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産婦人科医の不妊治療体験記② クリニック初診から卵管造影検査まで
クリニックでは子宮頸癌検診から性感染症の検査、コエンザイムQ10やビタミンD濃度まで(専門医試験でも不妊治療の一般的テキストでも見たことないぞ!という様な項目も)あらゆる初診検査を受けた。
(この初診検査の受検と結果説明、治療が必要ならその治療、と2ヶ月近くかかることもあるので不妊治療計画中のご夫婦は余裕を見た受診をお勧めします)
不妊治療のステップは下記の通り。
①タイミング法(排卵のタイミン
新婚三十路産婦人科医が「私、子ども欲しいかもしれない(犬山紙子著)」を読んで考えたこと
二十代半ばで産婦人科医になった。
患者はほぼ歳上の妊婦ばかりだった。
初産婦の平均年齢を超えてきた昨年の冬に結婚した。結婚前は、周りの既婚の友達は皆妊娠出産しているし自分もすぐに妊娠しなければいけないと焦っていた。産婦人科医として高齢妊娠のリスクはよく知っていたし。
しかし今、本当にそれでいいのか…今すぐ更なる次のステージへ踏み出すことに迷っている。
想定外のことに、結婚生活にこれまでにない幸福を
怠惰を許そう 前を向くために
「何もする気が起きないの→暇になる→忘れていた嫌なことが心に浮かぶ→余計憂鬱になる→何もする気が起きない→以下同文」という負のスパイラルってある...先週の自分がまさにそれだった。
この三連休は引きこもってとにかく心と体を労わっていた。長すぎる孤独と退屈は人間をだめにするけど、程よい孤独と退屈は人間にとって必要なものだ。ただただ眠り、食べ、携帯で動画をみて、眠った。こんなに自分を甘やかしたのはい
韓流ドラマ「サイコだけど大丈夫」に救われた話
このたび、本当に素晴らしいドラマに出会いました。
ドラマはほとんど見ない私ですが吉本ばななさんがブログで「これがヒットするなら人類はまだ大丈夫」と絶賛されていたので興味を持ち、このためにNETFLIXに登録しました。
幼少期に両親を亡くし、自閉症の兄のために自分の欲や感情を一切捨てて精神病院で保護士として淡々と働く青年が主人公です。彼ら兄弟が、パーソナリティ障害ばりばりの空気読めない自己中心的
死にたい人を救うということ
医師一年目に、自殺を試みて生死の境を彷徨った男性を担当したことがある。同業者の中には、そんなに死にたかったなら逝かせてあげたらいいのに、という人もいた。私はただ毎日彼の全身状態をみてひとつずつ対応するのに精一杯で、彼の生きる意味なんて考える余裕はなかった。自殺者の命を救うのは善か悪か、そんな議論があることも知らなかった。結局、過酷な治療を乗り越え彼は生き延び、自分の治療のために全てを捧げた妻の愛に
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