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文化・芸術

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民芸、音楽、絵画、彫刻、本、映画、アートなど、ジャンルを問わず建築と絡めながら記録。
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#建物探訪

名建築がまた休館「鳴門市文化会館」

名建築がまた休館「鳴門市文化会館」

こちらの写真をご覧ください。

日本にあるとは思えないような、なかなかフォトジェニックな建物ですね。

こちらは、「鳴門市文化会館」

残念ながら、昨年に休館してしまい中は見ることができません。

ですが、幸いにも"休館"です。
"閉館"ではありません。
取り壊す話もあったそうですが、新築よりも既存建物を改修した方が金額的に安くすむためとのこと。

それでも、"改修を実施する方針で検討しております

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有田焼と佐賀県立九州陶磁文化館

有田焼と佐賀県立九州陶磁文化館

先日、佐賀県有田町にある「佐賀県立九州陶磁文化館」に行ってまいりました。こちらでは、有田焼はもちろんのこと、九州各地の焼き物の展示や歴史資料、現代の作家の展示まで観ることができます。

「佐賀県立九州陶磁文化館」は1980年に設立されたのですが、設計した建築家は内田祥哉先生。東京大学の元総長でキャンパスを設計した内田祥三の息子であり、建築構法学の父とも言われている。内田祥哉先生は5年前にお会いした

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福岡市美術館 ミナペルホネン

福岡市美術館 ミナペルホネン

建築家、前川國男設計の「福岡市美術館」に行ってまいりました。

大濠公園にある美術館で、前川國男の建物は本当に公園にふさわしい建物だとつくづく思います。

大階段やプロムナード、庇も兼ねる大きく跳ね出したバルコニー、内部の吹抜けも死んだ空間にならずに人がよく行き交う。そこに大きな開口部と中庭を設けているから、人が溜まる場所が明るくなり、建物がまさに立体的な公園のように広がりをみせる。

福岡市美術

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カロリング朝の建築

カロリング朝の建築

カロリング朝の建築は8世紀後半から10世紀頃に西ヨーロッパを中心に建てられた建築。ロマネスク建築と区別して「プレ・ロマネスク」とも呼ばれる。古代の比例感覚を外したプロポーションがなんだか人間的。

ほとんどの学校では、西洋建築様式史を↓のように教えられるのではないでしょうか。

エジプト建築→オリエント建築→ギリシャ建築→ローマ建築→初期キリスト建築→ビザンティン→イスラム→ロマネスク→ゴシック→

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「豊楽寺薬師堂」

「豊楽寺薬師堂」

私の中の四天王建築のひとつ。
 

豊楽寺薬師堂

訪れた時には、「美しい」とか「温かい」とかそういう感覚ではなく、「畏敬」や「この世のものでない」のような圧倒的なオーラに感嘆しました。

しとしと雨が降る中、ひとり立ちすくんでいた覚えがありますが、そのためか、写真もスケッチも残していませんでした。

何も言うことはありません。
ぜひ、訪れてみてください。

日本最古の神社建築「宇治上神社」

日本最古の神社建築「宇治上神社」

日本最古の神社建築は宇治にあります。

「宇治上神社」本殿、拝殿とも「国宝」です。
宇治上神社の他にも国宝に指定された建造物を幾つか見に行ったことがありますが、もう現代建築では到底かないません。

デザインも上、材料の質の高さも上、醸し出す雰囲気も上。

最高の音色が聴こえてきます。

さて、宇治神社本殿は現存する神社と比べるとあまり見ない形式です。
ちょっと専門的になりますが、神社建築の構造形式

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