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日記

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何も起こらない日はない。何も感じない日はない。詩への架け橋になるように日々をつらつら綴る。
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2021年11月の記事一覧

日記「朝が好きになった日」

日記「朝が好きになった日」

外に出ると一気に冷気が身体に絡みついてくる。歯がしみる程の冷気。11月も晦日。例年の11月より今年は寒いように思う。畑が白い。家々の屋根が白い。車のフロントガラスが白い。有明の月が白い。ゴールデンレトリバーの息が白い。白い朝。

朝のお散歩を始めてから半月が経った。すっかり習慣化し距離も時間も伸びてゆく。私の身体も心も朝のお散歩が気に入ったらしい。

今朝は幹線道路まで川沿いの遊歩道を進み幹線道路

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日記「無限の空にわくわく惑星」

日記「無限の空にわくわく惑星」

左に木星、中央に土星、右に金星。
見事にきれいに並んでいる。
今週もあと木曜日、土曜日、金曜日。

昨夜は昇りたての月をみて、今朝は沈みかけの月をみた。

当たり前だけど空って無限で宇宙って解明されていないことばかり。人にも色んな無限がある。私の身体の中、頭の中、心の中、解明されていないことばかりの小宇宙。私も無限(命以外は)。わくわくしたいところだ。

無限の空の解明されていない宇宙で一緒に太陽

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日記「たぶん月まで歩ける」

日記「たぶん月まで歩ける」

朝、歩く。昼、歩く。夜、歩く。

今日はたくさん歩いた。スマホはいつも身につけていてヘルスケアアプリに歩数と距離が表示される。過去のデータも見られる。一日の歩数が一万歩超えるのを目安に日々お家の中でも無駄に歩いてみたり歩数を稼いでいる。数字に支配されてて我ながら可笑しいっ。

我が家の近くには小さく普段は水がないくせに一級河川の称号をもつ川がある。遊歩道が続いていて歩く人や走る人や犬の散歩をする人

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日記「夜明けの雨はミルク色」

日記「夜明けの雨はミルク色」

昨日は日暮れがやけに早いなって思っていたら、窓から雨の音がして窓をあけたら雨の香りがした。久しぶりに雨だなって思って雨の香りをかいでいると、雨の音って何だろう、雨の香りって何だろう、ふと考える。雨の一粒と一粒がぶつかったら音がするのだろうか。多分、雨が屋根や木々に落ちた時の音だ。雨に香りはあるのだろうか。雨に濡れたアスファルトや庭の土の匂いだ。だから正確には、雨が落ちた時の音がして、雨に濡れたアス

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日記「赤い月と紅い口紅」

日記「赤い月と紅い口紅」

最後に口紅をぬったのはいつだろう。マスクが欠かせなくなってから口紅をぬらなくなった。

1982年に起きた惑星直列に夢中になったという人がいた。私が月や星が好きだと言ったらその話を熱心に聞かせてくれた。他にも沢山の共通点があった。とても好きだった。縁はあったけどなかった。綺麗ではなく切ない、でもとても素敵な想い出。私のことはもう覚えていないだろう。

赤い月。満月の皆既月食に近い部分月食。太陽と月

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日記「朝のランナー」

日記「朝のランナー」

色づく木々の公園のトラックでひとりのランナーの息づかいが聴こえる。もう何周も走っていて私はただいつ終わるのかみていた。数十分後、彼は芝生に大の字に寝転んだ。胸の辺りが上下に動いているのが遠くからでもみえる。彼の汗はきっと大地にしみこんでいる。一滴一滴。

私は持久走がとても苦手。高校生の頃、冬になると男子10キロ女子8キロの持久走大会が行われ、2学期も半ばになると、体育の授業は校外をひたすら走らさ

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日記「朝も好きになりたいから」

日記「朝も好きになりたいから」

いつも5時15分にアラームをセットしている。いつもアラームが鳴る前に目が覚めるからアラーム音がどんな音なのか知らない。アラームをセットする夜が好き。朝は苦手だ。

起き上がってベッドに座る。着替える。お手洗いにゆく。洗濯機のスイッチを押す。歯を磨く。顔を洗う。一階に降りる。2人分のお弁当を作る。朝ご飯の準備をする。ふぅ。ひと息。こうして家族を起こす時間は間もなくくる。Everyday。Everyd

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お毛毛の矛盾『買って良かったもの2021』

お毛毛の矛盾『買って良かったもの2021』

頭髪と睫毛と眉毛、以外はいらないと思っている。脱毛エステに通いだいぶ悩みは解消された。課題は残りあとひとつだけ。それはお鼻のお毛毛。伸びるとお鼻がむずむずかゆくなる。ライトをあてて小さなハサミでちょきちょき。ちょきちょき。これが案外めんどくさい。

ある日テレビでドッキリ番組をやっていた。芸能人がお鼻に何かをぶっ刺されている。わちゃわちゃ騒いで数分後、一気に引き抜く。大騒ぎして痛いと見悶える芸能人

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日記「水の反映」

日記「水の反映」

本降りの雨あがりの夜に日課のウォーキング。いつも水のない川に水が流れている。街灯のあかりが水に映る。明るい夜。そういえばドビュッシーのピアノ曲に「水の反映」という曲があったな。卑猥なヒップホップを止めて聴く。ドビュッシー独特の幻想的で美しい旋律にぴったりの光景。つかみどころのない不可解な曲であるが川の水に映る光はそもそもつかみどころがない。

しばし水面を眺める。夜の川べりで柵にもたれ物思いにふけ

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日記「水のある風景」

日記「水のある風景」

まだ紅葉の見頃とまではいかないけれど湖の畔の木々はちらほらと色付いている。
視界は見事に水色。空は有色の水色。湖は無色の水色。

子どもの頃、
水の色は水色、と呼んでいた

石松佳さんの詩の一文を思い出す。人はある時に水に色は無いのに何で水色なんだろうときっと考えたはず。そして科学的根拠を元に有色に見える理由を知るのだろう。説明はできなくでも透明なはずの水に色は付くのだ。

広大な景色をながめてい

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日記「湿った夜の橋」

日記「湿った夜の橋」

今夜もウォーキングをする。音楽を聴きながら歩くもんだからたまにのりのりになって踊るような感じになってしまう。歩幅が狂う。不審者に間違われないようにウォーキングオーラを漂わせれば、のりのりウォーキンガーに見えるだろう。パーカーにスエットパンツは必須アイテム。今夜は外を歩いているだけで服や髪がしっとり湿る。街灯は白く霧ばんで地面を照らす。湿度が高いのだろうか。

工事中の橋に赤いコーンが点滅している。

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日記「秋愁」

日記「秋愁」

秋晴れに秋桜がまだ咲いている。
11月にしては暖かい祝日の昼、最盛期に遅れて縮んだ花殻の隣で日光を浴びている遅咲きの秋桜が数輪。振り返る人はもう誰もいない。

さつまいもの収穫を終えた畑は放りっぱなしの蔓と萎れた葉が生気を失い静かである。数日前に幼稚園児がさつまいも掘りを楽しんでいた。きゃっきゃっとはしゃぐ幼い子達は可愛らしかった。きっと自分で掘ったさつまいもを焼いてもらってほふほふしながら食べた

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日記「夜の柿」

日記「夜の柿」

夜になっても柿は落ちていなかった。この柿は甘いかな渋いかな。

日課のウォーキングは日によって歩幅も速度も見える景色も違う。たぶん身体が気分に大きく影響されるのだろうと思う。

今日は枯葉と共に嬉しい便りがポストに舞い込んだ。私には大き過ぎる夢に小さく小さく一歩近づく。少しずつ少しずつでいい。他の誰かからみたら蝸牛ほどの歩み。私はそれでいい。ぬめぬめっと跡を残しながら幾日、幾月、幾年、どれだけの時

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日記「もしも叶うなら返事を下さい」

日記「もしも叶うなら返事を下さい」

もしも叶うなら。。。
なんて言われたら際限なく欲望がだだ漏れになってしまいそうな欲深い私である。
あの時ああしていれば良かったなんて事はたくさんあるのだ。学生時代にもっと真面目に勉強しておけば良かった、何人かの男性とお付き合いしてみてから結婚すれば良かった、二人目の子供が欲しかった、などなど言い出したらきりがない。
過去は変えられないから「たられば」はやめよう。人生も折り返し、これからどうするかが

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