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『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』を観賞後、宇多田ヒカルの「One Last Kiss」で気付くこと
【以下ネタバレあり】
エヴァは、作品と自身の考えを以て噛み砕き、それを咀嚼するのを楽しむ映画だ。
「マイナス宇宙」や「ゴルゴダプロジェクト」などの謎だらけのキーワードがテーブル狭しと並ぶ。それらはかなり煮詰められて食べやすいものもあれば、ほとんど調理されずゴロッとした素材そのものもある。
テーブルの上で何がどうなっているのか目では分かっていても脳が着いてこない。そのうちに頭痛がしてくる。正直
【ネタバレあり】トイストーリー4を観て僕はオモチャにはなれないと悟った
今作の4でゴミ箱から生まれたフォーキーの世話に手を焼いているウッディの姿を見て、子どもの世話をする友人を思い出した。
トイストーリー3は大人になったアンディと大人になれないオモチャたちの葛藤を描いたものだった。年齢だけが大人の基準じゃない。
ボニーが心配だからと幼稚園までついて行ってお節介を焼き、フォーキーがオモチャとしての道を踏み外さないように見張り続ける、そこにはウッディの悪い癖も混ざって
ノンフィクションであってほしい映画
初めて眼鏡をかけたとき、世界はこんなにも色があったのかとめちゃくちゃ感動した。グリーンブックはその体験を思い出すような映画だった。
色眼鏡を外して、単純にストーリー自体にスポットを当てても、ドクとトニーの2人は美しい関係だった。R2-D2とC-3POがそうだったように、ウッディとバズがそうだったように、甘しょっぱいが流行ったように、ドクとトニーみたいな対照的な主人公の掛け合いは、それだけでも魅力的
非行少年だった世界線
宮口幸治「ケーキの切れない非行少年」を読んだ。
本書で著者は「反省できるだけでも上等」と記述している。
それは著者が出会った非行少年のなかには反省すらできない少年たちが大勢いたからだという。
深く印象に残ったのは「自分はどんな人間だと思うか?」の質問に対して、約8割の少年が「自分はやさしい人間だ」と答えた、という一文だ。
連続強姦、一生治らない後遺症を負わせた暴行、放火、殺人など罪の重さに問わ