記事一覧
男の子に生まれたかった、なんてことは。
男の子に生まれたかった、
というとわたしが女という性に散々悩まされてきたかのようだが、実際のところそうでもなく、わたしはほとんどのことで男の子に負けずに生きてきてしまった。勉強は男の子よりずっとできたし、口げんかも男の子に負けたためしがないし、運動ははなから諦めていてどうでもよいし、職場でのハラスメントはこざかしく味方をつけて蹴散らしたし、スナックに来ていた男の人たちにだってばかにされることはほ
この海がつなぐこちらと向こう岸
しまった、距離感の計算を間違えた、と思った。会話をしながら。たまに、やらかす。バーで働いていたころ、熱心に口説いてくれたお客さんから、君はあまりにもあけすけにプライベートのことを話すから、そんなことを言ってくれるのは僕だけなのではないかと勘違いをしてしまう、と指摘されたことがある。思い当たるふしはいくつかあって、ひとつは、わたしが家族と会話をしないこと。もうひとつは、長く特定のパートナーをつくらず
もっとみる