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この本いいよ!

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これまで私がnoteに投稿した読書感想記事をまとめたマガジンです。本選びの参考になればいいなと思います。
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2023年6月の記事一覧

「ナツイチ」から気になった本を読んでみる!

「ナツイチ」から気になった本を読んでみる!

本好きの夏の楽しみといえば、大手出版社による夏の文庫フェアではないでしょうか?集英社文庫(ナツイチ)とKADOKAWA(カドブン夏推し)のフェアが6月中旬より始まったので、早速本屋へ行ってラインナップをチェックしてきました。

各社1冊ずつラインナップから気になった本を購入してみたのですが、今回はナツイチより三田誠広さんの『いちご同盟』を読んだのでその感想です。青春小説が好きなのもありますが、何よ

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めちゃくちゃ面白い『ひとり旅日和』の2巻を読んだよ!

めちゃくちゃ面白い『ひとり旅日和』の2巻を読んだよ!

ちょっと前に紹介した秋川滝美さんの『ひとり旅日和』の2巻(正式タイトルは『ひとり旅日和 縁結び!』)を読んだので、今回はその感想です!

人見知りな主人公・日和がなんとなく挑戦したひとり旅にハマり、全国各地を旅して成長していくこのシリーズ。今回も「興味」と「挑戦」によって、日和が更に自信をつけていく様子を見ることができました。

まず、今作もひとり旅への興味と共感が最後まで止まらないです!
函館で

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甘くて美しい「夜パフェ」で夜をもっと楽しく!(浅水ハヅキ:『札幌夜パフェ「紅うさぎ」の裏メニュー』)

甘くて美しい「夜パフェ」で夜をもっと楽しく!(浅水ハヅキ:『札幌夜パフェ「紅うさぎ」の裏メニュー』)

甘党にはたまらない!?超素敵な小説に出会えたので紹介します!

今回紹介する本は、浅水ハヅキさんの『札幌夜パフェ「紅うさぎ」の裏メニュー』(小学館文庫)という作品です。

私は食べ物が出てくる小説の中でもスイーツが登場する話が特に好きなのですが、パフェをテーマにした作品は見たことがなかったので、これはもうタイトルで即手にしてしまいました。

主人公・紅葉がしばらく会っていない兄と会うため訪れたパフ

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「涙」のメリットを感じる物語(森田碧:『余命0日の僕が、死と隣り合わせの君と出会った話』)

「涙」のメリットを感じる物語(森田碧:『余命0日の僕が、死と隣り合わせの君と出会った話』)

今回紹介する本は、森田碧さんの『余命0日の僕が、死と隣り合わせの君と出会った話』(ポプラ文庫ピュアフル)です。今作は「よめぼく」シリーズの4作目になる作品となります。姉妹作が増えると、森田さんの作品世界も広がっていくみたいで楽しいです。

今作は「よめぼく」シリーズらしい王道な要素に加えて、人々が創作物に触れて涙を流す理由や泣くメリットといった興味深い話題も含まれていました。個人的にはシリーズでも

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私たちが星になるには100年早い!(櫻いいよ:『星空は100年後』)

私たちが星になるには100年早い!(櫻いいよ:『星空は100年後』)

記事を読んで頂きありがとうございます。
今回紹介する本は、櫻いいよさんの『星空は100年後』というライト文芸作品です。

今作はスターツ出版文庫版も出ていますが、私は数ヶ月前に発売された単行本版で読みました。スターツ出版文庫って他レーベルのように単行本から文庫という作品ももちろんありますが、最近は今作のように文庫から単行本という逆パターンの作品も増えていて、思わぬ傑作に出会えることもあって面白いで

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