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いつになったら幸せになれる?「点思考」でその日から幸福感を感じる工夫とは

「幸せっていつやって来るんですかね…」

少し前に後輩が呟いた一言です。20代の彼女は仕事も精一杯頑張ってますし、プライベートも充実させようと活動的に動いてますが、なぜか幸福感は感じられてません。

過去から見て今の自分はちゃんと成長できているのか?未来の自分はこのままで大丈夫なのか?

尽きない後悔や不安が幸福感を感じにくくさせているのかもしれません。どのようにすれば幸福感を感じられるのでしょうか。そのヒントを探ります。

「線思考」と「点思考」

ベストセラー「嫌われる勇気」のアドラー心理学ですが、人生を幸福なものにする方法としてそのヒントが描かれてます。

よく人生は「旅」に例えられます。ゴールまでは真っ直ぐな道ではなく、曲がり道、寄り道、時には行き止まりに遭遇しながら、さまざまな道を歩いた先にゴールにたどり着けると。

この発想は過去から今、今から未来に繋がるように、人生を1本の「線」を歩んでいくようなイメージを前提にしています。

これを仮に「線思考」と名付けるなら、この思考では目的地に着いていない状態は「旅の途中=道半ば」というニュアンスになりがちです。

しかし、冷静に考えるとこのゴールって何でしょうか。人生のゴールは死ぬって事でしょうか。死までの道が全部「道半ば」だとすると、救いがない気がします。

それに対して、アドラー心理学では、人生を「点」で捉えます。「線思考」に対比して言うなら「点思考」です。

人生は点で、「いま」幸せを感じられれば一瞬一瞬で完結している。その瞬間から「幸福」だと考える考え方です。

エジプトへの旅の例えがわかりやすいです。エジプトへ行ってピラミッドを見る事を目的にした旅を想像してみます。

「線思考」だと、目標を達成するためにヘリコプターか何かでピラミッドまで一気に飛んでいき「見た」という事実を作ればその旅の目的は満たされます。でも、これは満足な旅と言えるでしょうか。

途中で何かにトラブルに巻き込まれて、ピラミッドまでいけなかった場合、ゴール未達という事で、その旅は無価値になるのでしょうか。そんな事ないですよね。

旅は始まる前から計画している瞬間も、道中少しずつ進んでいる瞬間も、トラブルに遭遇している時でさえも、その全ての瞬間が旅です。

旅とはその瞬間瞬間に価値があると言えます。これは人生も同じなのではないでしょうか。

「点思考」は今に意識を向ける

点思考は「いま、この瞬間」に意識を向けます。今が幸せだと思えていれば、それで幸せなんです。

過去のことを考えて後悔したり、今考えても仕方がない未来の事を考えて不安になるのは、誰も得せず、自分で自分を不幸にしてしまいます。

そして、人生いつ終わるかも分りません。そう考えると「今を真剣に生きる」「今を全力で楽しむ」という視点が大切だと言えます。

「嫌われる勇気」には「今に強烈なスポットライトを当てろ」という言葉が登場します。この「スポットライト」の例えはとてもイメージしやすいです。ステージ上でスポットライトが当たると、それ以外は真っ暗で、当たっている所だけが眩く光ります。このイメージの様に「今を照らす」という感覚は過去も未来も見ない(見えない)という事。その感覚こそが大切だとわかりやすくイメージで理解できます。

考えても仕方のない過去や未来にはライトを当てない、こうした「点思考」が目の前の事に集中して生きる事につながり、今、目の前にある幸せを感じられるマインドセットとなるのではないでしょうか。

目標と点思考

一方で、人生を豊かに生きるのには「目標」が必要です。先日、自分を信じて生きるためには周りの目を気にする承認欲求を捨てる事が大事で、そのためには目標を立てて自ら達成していく事で自己効力感を高める事が大切だと整理しました。

目標は先の未来の事であり、点思考は今の事なので、この二つは相入れない様に見えますがそんなことはありません。

目標は長期的、中期的、短期的と様々な時間軸のものがあります。ポイントは目標の細分化。目標を目の前のアクションベースまで切り刻んで「今日やる事」まで落とし込む。

そうすることで「今日、目の前の事」に集中する点思考を日々続ける事で目標に近づき、そのプロセスで自信が芽生え、自己効力感も高まっていくと思います。

目標達成のためにも点思考は大切だと言えます。

まとめ

日本には「損して得とれ」の精神が根底にあり、今我慢すればいつか幸せが訪れると多くの人が思いがちです。しかし、それは幻想であり、自分を不幸にさせる考え方かもしれません。

その背景にあるのが「線思考」。今考えても仕方がない過去や未来の事を繋げて今を捉えてしまうと、いつまで経っても「道半ば」で、幸福感は感じられてません。下手すると「今、幸せを感じるべきではない」と自分を律する事が是だと思ってしまうこともあります。

「線思考」ではなく、今を精一杯生きて、今目の前の幸せを遠慮なく感じ取る「点思考」を持つ事で、毎日をポジティブに、イキイキと過ごせるのではないでしょうか。

「今、私は◯◯できている」

こうした、今の自分の良いところや成果をしっかり自覚する事で、余計な後悔や不安は拭い去れるように思います。

誰に遠慮する事なく、自分の人生は自分で幸福にする。それはちょっとしたマインドセットの持ち方次第で可能なのかもしれません。

目の前の小さな幸せを拾い上げながら毎日をポジティブに過ごしていきたいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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