治療に霊能力者をオススメしない理由
かなり昔の話ですが、僕は治療のために霊能力者に頼ったことがあります。
大方の日本人と同じく僕は特定の信仰を持ちません。
それどころかゲン担ぎのたぐいもしないタイプです。
「大丈夫かこの人の治療情報?」
と思われそうですが、僕はいたって真面目でした。
大学で理系の勉強をずっとしていましたが、やればやるほど、
科学で説明できない事の方がむしろ多い、と感じていました。
発達障害が治療できるかも、と思ったのは、その病態が(国内の)標準的な医学で全く解明できていないからです。
できないと言い切るためには、なぜどのような仕組みで脳に異常をきたすのか、解明されねばなりません。
「科学で証明できないから存在しない」と考える人は多いですが、僕は逆に「科学に否定されてないものは存在しうる」と考えてます。
現状、生活に関係ないので意識に上ることはありませんが、霊は科学的に否定されていないので、存在する可能性はあると思います。
どんなことをしたか?
その霊能力者の人はもと仏教の僧だったというので、僕は高野山(?)みたいなお寺に呼ばれ、話をした後に祈祷とかを受けるのだと思っていましたが、全然違いました。
電話による遠隔祈祷です。
「大丈夫かこの人?」
と思いましたが、実際電話で話してみると、誰にも話していないちょっとした腰の痛みを言い当てらたり、それを治してくれたりしました。
家族についても、本人にも紹介者にも話していない情報をサクサク言い当ててきます。
こういう事って本当にありうるんだな、と僕は感心しました。
ちなみに高額な料金を請求されたり、よく分からないものを売りつけられたりとかは、一切ありませんでした。
なぜお勧めできないか?
科学で説明できないことが山ほどあるから、霊とか前世とかいまだに話題に上るわけです。
加えて、自分が「霊」という言葉から想像するモノと、霊能力者が認識しているモノが一致しているかどうか?確かめることもできません。
なのでそれらの存在については、「否定できないけど全然分からん」と思います。
ただ、僕の目的は治療です。知識の収集ではありません。
結果的に、その人の治療(祈祷?)効果はあったりなかったり、まちまちでした。
どんな職業人もそうですが、技術は人によって相当なバラつきがあります。
その上で、この道で治療法を探すなら、
どちらも不可能だと思いました。
考え方の問題ですが、これができない時点で頼ることはできません。
僕はとくだん霊を否定しませんが、個人的にそういった治療法を推さない理由は以上です。
…ただ、治療を切り上げるにあたって、ひとつ懸念がありました。
仮にもし、人間に悪さをする霊的存在があるなら、霊でも霊能力者でもない自分には対処法がないのです。
なので、
「霊の影響を受けやすい人ってどういう人ですか?」
と質問してみたところ、明確な回答が返ってきました。
多かれ少なかれ、スピリチュアルを気にかける性質は誰にでもあります。
だからここぞという時に縁起を担いだり、身内が死ねばお葬式をあげてお墓に埋めるわけです。
が、悪霊の被害に遭いやすい人は、常日頃からそういった目に見えないものを気にし続けているのだそうです。
いちおうこれで、霊能力による治療があまりうまくいかなかったことも辻褄が合います。
二言目にはマインドフルネスの話をする僕ですが、スピリチュアリズムに関して関心がありません。
科学で分かってないから否定できない、というスタンスなだけで、その人を紹介されるまで考えたこともありませんでした。
理性的・科学的、というか、「即物的」だと思います。
目に見えないものに興味がないです。
が、これはあくまで自分の話で、性格によってはそういう治療が奏功することもゼロでないと思います。
(この手の疾患治療に素質があるとすれば、それは「既成概念を疑えること」でもあります。)
…治療としての見解は以上の通りですが、経験としては十分興味深かったと思っています。
頂いたお金は新しい治療法の実験費用として記事で還元させていただいております。 昔の自分のようにお金がない人が多いと思いますので、無理はしなくて結構です。