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つらいことから書いてみようか【ブックレビュー】

つらいことから書いてみようか【ブックレビュー】

人はどんなときに「書きたい」と思うのだろうか。

うれしいとき?
怒っているとき?

きっと、心に大きな揺らぎがあったときに「言葉にあらわしたい」思いに駆られるのだろうか。

この本のタイトル「つらい」ときも、まさしくそう。
心に傷を負ったとき、言葉から、その人の心の動き、息遣いが聞こえてくる。

本書は、コラムニスト・毎日新聞客員編集委員である近藤勝重氏による

つらいことから書いてみようか

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文章読本(谷崎潤一郎:著)【ブックレビュー】

文章読本(谷崎潤一郎:著)【ブックレビュー】

文章読本系のジャンルをかいつまんできた。
そんななかでも、いまだ文章読本系のトップに君臨するといえる、この本。

本書は、「痴人の愛」「細雪」「春琴抄」などの作品を世に送り出し、耽美派として知られる谷崎潤一郎氏による

文章読本

出版社: 中公文庫
発売日: 1975/1/10(初版)
    1996/2/18(改版)

https://www.amazon.co.jp/%E6%96%87%

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聞き出す力【ブックレビュー】

聞き出す力【ブックレビュー】

人と話すとき、何となく気構えてしまうときがある。

なぜだろう?心のどこかで、うまく話さなきゃいけない…と思ってしまうのだろうか。

仕事でももちろん人に話を聞く場面はある。ただ、聞く側に徹していると、そこまででもない。「話す」「聞く」の両方を同時にするのが個人的に苦手なだけか??

…と、話は変わり。

私が聞き手に回るとき、できれば話し手に気持ち良く話してもらえたら…そう思いつつ、この本を手に

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文章読本さん江【ブックレビュー】

文章読本さん江【ブックレビュー】

前回紹介した池上彰氏・竹内政明氏の「書く力」。

『はじめに』の中で池上氏はこう述べている。

いい文章が書けるようになりたい。そう熱望していた私は、駆け出し記者の時代、文章読本の類を乱読しました。その中には、斎藤美奈子さんの『文章読本さん江』も入っていました。この本は恐ろしい作品です。

本文内でもこんな風に言ってのける。

『文章読本さん江』は、読んだことを後悔するような怖い本で、歴代のそうそ

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書くことが思いつかない人のための文章教室【ブックレビュー】

書くことが思いつかない人のための文章教室【ブックレビュー】

「忙しい」を何となくの理由にし、遠ざかっていたnote。
そんな私の背中を押してくれたのが本著である。

毎日新聞専門編集委員、コラムニストの近藤勝重氏による
「書くことが思いつかない人のための文章教室」
出版社: 幻冬舎新書
発売日: 2011/9/30(第一刷)

いい文章とは?いい文章を書きたい…とは誰しも思うものだ。
それは何なのか?これはさまざまな観点から判断されるだろう。

まずは、誰

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