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妊娠糖尿病

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妊娠糖尿病になり、出産後は境界型と診断。忙しく働く母が糖尿病を予防し、健康な食生活ができるように書いてます。
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記事一覧

お腹いっぱいと感じられるのは少し後から

 管理栄養士の勉強をしていたときに、食欲は脳が関係していると知った。「お腹が空いた」「お腹いっぱい」というのはお腹が感じているのではなく、脳が感じているんだ!と新鮮にびっくりした覚えがある。摂食中枢とは、脳の中にあるたった4gの重さの器官。そのなかに摂食中枢と満腹中枢がある。

摂食中枢…胃が空っぽになり、胃がキューっと収縮し、お腹がグーっと鳴ったら、摂食中枢が働いて食欲が湧く

満腹中枢…胃が食

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私の妊娠糖尿病は子どもに遺伝するのか?

 結論としては、妊娠糖尿病のお母さんから生まれたお子さんは、成長期に入ってから(もしくは成人してから)生活習慣病にかかるリスクが高まる。

私が妊娠糖尿病と診断されたのは2人目の子どもを妊娠中の時。出産後も完全には治りきらず、インスリンの効き・出ともに悪いと医師から言われた。つまり、インスリン分泌低下とインスリン抵抗性の両方をもっているということだ。
一人目の出産時は尿糖は出ていたけれど、75gO

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子どもとおっぱいとその後の生活習慣病リスク

この記事では、生まれてきた赤ちゃんにとってのおっぱいは将来の肥満や生活習慣病にとってどうなのか?ということを書きたい。妊娠糖尿病だったお母さんにとって母乳育児はどうか?はまた別の記事に書く。

母乳育児を継続することが赤ちゃんの肥満のリスクを低下させるというエビデンスがいくつかの研究によって報告されている。過去40年間に発表された39の研究において母乳栄養児は過体重・肥満になる頻度が低いと結論は付

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お母さんに対する母乳育児の効果

 結論としては、授乳と糖尿病、高血圧、心血管疾患の発症との関連について高いエビデンスが得られている。US nurses'HealthStudiesでは15年以内の経産婦について、母乳育児期間が一年延びるごとに授乳経験のない女性に比べ糖尿病発症リスクが14〜15%減少したと報告している。

妊娠糖尿病の母親についても出産後のインスリン感受性、耐糖能の改善が報告されているが、妊娠糖尿病妊婦の母乳育児と

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痛みを最大限に減らす血糖測定器のコツ

私はほぼ毎食後2時間後血糖を測っていた。使用していたものは テルモ の血糖測定器。指に針を刺して血を出す。お医者さんや看護師さんは「そんなに痛くない」と言ってくれるが、指に針で穴を開けるのに、痛くないわけないやんと思いながら聞いていた。実際は我慢できないぐらい痛くはない。「慣れたら痛くない」が正解だと思う。

それよりも、毎回針を指に刺してこれがずっと続いたら指の腹がおかしくなるんじゃないかという

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"食べ合わせ"を考える

妊娠糖尿病を経て出産後、インスリンの" 効き"も"出"も悪いと言われている自分にピッタリのレシピ見つけた!

『ピリ辛挽肉納豆丼』
食材…挽肉、納豆、ネギ類
調味料…味噌・醤油・砂糖・みりん・酒(各大さじ1)
おまけ…豆板醤、ごま油

納豆はタレと一緒に混ぜて、炒めた肉・ネギに投入。調味料を全部入れて、水分をしっかり飛ばしたら完成。

手間かかるし、洗い物もしっかり出るけどとりあえず作ってみた。味

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3回食以上食べる場合は虫歯に注意

 分割食まではいかなくても、食間に何かを口にすることがあると思う。低血糖を予防するためには必要なことだが、1日の中での食事回数が増えるため、虫歯のことを考えると注意が必要だと思う。

 食事をすると食事に含まれる糖分が細菌によって酸性にされ、歯の回りのPhが低くなり酸性に傾くことで歯が一時的に溶け始める。時間とともに唾液により中性に戻る。そして再石灰化といって先ほど溶けた部分がまた硬くなる。毎日歯

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低血糖との闘い

 妊娠糖尿病とわかり、自分なりの食事節制を初めてから、何度か低血糖になった。低血糖値時の症状としては、お腹が空きすぎて、目の前がチカチカと光出す。そうなると先ずは携帯しているソイジョイ(フルーツ系の甘い種類)の袋をものすごい勢いで破り口にほうばる。しばらくすると落ち着いてどきどき感&目のチカチカは無くなる。落ち着いてくると、『お菓子(ソイジョイ)を食べないといけなくなる食事摂生のやり方は間違ってい

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分割食が身体に合わない

【分割食とは?】

 分割食とは、食前後の変動を少なくし、良好な血糖維持のための方法として、1日の総エネルギー量の配分と摂取時刻に配慮し、食事の1回量を抑え回数を増やす食べ方。
妊娠糖尿病の方全員に必要というわけではなく、仕事や生活リズムも考慮し、1日3回食で食後血糖が120mg/dLを超えた場合に食事を5〜6回に分割して摂取することを勧められる。
 分割食にすることにより、血糖コントロールが良好

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妊娠は天賦の負荷試験

 妊婦の糖代謝異常 診療・管理マニュアル(日本糖尿病・妊娠学会)のなかに以下のような文章がありました。

[妊娠は女性にとって天賦の負荷試験であり、妊娠経過とともにインスリン抵抗性が亢進するため、非妊娠時には見つからない軽度の糖代謝異常が発見できる。このため、妊娠糖尿病が発見された場合は、非常に軽度の段階で発見できたことを前向きにとらえ、厳重に血糖コントロールしライフスタイルを変え、周産期合併症お

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適正量が食べられない

 妊娠中の食事療法は、母体の健康維持と胎児の健全な発育に必要なエネルギー量の確保、及び厳格な血糖コントロールを保つことが基本となっている。つまり、母の健康とお腹の赤ちゃんのためにしっかり食事をとりましょう。ただし、空腹時血糖値70〜100mg/dL、食後2時間値120mg/dL未満を目指しましょうということだ(日本糖尿病学会より引用)。

しっかり食事をとることと良好な血糖コントールの両立は、私の

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食べ始め15分はサラダ・野菜のおかず

 タイトルの〚食べ始め15分はサラダ・野菜のおかず〛というのは、病院から配布された自己管理ノートに自分で書いたメモ。自己管理ノートとは、血糖値や注射したインスリンの量を記録するもの。診察の度に糖尿病科の医師がチェックする。

 血糖をコントロールするにあたり、いくつか取り組んでいたことがあるが、そのうちの1つがこれ。その時の気持ちとしては、取り組むというポジティブなものではない。食べ始めに白米やメ

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情報収集するも、身体は1人1人皆違う

 時間があればスマホで妊娠糖尿病に関する情報を検索した。しかし、ほとんどが個人の食事内容・血糖値・インスリンを何単位打ったか・オススメの低GI食品に関する情報だった。血糖値の上がり方やインスリンの効きは個人によって大きく異なるため、私にとってはあまり参考にならない情報だった。というか、しっかりと血糖コントロールができている方と同じ食事にしたのに全然違う値になった(泣)。

 そこで、早い段階からコ

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妊娠糖尿病と分かった時にあったらよかった心のケア

妊娠糖尿病と診断が下った時は軽く絶望した。「うそやん…なんで自分が?」という気持ち。糖尿病という言葉が生活習慣病と結びついて自分の食生活が悪かったのかと自分を責めた。

頭の中では『妊娠糖尿病は食生活だけが問題なわけではない』と理解しているつもりだった。管理栄養士の勉強をしていたときも、先生から「1型糖尿病の患者さんに食事のことを厳しく言ったらダメ。食事が原因ではないから。」と言われていた。2型糖

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