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漱石忌恋する人は月を見る
前世、私は男だった。
現世、私は女である。
別に前世の記憶があるわけではない。
現世のツレが、愛情細やかでしかも深く、まあ、要するに嫉妬深い。
家事全般のスキルが高いし、私との縁がかなり深そうなので、
(この人は前世も私と夫婦だった気がする。焼きもちを焼くのが自分でも苦しくて男に生まれ変わったんだな)と、推測している。
つまり現世、私たちは男女入れ替わり夫婦だが、あれれ?結構大変だぞ?
私は
その家の人は何も知らない
由来のわからない祠が、どうしてここに?というところにあることがある。これはそんな話。
どんどん宅地化される新興住宅地にそれはあった。
「お稲荷さん」とよばれていたが、本当にそうなのかどうかは不明。
その土地の持ち主が代替わりして、手放すことになった。
その祠に「魂ぬき」という行事をした。あろうことか「もう魂はぬいたのだから」とその祠をゴミの日に捨ててしまったのである。
そして更地にして、見知らぬ