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#小説
【連載】茶谷夫人の恋人③
②はこちら
麗は太にスペアの白のナイトガウンを渡すと、自分も床に落ちたナイトガウンを羽織り玄関へと向かった。
太は真っ裸にナイトガウンを着て後に続いたが、ナイトガウンの丈は少し短いようだ。
ドアを開けるとそこには美人の淑女が立っていた。
麗はじっくりとその淑女を見た。
モーターショーの車の写真をつけたグレーのTシャツに、ダメージジーンズのいでたちでいながら、パリジェンヌのような気品を備
【連載】茶谷夫人の恋人②
①はこちら
真っ裸の若者は恥じらう事もなく、真っ直ぐに麗に向かって歩いてきた。
棒立ちの麗のいでたちは、ナイトガウンが肩から落ちて、淡いピンク色のネグリジェ一枚の姿になっていた。
隆起した乳首は透けて、下着は真紅の紐パンだけがハッキリと透けて見える。
若者のイチモツは段々と大きくなり、脈打ちながら天井を向いている。
亡くなった主人のより遥かに大きいわ。
ゴクリッ!
麗はまた、
【連載】茶谷夫人の恋人①
茶谷 麗は未亡人である。
夫が亡くなり既に十年が経つ45歳だ。
夫が残した豪邸のルーフバルコニーから今日も庭園を眺める。
季節外れの大雨の中、池の鯉が泳いでいるのを見つめながら、ただぼんやりとこれまでの人生を振り返える。
夫とお見合いで結婚したのが25才。それまで男の人と付き合った経験もなく、夫とは喧嘩一つなく仲良く暮らしていたけれど、夫が交通事故に遭い、突然35才で死別した。
残念な
【短編】瑠璃色のミーニャ
剛は自分の不甲斐なさを悔やんでいた。
優柔不断で物事が決められず未だに独身生活だ。
これまで結婚する機会が無かった訳ではない。寸前まで進展した話もあった。
そんなことを考えながら商店街を歩いていた。
ワーッ!
突然、剛が穴に落ちた。
「誰だよ、こんなところに落とし穴を作った奴は...」
剛が見上げてると2mくらい上に穴の入り口があった。
その穴の淵から瑠璃色の猫がこちらを覗いている。
【掌編】ミントの肛門様
時は江戸時代。ここはとある寺子屋で、あの有名な肛門様の講義の時間である。
肛門様がゆう。
「例えば、流行病。誰が第七波まで予想したじゃろうか? わしでさえ第六波で収束すると思っていたぞい!ほんにしぶといやつじゃ」
寺子屋の弟子達は、真剣な表情で従順に頷く。
肛門様は続ける。
「例えば、戦。誰がこんな誤ちを繰り返すと思っていただろうか? わしでさえ第ニ次が人類最後の狂乱だと思っていたぞい!」