マガジンのカバー画像

和歌山県那智勝浦町昔懐かし話 第1話から第30話

30
那智勝浦町出身の吉村 剛です。那智勝浦町に生まれ育って60年。昔懐かし話を100話書いてます。今回は第1話から30話までのマガジンです。ぜひ、お読みください。今後も31話からあと…
ノートで現在35話まで掲載しています。昭和30年後半からの懐かし話を書いています。和歌山の方言も出…
¥1,000
運営しているクリエイター

#和歌山県

那智勝浦町昔懐かし話 第7話

第7話 『和道流博正会勝浦支部』
 
始めにこの話は、僕の記憶に基づき書いた短編小説であり、当時お世話になった諸先輩方の記憶と異なる事があることをあらかじめご了承ください。
 
「なあ、タコちゃん、山ちゃん、今日は、K川先生来んのかなぁ~。」タコちゃんは、もうおなじみのT君であり、山ちゃんは、名字に山が付くのでそのまま山ちゃんである。「さぁ~。まだ7時5分やから分からんで~。」とタコちゃん。僕の小

もっとみる

那智勝浦町昔懐かし話 第15話


第15話『勝浦温泉花火大会の中止 1』
 
僕が携わったイベントとしてやはり花火大会の事は避けられない。多分この話を書くことにより反感を買うだろう。しかし、それでは、当時いっしょにやっていた各団体の皆さん、諸先輩達が自分たちの都合で花火大会をやめてしまったと思われ続けるだろう。事実を誰かが書かなくてはいけないと思う。だから当時の花火大会事務局責任者として後世に伝える為あえて書きます。実名で書くこ

もっとみる

那智勝浦町昔懐かし話 第28話

    第28話『南紀熊野体験博その2』
          サブタイトル 「甲斐さんが体験博にやってきた」
 
前回に続き体験博の話であるが、やはり我が青春のすべてである甲斐よしひろさんの事を書かずにはおかない。たぶん止められないならその話しだけで30話くらい書ける気がする。かなり感情が入ってますが、あしからす゛。
 
体験博も終盤に入った1999年8月12日のことである。ふと職場である観光協会

もっとみる

那智勝浦町昔懐かし話第6話

第6話 『ハマチの釣り堀』
 
僕の書くこのシリーズには、小学生の時の事が多いがやはりその時期が一番多感で思い出に残っているからだ。今回も小学生時代の話。
 
「たけひろ、ハマチの釣り堀つれったろか。」「ほんま、いくわ。お母ちゃん、お父ちゃんハマチの釣り堀連れてってくれるって。今晩のおかずいらんで~。」「タケちゃん、あんた、いつもそう言うて釣ってきたことないやん。」「あほいえ、今日はちゃうで。いつ

もっとみる

那智勝浦町昔懐かし話 第11話

第11話 『勝浦の子供達よスイカ氷に誇りをもて』
 
たまには食べ物の話を。
 
「うって~。うって~。おばちゃんうって~。」勝浦の子供達は昔から駄菓子屋の玄関を入るときは、この言葉を言う。売ってください、という意味。勝浦の子供達は行儀がよいのだ。(ほんまかなぁ~。)「はい、はい、何にするんかいのお~。」駄菓子屋のおばちゃんは店の奥から現れる。僕らの子供の時は、勝浦小学校の入り口の所にイトウ、入り

もっとみる

那智勝浦町昔懐かし話 第13話

  第13話『第1回まぐろ祭り。その1』
 
今回より僕が携わってきたイベントに関し後世に伝えるために(大げさやけど、語り伝えてもらう為に)覚えている事を書きます。但し記憶なので事実と違っている場合もあることをあらかじめご了承ください。また、すべて実名で書かせていただきます、ご了承ください。
 
僕は、平成5年の12月に那智勝浦町観光協会で働くようになった。当時観光協会は、今の海産物センターの3階

もっとみる

那智勝浦町昔懐かし話 第16話


第16話『勝浦温泉花火大会の中止 2』
 
第15話の続き。張り巡らされたロープに沿って岸壁を担当者が見廻り続ける。那智湾の時は、次の日の朝掃除をすれば良かったが、勝浦湾の時は、次の朝から市場で競りが行われる。夜9時に終わり岸壁に張り巡らしたロープは丸濱組が片付けてくれたが、それ以外は全スタッフで片付け、きれいに道や会場内を掃除しなければならない。スタッフは、帰宅が夜12時をすぎるのはあたりまえ

もっとみる

那智勝浦町昔懐かし話 第19話

第19話『妖怪大戦争』
 
イベントシリーズから今までの形に戻っての第19話である。18話からちょっと間が開いたが終わったわけではありませんよ。100話めざして書きまっせぇ。読んでね。でわでわ第19話小学校低学年の話でありま~す。
 
「タコちゃんあそぼ~。」「あっタケちゃんとナカシャか~。どしたん。」どしたんって遊ぼと言うたんやから遊び来たのである。僕らの子供の時は今から考えるとおもろい会話しや

もっとみる

那智勝浦町昔懐かし話 第21話

第21話『祭り囃子がきこえる』
 
いつも書いている話は過去形の物が多いが、今回の話しは現在も続いている勝浦の伝統のお話です。
 
「オーレンヤ、ホウランゲー、ヨヤサノサッサ、ヨイヨイヨヤサー」かけ声に合わせて太鼓を叩く。トントコリンノトン、トントコリンノトン。旧勝浦(1区から6区)の勝浦町民なら口ずさめるし、太鼓のリズムも刻めるほど有名なかけ声である。そう勝浦八幡神社例大祭の櫂伝馬のかけ声である

もっとみる

那智勝浦町昔懐かし話 第22話

第22話『餅まき好き好きおばちゃん』
 
21話から少し間が空きましたが、まだまだ書きますよ。22話です。
 
「タケちゃん、明日の1時から桟橋のとこで餅まきあるんやて。お母ちゃんにゆうたって。」「うん、おばちゃんおおきに。」隣のおばちゃんが通りがけに明日の餅まきを教えてくれた。「お母ちゃん、隣のおばちゃんが、明日1時から桟橋のとこで餅まきあるゆうてたで~。」「ほんまか。隣のおばちゃん、餅取りの名

もっとみる