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#エッセイ
食べる、生きる、循環する
家の冷蔵庫が好きだ。
決して大きな冷蔵庫ではない、自分と同じぐらいの背丈の冷蔵庫だ。
先日など、仕事中、無意識のうちにキーボードで reizouko と無意味に入力・変換してしまっていて、あわててバックスペースを連打したほどだ。
あの四角のフォルムのなかに置かれた、食べものたち。ひんやりした、けれども間違いなく自分をつくる、あたたかい食べものたち。食べものたちは、冷蔵庫のなかで呼吸し、生きて
ちょっくらチョコレート、渡しにいってくる
料理をするとき、「待つ」という時間が好きだ。
たとえば、炊飯器でお米が炊けるまでの時間。ひじき煮をつくるとき、落としぶたをして、ぐつぐつ煮る時間。しょうが焼きを焼く前に、豚肉と玉ねぎを、しょうが、みりん、酒、しょうゆに浸けておく時間。言い出すとキリがないけれど、長くても短くても、そういう「この工程をすれば、何かができあがる」、それを待つ時間が、とてもわくわくするのだ。
雪が溶けて春が来るのを待