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LBOについて|概論

今回はレバレッジドバイアウト(LBO)の概要について。日経新聞やメディアなどで以前にもましてPEファンドのような企業買収ファンド(バイアウトファンド)の存在が広く知られるようになった。

アメリカに比べて日本やや普及が遅れているとは言われていたが、今ではPEファンドは企業にとって重要なパートナーという認識が生まれるまでになってきたと思う。ここではLBO概論と称して数値例も出しながら書いてみようと思う


What does LBO stand for? - LBO概要

LBOとは、その名の通りレバレッジ(借入)を梃にして企業を買収するという買収形態である。有名な案件ではKKRによるRJRナビスコの買収があるが、日本のPEファンドも企業を買収する際はLBOのスキームの元で買収することが殆どである。(ちなみに、LBOローンなしで買収することを、フルエクイティによる買収という)

図にすると以下のようなイメージになろう

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例えばあるファンドXが100億円で企業Aを買収したいとする。しかしファンドXは手元資金(エクイティ)で当該買収に使用できる資金は40億円までしかない。そこで残りの60億円分をレンダーである銀行と交渉し、LBOローンを獲得するのである。(実務上は銀行は業種や昨今のローン市場の状況を踏まえてEBITDAの何倍まで借りれるか、金利の水準は・・といった諸条件を含めて交渉する)

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