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TAKA
2021年6月19日 00:09
夜の1時。眠気を待ちながら目を閉じていると、枕の後ろの壁に飾ってある絵から「カサカサ」と音がしやがった。僕は耳を疑った。本来なら、僕以外の生物が存在しない我輩の部屋から「カサカサ」なんて音がするわけがないからだ。絵が勝手に動いたなら、まだ、トイストーリー感があって許せるが、残念ながら僕の部屋の絵は動かない。僕の脳裏には一つの可能性しか浮かばなかった。布団を跳ね除ける勢いで、ベッド
2021年4月4日 16:38
電車で席を譲るか、譲らないか。僕は迷う時がある。目の前に立っているこの人は年寄りなのだろうか、席を譲って「まだそんな歳じゃありません!」と嫌な気持ちにさせないだろうか。「べつに座りたくないんですけど」とならないだろうか。なんてことを考えてしまう。実際、過去を振り返ると、席を譲った場合、50%くらいで座って貰える一方、「あ、次でおりるんで大丈夫です。」「立つことは健康だから大丈夫よ
2021年3月11日 15:31
一昨年の11月、地元の友達と二人でイタリアに行った。ヴェネチアとローマの二つの街の旅だ。その友人は海外に何回か行ったことがあり、経験豊富なのに対し、僕は海外初体験で、なにもわからない状態だった。そのため、僕自身は不安と期待という相反する感情に包まれた旅だった。僕は予習として、英語を勉強してはいたが、実際はあまり使わなかった。全力でジェスチャーすれば大体伝わるのである。出川イングリッシュ
2021年3月5日 16:20
僕は時々やらかす性格なのだが、これは割と恥ずかしい話である。数年前のある日、僕は一人カラオケに行った。カラオケはみんなで行ってわいわい騒ぐのも好きだが、一人で思う存分歌いまくることも割と気に入っている。この日も、一時間半歌いまくって僕は満足だった。毎回、温泉に入った後のような清々しいリフレッシュ感を覚えながら、店員さんに会計を渡して、店を後にする。その日行ったカラオケのレジは
2021年2月22日 21:37
あれは、大学二年の冬。練習試合があった日の出来事だった。その日は、昼から他大学と練習試合して、同期でご飯やらカラオケやらに行って、疲れ果てて帰っていた日のこと。夜12時頃だっただろうか。最寄りの駅に付き、薄気味悪い道路を一人、耳にはイヤホンで曲を聴き、背中には防具を背負い、手には竹刀が二本入った竹刀袋を持ってトコトコと歩いていた。こんな感じの狭い歩道を一人歩いていた。