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エッセイ・コラム

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2023年12月の記事一覧

中学校のプチヤンキー、書き初めで不正行為の巻

中学校のプチヤンキー、書き初めで不正行為の巻

冬休みの宿題といえば書き初めである。私は筆が下手なので、母親に叱られながら、毎度憂鬱な気持ちで書き初めに臨んでいたものだ。

公立の中学校だと「よくないヤツ」が一定数いる。煙草を吸ってしまったり、先生に無意味に歯向かってみたり、けんかに明け暮れたりと、その種類はいろいろだ。

私が通っていた中学校にも「よくないヤツ」がいた。彼はもともとやんちゃで中学の時から喫煙していたとのうわさが絶えなかった。

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人生をどう生きるべきかーー答えは自分の中にある(と思う)

人生をどう生きるべきかーー答えは自分の中にある(と思う)

2年ほど前に鬼籍に入った石原慎太郎氏の「『私』という男の生涯」という本を読んだ。
この作品は死後に発刊されるものとして書き下ろされた本なのだという。それだけに氏が死に刻一刻と近づくなかでどのように死を眺めてきたのかをうかがい知れる本で、なかなか興味深かった。

本のはじめの方に「自分を忘却してしまって死ぬのだけは嫌だ。そんな風に終わる人生なんぞ、結局虚無そのものではないか。忘却は嫌だ。何もかも覚え

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臭いだけでもういろいろダメになる現実社会の残酷さ

臭いだけでもういろいろダメになる現実社会の残酷さ

人間、いいところもあれば悪いところもある。完璧な人間などどこにもいないものだ。

人間の良いところと悪いところを同時に表現するとき、人は大体「バカだがやさしい」などと言ってみたりする。後半にプラスな内容を持ってくると、総じて全体の印象もプラスに見えるから、大概は悪いことを先に言う。逆に「やさしいがバカ」というと「バカ」のほうにフォーカスされてしまって、あまりポジティブな表現にはならない。

人間の

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思い込みぱわー

思い込みぱわー

私の母親は晴れ女を自称しており、「私が外に行くといつも晴れる」といってはばからない。
仮にそうであれば母親は体調が悪くない限り大概外に出ているので地元は原則晴れじゃないとおかしいはずだが、そこら辺を都合よく無視している。

もっとも、この話で私の母の頭がおかしいといいたいわけではない。何者であるのかを自分自身がどう認識しているかで、人生の在り方は結構変わるということを言いたいのである。

たとえば

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ジェットタオル好きとしてもの申したいことがある

ジェットタオル好きとしてもの申したいことがある

私はジェットタオルが好きである。
自宅にあるようなものではないため、外出したときにしか出会えない特別なアイテムの一つだ。
洗ったばかりのびしょびしょの手を突っ込むと水がしたたり落ちる様子は、いつ見ても壮観である。

私とジェットタオルとの出会いは物心ついた頃にまで遡る。幼少期に病気でお世話になっていた病院のトイレに、ジェットタオルが置かれていたのである。
当時自分自身が何歳であるかを認識しておらず

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生きるための「なかま」を作ろう

生きるための「なかま」を作ろう

日本では残念ながら、年数万人単位で自ら命を絶つひとがいる。
特に有名人の自死はとりわけ世の中でも話題になりやすい。私も報道を担う端くれとしてそのようなニュースに接することはしばしばであるが、そのたびにむなしさのようなものが去来する。

過去自ら命を絶った人のことを調べてみると、いたく暗い気持ちになる。
乃木希典や阿南惟幾のように大義を以て自らの終わりを決めるというのは例外だろうが、大半の場合は人間

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私たちは現代音楽を「見ている」のかもしれない

私たちは現代音楽を「見ている」のかもしれない

新しい学校のリーダーズというアーティストがいる。
「オトナブルー」という曲が有名らしく、テクノを思わせる旋律に少女たちが背伸びした歌詞がうまいことマッチしている。

わたしが彼女たちのことを知ったのはいわゆる「首振りダンス」の動画を見たときだった。わたしが真似をしたらおそらく首の筋を確実にヤッてしまう動きだったのもあり非常に印象に残った。
彼女たちは長らく音楽活動を続けていたものの、人気が出たのは

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体調を崩していろいろ考えた

体調を崩していろいろ考えた

先日娘の風邪が妻、そして私へと伝染し、一家で総倒れになるという子育て世代あるあるのイベントが起きてしまい、私自身、久々に体調を崩したことがあった。
娘がおなかの風邪をどこかからもらってきたようで、私も悪心と下痢がひどかった。まあ下痢は人生でも多いので人並みの耐性はあるのだが、悪心は経験があまりないせいかいまだに慣れない。心底嫌なものである。

娘や妻も同じ思いをしたんだなと思いつつ、ふと思いが至っ

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