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共感覚の絵本制作を現実的に動こう

私が実現したい共感覚での活動のひとつ「絵本を作る」ことを、何か具体的に動けないか、考えている。

グループ展の出展者の方の中に、絵本を作っている方がいてそれが展示されていた。それを見て、やはり諦めたくないなと思った。

子供の頃、夜は家事と仕事に忙しくする母を横目に私はひとりあそびや祖母、父と遊んでいた。寂しいと思ったことはなかったけれどやっぱりどこか寂しかったのか、もう少し母と遊びたかったな、という気持ちがあるのかな、と最近思った。

寝る前に、背中をさすってもらうとよく眠れる。これは母が私を寝かしつけするときにいつもしてとせがんでしてもらっていたことだ。背中に体温があるとなんだか安心してすぐに眠れる。「きっと寂しかったんだね」と、今私の背中をさすってくれる人は言う。

そんな母と一番のスキンシップの時間は布団に入る前の絵本の読み聞かせだった。ひざにのって、兄とそれぞれ3冊まで選ぶことができた。私はその時間が大好きで、同じ本を何度も選ぶことも多かった。

今でも印象的な絵本は多くあり、心を揺れ動かす本は母にもあるようだった。

共感覚を自然に伝え、子供とのコミュニケーションである読み聞かせの大切な時間に使ってもらえるような、そんな絵本を作れないだろうか。

初めての共感覚アート展示をさせてもらったグループ展は明日で終わる。ひとつやりたかったことができ、またいつか個展を出せるようにアートも頑張って行こう。

そんな中で、共感覚が自然に身につく、心にひびくような、そんな絵本製作ももっと現実的に動かしていきたい。

様々な特性を持つ子供を、理解しようとする親ばかりではない。私は理想ばかりで、行動に起こさなければそんな現実を知ることはできなかった。これは現場に行ってはじめて知ったことだ。もちろん、読み聞かせなんてしない親もいる。

居場所がなくなった子供たちには、特性を理解してあげられる温かなサポートをしている場所で、読んであげよう。ひざに乗りたい子には、乗せてあげよう。肌が少しでも近くにあると、私が背中をさすられて穏やかに眠れるように、きっと人は温かさに安心するんだ。

「親子」だけじゃなくていい。

未来を担う子供たちのサポートをしてくれる人が、この日本には本当にたくさんいる。子供たちは守られている。私も、もっとそのお手伝いがしたい。

その中で、共感覚の特性を伝える絵本を使い、たのしいひとときを作りながら理解して欲しいと、そう考える。

山口葵


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