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揺さぶられ日記

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うれしかったこと、悲しかったこと、怒ったことなどを書きます。
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#ライターの仕事

両立は諦めた

両立は諦めた

「育児と仕事の両立」という言葉について、ずっと考えている。

出産前は絶対に両立してやる!と意気込んでいたけれど、いざ産んでみると「両立ってなんだ?!」というメンタルになったのだ。

「両立」を辞書で引くと、「ふたつの性質の違うものが両方ともうまくいくこと」と書かれている。
なるほど、両方ともうまくいく、か。

ところで育児が「うまくいっている」とは、どの状態を指すんだろうか。子が死ななければ「う

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ある添削

ある添削

忘れられない添削がある。

とあるインタビュー記事の添削だ。

「お父さん」と書かれた箇所に、「お母さんは?」とコメントがついていた。

これは私が書いた記事ではなく、私が編集者として携わった記事だ。そしてこの添削は、あるライターさんの記事を私がチェックし、編集長にまわした際についたコメント。つまり私の添削漏れである。

添削漏れ、というより私はこの添削に気づかなかった。気づけなかった。

その場

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出産するとキャリアは止まるのか

出産するとキャリアは止まるのか

第一子を妊娠したとき、大きな幸せとともに大きな葛藤が訪れた。

子が生まれるのはうれしい。たのしみだ。
だけどフリーランスになって3年目、このタイミングでキャリアを止めることになるのか。

不安だった。
いつからいつまで働けないのかよく分からないし、会社員はだいたい一年ほど育休を取るらしいけれど、フリーランスの私が1年も休むのはリスクだ。1年の休暇が向こう5年に影響するかもしれない。そもそも育休手

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言葉の切れ味

言葉の切れ味

これは小説『昨日のカレー、明日のパン』に出てきたセリフ。

このセリフを見て改めて思う。「言葉」を扱う仕事をやってきて、私は呪いを解く言葉をひとつでも他者に提供できたことがあるだろうかと。

同時に、妊娠出産において、たくさんの人からもらったお守りみたいな言葉の数々を思い出した。

呪いを解く言葉いちばん心に残っているのは、編集で携わっているメディアの編集長からいただいた言葉だ。

グループチャッ

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