見つからない。

その家の人は何も知らない

その家の人は何も知らない

由来のわからない祠が、どうしてここに?というところにあることがある。これはそんな話。

どんどん宅地化される新興住宅地にそれはあった。
「お稲荷さん」とよばれていたが、本当にそうなのかどうかは不明。
その土地の持ち主が代替わりして、手放すことになった。
その祠に「魂ぬき」という行事をした。あろうことか「もう魂はぬいたのだから」とその祠をゴミの日に捨ててしまったのである。
そして更地にして、見知らぬ

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