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【ABA】応用行動分析を日常生活で使ってみよう

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認定行動分析士(BCBA)の著者が、ABA理論を日々の生活の中で役立てる方法やABAを使って問題を解決する方法を紹介します。
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子どものかんしゃくに隠れた原因を解明: 感覚処理の問題

子どものかんしゃくに隠れた原因を解明: 感覚処理の問題

はじめに

感覚処理の問題とは?感覚処理とは、脳が視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、運動などの感覚刺激を理解し、反応する複雑なメカニズムのことです。感覚処理の問題は、感覚処理障害(SPD)とも呼ばれ、感覚を処理するプロセスがうまく働かない時に起こります。要するに、子どもの感覚処理システムが特定の刺激に過敏になったり、他の刺激には鈍感になったりするのです。

五感+二感
通常、感覚処理には7つの主要な感

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新生児の感覚発達:応用行動分析学(ABA)からの洞察

新生児の感覚発達:応用行動分析学(ABA)からの洞察

この記事の概要応用行動分析学(ABA)のレンズを通して、新生児が生得的な感覚をどのように活用し、環境や保育者とどのように相互作用しているのか、その複雑なメカニズムを掘り下げていきます。正の強化と負の強化がどのように赤ちゃんの反応を導くかを探り、親子の愛着の基礎を形成する強化子と古典的条件付けについて論じます。さらに、感覚処理の問題を抱えた子供を育てる時に直面する課題について論じ、早期介入と支援の必

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子どもの言葉の遅れ:原因と早期発見のための11のチェックリスト

子どもの言葉の遅れ:原因と早期発見のための11のチェックリスト

「えー!みんなあんなにお話しできるのー?。うちの子は全然だな…」

同じ月齢の子を見て、びっくりすることありますよね。
おうちに帰ってから、練習してみます。

ママ:「ママだよ」「ママ」「マーマ」
子ども:「マンマンマンマ…」

あー、ダメだ。
せめて「ママ」って言って欲しい。
「この子、話せるようになるのかしら?」
不安になってきます。

私たち親は、子供の口から言葉が出てくるのを待ち望んでいま

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子どもの言葉の遅れチェック#3:やりとりができますか?

子どもの言葉の遅れチェック#3:やりとりができますか?

赤ちゃんが人との関わりの中で学ぶ、最も重要なスキルのひとつは、
「順番を守ること」
です。

「順番を守る?赤ちゃんが?」
「ブランコの順番待ちする必要もまだないよね」

順番を守る=代わりばんこでのやりとりもちろん上記のようなことにも「順番待ちスキル」が必要ですが、
私がここで話す、赤ちゃんの順番待ちとは、
「代わりばんこでのやりとり」
のことです。

例えば、
赤ちゃんが「あ〜」とか「う〜」と

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子どもの言葉の遅れチェック#1:赤ちゃんは、見たり、聞いたり、感じたりすることに反応しますか?

子どもの言葉の遅れチェック#1:赤ちゃんは、見たり、聞いたり、感じたりすることに反応しますか?

子どもが言葉を発するまでに身につけなければならない11のスキルのうち、1番最初のスキルは、
「自分の周りで起こっていることに一貫して反応できること」
です。これが最初のスタート地点です。

このスキルは、身につけるというより、
「生まれながらに持っているスキル」
と言えるでしょう。
あかちゃんは、自分が見たり、聞いたり、感じたりしたことに一貫して反応します。反応することは、これから人とコミュニケー

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