カーテンからは6月の朝の光 まぶしい あたたかい うれしい きっと世界でいちばん新鮮な光 雨上がりの空からの贈り物 けんかしたことも 苦しかった夜も コナゴナ 溶けて…
きみの肩とすれ違うとき フローラの風が香った 小走りのきみ 振り向くきみ 揺れる髪と花束が 透明な風のプリズムの中で交錯する ・・・・ きみは手を振って 僕は少しわ…
四月の夕空から舞い降りてきたような 優しいギターの音色に包まれて あなたの歌は私の耳に届きます ――憶えていますか あなたはいつも不思議そうな眼をして 少女のよう…
あすか きみは風に舞う花 夢見る 虹の雫 春のまどろみの中で 黄昏の霧の中で きみを愛した つかまえたくて つかまえたくても きみは いつも僕の腕からすり抜けて 風の…
春は藍。 雪解けの水 透き通る流れ 足先に触れる そのひやりとした冷たさに 早春の息はかおる。 春は藍。 移りゆく蒼い影 幻の笛の音 耳元にそっとふれては 去って行く そ…
きみのてのひらに ひとひらのゆきのふる かぜのほころびに ふゆのひのかけらがおどる
憶えています あなたのことを マーケットからの帰り道 幼い弟を連れてあるいていたね 憶えています あなたのことを 誕生日に買ってもらった サッカーボールが大好きだった…
天使の囁きよりもひそやかに 歩道の黒い並木の間を 通りすぎてゆけたらいいのに 誰にも知られず 喫茶店の錆びた看板の上には灰色の空 人肌の温もり恋しい木枯らしの空 街…
野ばらの花の散る頃に どうしてあなたはわたしを捨てた 思い出香る緑の丘で 秋桜の花の散る頃に どうしてあなたはわたしを捨てた 冷たい風の吹く朝に ただ一言も残さずに …
わたしはいつも泣いてる気がする 悲しいときも 嬉しいときも だけど 涙の雫は風に吹かれて どこか遠くへ帰ってゆきます タンポポの野原は 優しい日差しにあ…
ガラス越しにみつめてる きみの瞳は 冷たく燃える燐のよう ゆらめいて ゆらめいて 輝きながら 溶けながら 死にゆくような儚さで 僕の夢はもう醒めない 「…
つめたい冬の朝 透明な空の下で なぜだかわからずに泣いていた 急ぎ足の人々は誰もわたしに気づかない わたしはずっとここにいるのに だけど あなたはわたし…
かなしみのわけは いつも あわいゆめのかすかなにおい こうしていると きこえてくるのは こねこのなきごえ まいごのわたげのように かなしく やさしい こ…
どんな空白よりも きみのいない空間は大きすぎて 今日一日 何もすることがなくて 誰もいない部屋でテレビをつけていた カーテンの白い光に 君が口許に浮かべた かすか…
愛はいつでも無内容 言葉はいつもたわむれに 気持ちはいつもかりそめの 意味はいつでも交換可能 伝えたいことなんて 本当は何もなかったんだ きみの足跡に淡い波が打ち…
ごうごうと空が鳴り響いて 草原を風が吹きぬけてゆく 雲は何かに押されるように流れてゆく 空の青さの向こうに何があるのか 知りたかった ゆうべの風はどこへいったのか…
woolsan(詩のnote)
2024年6月9日 14:38
カーテンからは6月の朝の光まぶしいあたたかいうれしいきっと世界でいちばん新鮮な光雨上がりの空からの贈り物けんかしたことも苦しかった夜も コナゴナ溶けて流れていっちゃうような光のカケラが窓から部屋に降りそそぐ光のカケラがわたしのひざにも降りそそぐわたしはひだまりの匂いをぎゅっと抱きしめたメールにのせて届けたいこんな朝Do you remember me ?
2024年5月9日 22:08
きみの肩とすれ違うとき フローラの風が香った小走りのきみ 振り向くきみ揺れる髪と花束が 透明な風のプリズムの中で交錯する・・・・きみは手を振って僕は少しわらってまたひとつ僕の記憶の印画紙にきみが静かに焼き付けられるきみを見てると いつも薄黄色のリボンの優しさで愛を確かめるけどどこかガラス越しの恋のようで五月の風のせつなさでもっともっときみを確かめたくなる
2024年4月20日 15:35
四月の夕空から舞い降りてきたような優しいギターの音色に包まれてあなたの歌は私の耳に届きます――憶えていますか あなたはいつも不思議そうな眼をして少女のように小首をかしげて私を見つめるその頬に陽だまりのような優しい笑みをたたえて 私は思わずうつむいて何か言おうとして何も言えなくて ただあなたの歌声に耳をすませた ――あの日の夕暮れの空は影絵のような並木の向こうに
2024年3月10日 13:48
あすか きみは風に舞う花夢見る 虹の雫春のまどろみの中で黄昏の霧の中できみを愛したつかまえたくてつかまえたくてもきみは いつも僕の腕からすり抜けて風のように きらめいて少女の眼でみつめている愛しているなんて言ったら笑うかな好きって言ったらふーんて言いそなきみの頬に触れる指のやさしさで春色の風もとまどっているよ
2024年2月23日 23:42
春は藍。雪解けの水透き通る流れ足先に触れるそのひやりとした冷たさに早春の息はかおる。春は藍。移りゆく蒼い影幻の笛の音耳元にそっとふれては去って行くそのこえに心を驚かす。春は麗(うらら)。水面に映る花の影心に映る君の影雪肌に添える小枝は薄紅娘はいつも悪戯好き――わたしを見ててね。
2024年1月31日 22:51
きみのてのひらに ひとひらのゆきのふるかぜのほころびに ふゆのひのかけらがおどる
2023年12月22日 23:55
憶えていますあなたのことをマーケットからの帰り道幼い弟を連れてあるいていたね憶えていますあなたのことを誕生日に買ってもらったサッカーボールが大好きだったね灰色にくすんだGazaの空瓦礫の上に立てられた旗硝煙と血の匂いのなかに迷彩服のあなたを見つけたあなたは何をしているの逃げ惑う人々に向ける銃口は優しいあなたに似合わない心を殺して従う指令はあなたの勇気に値しな
2023年12月6日 23:19
天使の囁きよりもひそやかに歩道の黒い並木の間を通りすぎてゆけたらいいのに 誰にも知られず喫茶店の錆びた看板の上には灰色の空人肌の温もり恋しい木枯らしの空街角では誰もが寒さに身をすくめているけれど十二月の冬の匂いはあたたかいわたしのちいさなため息は白い小さな綿毛のようにだれも知らない冬の空へと消えてゆく通りを行き交う人々のマフラーのようにささやかな幸福(しあわせ)を纏って
2023年10月20日 23:28
野ばらの花の散る頃にどうしてあなたはわたしを捨てた思い出香る緑の丘で秋桜の花の散る頃にどうしてあなたはわたしを捨てた冷たい風の吹く朝にただ一言も残さずにタンポポの花の散る頃にどうしてあなたはわたしを捨てた風はあんなにまぶしくて空はあんなに青かったのにアザミの花の散る頃にわたしの夢はあの日のままでどうしてあなたはわたしを捨てた
2023年10月3日 22:17
わたしはいつも泣いてる気がする 悲しいときも 嬉しいときも だけど 涙の雫は風に吹かれて どこか遠くへ帰ってゆきます タンポポの野原は 優しい日差しにあふれています わたしはちいさな丘に腰をおろして ひざの上のぬくもりを確かめながら いつまでも空を見つめていました かすかにきこえてくるうたに包まれて 毛布の中のびしょ濡れの仔猫のように 小さく
ガラス越しにみつめてる きみの瞳は 冷たく燃える燐のよう ゆらめいて ゆらめいて 輝きながら 溶けながら 死にゆくような儚さで 僕の夢はもう醒めない 「ねぇ キスの温度よりも近づけたら 夢の向こうまで運んであげる」
2023年10月1日 07:25
つめたい冬の朝透明な空の下でなぜだかわからずに泣いていた 急ぎ足の人々は誰もわたしに気づかないわたしはずっとここにいるのに だけどあなたはわたしに気づいてくれた路の片隅に咲くちいさな花をおしえてくれたそして青いカンバスにわたしの姿を描いてくれた ・・・・ありがとうって言いたかったなせめてさよならだけでも・・
2023年10月1日 07:22
かなしみのわけはいつもあわいゆめのかすかなにおい こうしているときこえてくるのはこねこのなきごえまいごのわたげのようにかなしく やさしい こうしているとしあわせなのにわからないけどなみだがこぼれて・・
2023年9月4日 17:31
どんな空白よりもきみのいない空間は大きすぎて 今日一日何もすることがなくて誰もいない部屋でテレビをつけていた カーテンの白い光に君が口許に浮かべたかすかな笑みを思い出したりした 一人きりになるのが寂しい
2023年8月30日 23:42
愛はいつでも無内容言葉はいつもたわむれに気持ちはいつもかりそめの意味はいつでも交換可能 伝えたいことなんて 本当は何もなかったんだきみの足跡に淡い波が打ち寄せる眩しい日差しの白い浜辺のほかには何も・・・
2023年7月27日 18:16
ごうごうと空が鳴り響いて草原を風が吹きぬけてゆく 雲は何かに押されるように流れてゆく空の青さの向こうに何があるのか知りたかったゆうべの風はどこへいったのか知りたかった遥かな気流が私を呼んでる気がして耳をたてたら夏の訪れを知った