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段取りとは、自分の強みを最大限に発揮するための仕事術

偏差値30台の問題児から有名大学現役合格・ケンブリッジ大学大学院進学~会社経営、ベストセラー作家へと、人生の大転換を成功させた若きカリスマ・塚本亮が、自身を変えた段取り術をご紹介いたします。

今回は、"そもそも「段取り」とは何か?"  "「段取り」にまず必要なこととは何か?" についてお伝えします。

自分を変えた段取り術

私は、ケンブリッジ大学の大学院で心理学を学んだ後、グローバルリーダー育成のジーエルアカデミアという会社を立ち上げ、会社を経営しながら、講演や講義を年100本ほどこなし、通訳や翻訳、企業や大学のコンサルティング、本の執筆などこなしており、仕事の内容は多岐にわたっています。

同時にたくさんの仕事を進行させないといけないので、自分のすべきこととそうでないことを整理し、任せる仕事はスタッフやビジネスパートナー、海外在住のフリーランスに依頼しながら進めていきます。

こんな風に言えば、なんだかかっこいい感じに聞こえてしまうかもしれませんが、かつての私は高校1年生の時には偏差値30台と勉強嫌いなだけでなく、事件を起こして警察や裁判所にお世話になったことがあるほどで、テキパキ、キラキラとした人生とは無縁でした。

今でも、本質はナマケモノな私が、どのようにしてたくさんの仕事をこなし、しっかりと成果を上げているのかを皆さんに今回の記事でシェアしたいと思います。

また今回の記事では、書籍『ケンブリッジ式1分間段取り術』より厳選した段取り術をご紹介させていただいております。

では、そもそも「段取り」とはどういうことでしょうか?

そもそも段取りとは?


下記に簡単な例を出してみます。

まず、朝のお母さんのお弁当作りを思い浮かべてみてください。

今日の晩御飯や明日のお弁当のイメージをしながら、足りない食材をスーパーで調達。そして朝になると、炊飯器のスイッチを押して、電子レンジで前日のおかずの残りを温め、その間にソーセージをフライパンへ。ソーセージが焼けるまでの間に野菜の準備をして、レンジが終わったタイミングを見計らって、冷凍食品の唐揚げを温める。子どもたちが起きてきたら、朝食も同時に仕上げてしまう。

全てが起きた時点での思いつきではうまくはいかないのです。先を予測して、先に先に準備をしておくから、お弁当に、洗濯に、掃除にと忙しい朝をテキパキとリズミカルに進めることができるのです。

いかに無駄なく、時間を効率的に使いながら、事前に描いた完成図に到達するか。

これが段取りです。

もうここまでで、「段取り」に必要な要素が全て出てきました。

ゴールを明確にすること。

ゴールまでのプロセスにおいて必要なタスクを明確にして、自分がすべきことと、そうでないことをはっきり分けること。

足りないものは調達すること。

そして他人に任せることは的確に指示を出し、自分がやるべきことに集中すること。

段取りとは、自分の強みを最大限に発揮するための仕事術なのです。
これにより、限られた時間で最大の成果を生むことができます。

会社よりも人に信用が集まる時代になってきています。

人と人とのつながりの中で仕事が生まれていく時代においては、信用が全てです。

良い段取りをすることで、相手の期待を上回るパフォーマンスを示すことができれば、あなたは信用を集めることができますが、段取りが悪くバタバタとしている割には良い仕事ができていないとなると、信用は下がってしまいます。

段取り力を高めることで、「あなたにお願いしてよかった」と周りから高い評価をされるようにテキパキと仕事が進んで、自分に自信が持てるように時間的な余裕ができ、仕事以外の時間を楽しむことができるようになっていくことでしょう。

そして、今回の連載では、すぐに実践していただけるように、私のこれまでの経験と心理学の知見を交えて、その方法について詳しく解説いたします。

「お、これは今すぐ試してみよう」そう感じられるところからどんどん行動に移してみていただけると嬉しいです。

ではまずは、ゴールを決めることについてご説明させていただきます。

ゴールの向こう側の景色をイメージする

段取りとはゴールを決めて、現在地からどのようなプロセスをたどれば、目的地まで確実にたどり着けるかを考えることです。

ですから、まずはゴールが決まらないと始まらないのです。

これは、旅行で考えるとわかりやすいですね。

「フランス旅行に行きたい」となったときに、なんとなく行く人はいないはず。

世界遺産モンサンミッシェルを見てみたい! と思ったら、それがその旅の一つのゴールになります。

しかし、そこにたどり着くにはたくさんのルートがありますよね。

日本からパリまで飛行機で飛ぶのか、それともせっかくだからロンドンまで行ってロンドン観光をしてからユーロスターでパリまで移動するのか。

それが決まったら、パリからモンサンミッシェルまでは電車とバスで行くのか、それともバスだけで行くのかも考えなければいけません。

電車を使ったほうが早いけれどもお金がかかる。バスのほうが時間はかかるけれども費用は安い。などのこまごまとしたことや、何泊するのか、いつ行くのか、他には何をしたいのかも決めなければなりません。

フランスでは度々ストライキがあるので、1日しか確保していなかったら、もしかしたら交通機関に影響が出ていけないかもしれない。

どうしてもモンサンミッシェルは外せないのなら、余裕を持った計画を立てたほうがいいかもしれませんね。

しかし、何を差し置いてもゴールがあるからこそ、そこまでのルートやプランを考えることになります。

「とりあえずなんとかなるでしょ」と考えているだけだと、せっかく憧れのレストランに行ったのに定休日だった…
みたいなことになってしまう可能性があります。

段取りというのはゴールまでのプランを逆算思考で立てていくことですから、ゴールが明確でないと始まらないのです。

しかし、モンサンミッシェルに物理的にたどり着くことがゴールなのでしょうか。

たどり着くことは本当のゴールではなくて、「見たい景色を見ている自分」を実現させることが本当のゴールなのではないでしょうか。

テレビやガイドブックでモンサンミッシェルを見て、「行きたい!」と強く思って、そこにいる自分をイメージするからワクワクしたのでしょう。

仕事も同じです。
その仕事やプロジェクトを成し遂げた先にはどんな景色が広がっているのかを明確にイメージしましょう。

私が本を執筆するときにイメージしていることは、本を完成させた自分ではありません。

本を手に取った人が、本を読み、「これは試してみよう」というものを見つけ、それを実践に移し、その結果、仕事やプライベートが充実するシーンをイメージしています。

これが私にとってのゴールです。
そこから逆算をして、どんな内容で、どんな言葉を使って、どんな例を挙げたらそうなるだろうかを、徹底して考えるのです。

ですから、その仕事やプロジェクトをやり遂げた一歩先にはどんな世界が広がっているのかを、イメージしてみましょう。
全てはそこから始まるのです。

洋服屋さんでジーンズを買うときも、単純にジーンズを買うことにワクワクしているのではなく、「今度のデートにはいて行くシーン」を思い浮かべてワクワクしているものですよね。

あなたが提供したサービスを受けてお客様が満面の笑みを浮かべているシーンや、誰がどう考えても間に合わないと思っていた仕事を間に合わせて「いやぁ、やっぱり君は仕事が早いな」と上司が思わず言ってしまいそうになるシーンをイメージしてみましょう。

ゴールとはいつも景色なのです。
その仕事をやり遂げたときにどんな景色がそこにはあるかを想像してみましょう。

すると、全てが「あなたにお願いしてよかった」につながっていくはずです。

いかがでしたか?

『ケンブリッジ式1分間段取り術』には、今回ご紹介したような、1分程度で読めて、一生使える段取りメソッドが50本収録されています。

「これは! 」 と思う段取り術から、まず実行してみてはいかがでしょうか。

ケンブリッジ式1分間段取り術 もくじ

第1章 ゴールまでの道のりを描こう
第2章 頭の中をスッキリと整理しよう
第3章 コミュニケーションで段取りを加速させよう
第4章 集中できる環境をつくろう
第5章 段取り力を高める習慣

著者プロフィール

著者:塚本亮

ジーエルアカデミア株式会社代表取締役 1984年、京都生まれ。高校時代、偏差値30台、退学寸前の問題児だったが、高校3年春から大学受験勉強を開始し、同志社大学経済学部に現役合格する。 卒業後、ケンブリッジ大学大学院修士課程修了(専攻は心理学)。 帰国後、京都にてグローバルリーダー育成を専門とした「ジーエルアカデミア」を設立。 心理学に基づいた指導法が注目され、国内外から指導依頼が殺到。学生から社会人までのべ200人以上の日本人を海外のトップ大学・大学院に合格させている。 主な著書に『偏差値30でもケンブリッジ卒の人生を変える勉強』(あさ出版)、『努力が勝手に続いてしまう。』(ダイヤモンド社)、『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』(明日香出版社)、『頭が冴える!毎日が充実する!スゴい早起き』(すばる舎)などがある。(情報は刊行当時のものです)


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