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小説

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#現代詩

【掌編小説】夜の描き方

【掌編小説】夜の描き方

 夜は美しすぎて、何度も何度も描くことを試されてきた。

 何千年も前から、名もなき画家たちがその美しさに魅せられて黒鉛をすり減らし、我こそは夜空を最もいきいきと描けると技術を競い合った。
 夜をまるごと捕まえようとした画家の試みはことごとく失敗した。真夜中の縁をなぞろうとしたら闇が濃くなった。夜の途方もない奥行きを写生するほど平面的に見えた。削り取られた鉛筆の芯の破片が台紙に舞い、さらに深い深い

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【掌編小説】Yesterday Once More

【掌編小説】Yesterday Once More

 中学二年生のとき、ひと夏だけ、ピアノを習ったことがある。好きな女の子がいたからだ。

 その子はいつも涼しげで、物静かな子だった。ピアノが上手で、音楽の授業の前によく友達とピアノを弾いていた。僕は休み時間、早めに音楽室に行き、何にも興味がないふりをして机に突っ伏して、そのピアノに耳を傾けるのがすごく好きだった。

 何か話すきっかけがほしかったのだろう。両親に適当な理由をつけて、近所のピアノ教室

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【掌編小説】Brand new Account

【掌編小説】Brand new Account

湯沢茜は、時々、素の自分とVtuber「木南アカ」の境界線が分からなくなることがあった。

都内のマンションの一室。スタジオ、といってしまえば格好がつくが、それは自宅の寝室を防音仕様にした簡易な作りだった。

事務所の人からはもっと広くて、撮影に専念できるような物件に引っ越したら、なんて言われているけど、やっぱり今の場所が落ち着くし、裸一貫で金を稼いでいる感じが心地良くて、アカウントを作った5年

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