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コノハナサクヤ(連続note小説)

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毎年、初夢でふしぎなメッセージを受けとる主人公、恋野 音(こいのおと)。始まりは「みなもとのよりとも けがわ」という夢岸に見た文字。謎を解き明かす為に神社巡りを開始。色んな試練を…
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2020年6月の記事一覧

かみさまの捨てた靴

かみさまの捨てた靴

かみさまは気が長い。

おそろしく長い。

千年でも二千年でもえがおで

「靴がもどるまでまつ」

そう言いました。

巷では「かみさまの捨てた靴」

そう呼ばれるその靴は

実はかみさまが天のお祭りの日に落としてしまった靴でした。

だれかが「かみさまの捨てた靴」と言い

そのままそう呼ばれるようになっていき

かみさまもそのことは知っていました。

その時落ちた場所は砂漠の果てでした。

ほん

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