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経営徒然草

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藤本 周二 九州有限責任監査法人 アネーラ税理士法人 九州M&Aサポート 最高経営責任者(CEO) 公認会計士6名、税理士20名 総勢80名 東京 横浜 福岡に事務所あり 会計・…
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記事一覧

頑張った人が頑張った報酬になっていますか?

頑張った人が頑張った報酬になっていますか?

 表題のように頑張った人が頑張った報酬へは永遠の課題でもあります。日本は高度成長の下でいわゆる日本的経営を推進してきました。そこでは、いわゆる企業カプセルとして終身雇用、年功序列が重視されてきました。企業カプセルを前提としての頑張った人が頑張った報酬をイメージすると次の表になるかと思います。

https://smappon.jp/3138/content_file/18.pdf (年収曲線と労働

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「新たなチャレンジに向けて」

「新たなチャレンジに向けて」

読者の皆様 2024年新春のお喜びを申し上げます。
1年経つのは早いものでもう2024年です。毎年新年号は弊社の目標を書かせていただいています。

 私も小さな会計事務所をはじめまして25周年を迎えました。その間、私にもう少し経営力があれば最低でも今の3倍は皆様に貢献できたのではないかと思い当たり悔しい思いをしております。その悔しさを2024年は前に進める努力に変えていかなければと思っております。

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会社経営上のコミュニケーションとは?2時間10回理論

会社経営上のコミュニケーションとは?2時間10回理論

 よく会社の問題点を指摘する場合にコミュニケーションの欠如といわれることが多いと思います。むしろそう言っておけばほぼ間違いのない指摘ともいえるでしょう。

 そして経営者の方々も話しはしたがなかなか通じないと言われます。そのような場合にいつも自戒も兼ねて思うのですが本当にコミュニケーションされているのでしょうか?

 古い格言ですが「人は自分を知る者のために死す」といいます。この意味は、立派な人間

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前進なければ衰退

前進なければ衰退

私は仕事柄多くの会社と接しています。毎日、いろいろな努力をしている会社の方々と接します。会社も千差万別ですが、経営者の努力におおむね比例しているかと思います。
つまり、努力されている会社は伸びていますし、そうでない会社は衰退しているという事かと思います。以前、一倉先生は「電信柱が赤いのも経営者のせいである」というくらいの気持ちがなければ会社は伸びないと言われていましたが、まさしくその通りではないか

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「会社と個人をどう考えましょうか」

「会社と個人をどう考えましょうか」

 ジャニーズ事務所が前オーナーの性加害認定をベースとして話題になっています。ビッグモーターも会社の不正により話題になっています。このような時には所属しているタレントは悪くないなどの意見が必ず出ます。所属しているタレントや従業員は一つの被害者でもあるという考え方です。

 ここで会社というものを考えてみたいと思います。会社は自然人以外で法人格を持ちいわゆる一つの人格として営利活動を行います。ビッグモ

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仕事は楽しいですか?

仕事は楽しいですか?

 この質問は「楽しい」の定義がまず問題になると思います。
マズローの欲求5段階説によりますと(1)生理的欲求(2)安全欲求(3)所属と愛の欲求(4)承認欲求(5)自己実現欲求と五つの欲求がありどんどん高度な欲求となるとされています。

 楽しいとどう関係するのか。ここでの議論はあくまで仕事での議論ですので五つの欲求は絡んでいるとは思います。ただ、言えるのは仕事が楽しいとは欲求を満たす部分があるから

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山は朝見るのと夜見るのとで違う山に見える

山は朝見るのと夜見るのとで違う山に見える

 この言葉は、登山家の言葉らしいですがよくはわかりません。私の感覚では山は北から見るのと南から見るのでも違って見えます。人や会社も同じでどの観点から見るかで大きく異なって見えると思います。

 この観点は定点で360度あり、さらに時間軸もあります。会社に当てはめるととてもいい会社と思われていたものが観点を変えると悪い会社になってしまう。
例えば、以前は「24時間働けますか」とたくさん働くことが良し

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売上至上主義と同質性

売上至上主義と同質性

私が仕事柄多くの経営者にお会いしますし、私自身小さな会計事務所を経営する日本人でもあります。そこで感じるのが日本人の同質性です。会社経営で言えば売上至上主義とも言い換えることができます。どの会社も売り上げが増加すれば良い。言い換えると売り上げが大きい順に何となくえらい気分になっている。売り上げという概念で一種の同質性となっています。そうするとどうすれば売り上げが拡大できるかをみんなが同質的に考える

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日和見の人々を大切に・・・・パワーで勝負

日和見の人々を大切に・・・・パワーで勝負

坂本龍馬。
ご存知の通り明治維新の立役者の1人です。彼は当時としては独創的な考え方を持っていたと言われています。薩長同盟、大政奉還など坂本龍馬の発案とされています。彼は土佐藩脱藩の浪人であり、権力もお金もなかったでしょう。その坂本龍馬がどうして大きな仕事ができたのか?いろいろな要素があると思っています。
ただ、一ついえるのは、主義思想にかかわらず、組めるところは組むという姿勢にあったのではないでし

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仕組化をどう考えていますか?

仕組化をどう考えていますか?

先日亡くなられたイトーヨーカドー、セブンイレブンの創業者である伊藤雅俊さんの書かれた本を読みました。自分があれこれ指示を出しているときが一番楽しかったと。
会社が大きくなると自分が指示を出すことがむしろマイナスになり、各部門の責任者にお願いするようになる。さらに大きくなるとほぼ人柄も理解できていない人からさらにその先に重要事項を任せることとなり、お願いから祈りになる。
そのように書かれていました。

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経営は長期戦

経営は長期戦

今、大河ドラマで「どうする家康」が放送されています。戦国時代には数々の英雄が登場しましたが徳川家康が最終的な勝利者であるという評価は間違いないでしょう。

現代の自由主義・資本主義経済における経営は勝利者が一人と言う事はなく多くの会社が生き残れるものです。その生き残った会社においても私の感覚での勝ち組は次の通りです

1. 30年以上十分な業績をだして健全経営をしている
2. 同じ業界でも一役を担

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3年先を見ていますか?

3年先を見ていますか?

私は仕事柄多くの経営者にお会いします。自分も中堅の会計事務所の経営者でもあります。経営者にとって何が最も重要か?こう問われた時にその時の状況で返答が変わってしまうものでもあります。つまり経営者には多くの能力が必要でありまたその能力を伸ばしていかないといけないと言う事だと思います。

経営者に必要な能力の内でも重要なのは経済状況の把握だと思います。簡単に言いますと時流予測と言う事になるのかと思います

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背水の陣 言うは易しだが

背水の陣 言うは易しだが

背水の陣という言葉はよく聞きます。意味は次の通りです。
「失敗したら再起不能という一歩も後にひけない状態に身を置いて、決死の覚悟で事に当たること。」さしずめ現在の経営者としたら目標を立て、達成できなければ辞任する。あるいは会社をたたむなどの覚悟を持って事に当たるという意味かと思います。

 そもそもこの故事は中国の韓信の作戦から出てきたものです。韓信は中国史上最大の戦争家と言われています。後ろに川

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「必死の努力に神は手を差し伸べる」

「必死の努力に神は手を差し伸べる」

先日、元京セラ、KDDI、JALの会長をされてあった稲盛さんが亡くなられました。稲盛さんの著作は多く読ませていただきました。感銘するところも多く励ましを受けたことも多くあります。その著作には多くの感銘する言葉がありますが私が一つ上げるとすれば表題の言葉です。

『必死の努力に神は手を差し伸べる』この言葉は、リーマンショックで日本経済が一時的に動かなくなった時の著作の言葉です。嘆き悲しむ時間があれば

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