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会社を学ぶマガジン

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今の社会で大切だけど、実は知らない会社のことを学びたい人のためのマガジンです。 テーマにする会社は、日本を支える「日経225」企業を、業種ごとに紹介していこうかと考えています。
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記事一覧

【イオン】第5回 稼ぎ頭の金融事業は、どんなサービスをしているのか?

【イオン】第5回 稼ぎ頭の金融事業は、どんなサービスをしているのか?

イオングループの金融事業は、第1回の記事でも紹介した通り、グループの3分の一の営業利益を稼ぐ基幹事業です。しかし、金融事業がどんな仕事をしているのかは、スーパーマーケット事業などよりイメージが付きづらいのではないでしょうか?

今回は、イオングループのこれまでの拡大とこれからの成長に欠かせない、金融事業を紹介していきます。

1.イオンの金融事業は、何をしているの?イオンの金融事業は、イオンフィナ

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【イオン】第4回不動産デベロッパー事業がイオンの利益を支えている

【イオン】第4回不動産デベロッパー事業がイオンの利益を支えている

イオンの第4回は、利益の柱でもあるデベロッパー事業を紹介していきます。イオンのデベロッパー事業は、ほぼイオンモール1社が担っています。このため、イオンモールのアニュアルレポートを見ながらその事業内容を見ていきましょう。

1.イオンモールって何をしている会社?
ショッピングセンターの開発と管理運営をしている

イオンモールは不動産ディベロッパーと呼ばれる業種であり、ショッピングセンター(以下SC)

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アパレル業界の流れの中の、不動産ディベロッパーのお仕事をイラストで説明します

アパレル業界の流れの中の、不動産ディベロッパーのお仕事をイラストで説明します

今回は、次回紹介予定のイオンモールに先立ち、不動産ディベロッパー業界、その中でも商業施設(ショッピングセンター)ディベロッパーのお仕事を簡単に紹介します。

今回の対象業種

この記事の対象は、「不動産業」の中の、商業施設ディベロッパーと呼ばれる業種を対象としています。今回は、マンションやオフィスビルを開発するディベロッパーとは区別しています。

商業施設ディベロッパー:ショッピングセンターに代表

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【イオン】第3回 なぜSM(スーパーマーケット)事業は20年で10倍の規模になったのか?

【イオン】第3回 なぜSM(スーパーマーケット)事業は20年で10倍の規模になったのか?



上の写真にあるすべてのスーパーが、今やイオングループであることをご存知でしょうか? 

かつて日本一のスーパーであったダイエーも、2014年にイオンの完全子会社になりました。昔を知る人からすれば、ジャスコ(今のイオン)がダイエーを飲み込むことになろうとは、思わなかったでしょう。

イオンのスーパーマーケット事業(以下SM事業)(*1) は、この20年で大きく拡大し、本業のGMS事業と同規模にま

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【イオン】第2回 GMS事業は、シェア1位なのに、なぜ低い利益率から抜け出せないのか?

【イオン】第2回 GMS事業は、シェア1位なのに、なぜ低い利益率から抜け出せないのか?

イオングループを読み解く、第2回以降は、グループを構成する各事業の仕事内容や、決算を詳しく見ていきます。今回は、イオンの本業とも言えるGMS事業を紹介します。

1.イオンのGMS事業は、何をしているの?GMSは総合スーパー。「AEON」ブランドを運営している。

GMS (General Merchandise Stores) とは総合スーパーとも呼ばれる、米国で発達した小売業態の1つです。食品

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【イオン】第1回 日本最大の総合小売企業はどんなビジネスをしているのか?

【イオン】第1回 日本最大の総合小売企業はどんなビジネスをしているのか?

私にとって、イオンというのは不思議なお店です。学生の頃、地元では普段しばしば使うものの、特にファンというわけでもない、そんなお店でした。

企業としても、私には不思議なことがあります。今や、イオンは日本最大の総合小売企業です。営業収益(売上)は8兆円を超え、多くの人が利用しています。しかし、セブン&アイホールディングスとよく比べられますが、営業利益の額は約2100億円(利益率2.5%)、最終利益は

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【セブン&アイホールディングス】第2回(全2回) 好調のセブンイレブンは次の未来を描けるか

【セブン&アイホールディングス】第2回(全2回) 好調のセブンイレブンは次の未来を描けるか

第1回で紹介したように、セブン&アイの主力であるセブンイレブンは日本と世界で1番利用されているコンビニです。2020年2月期も増益と、好調を維持しています。

しかし一方で、24時間営業問題や、オムニ7の見直し、7payのサービス停止といった問題も、近年耳にするようになりました。

今回はこのセブンイレブンを中心に、セブン&アイがどのくらい大きな会社なのか?、どのくらいもうかっているのか?、を決算

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【セブン&アイ・ホールディングス】第1回 世界一のコンビニが支える総合小売企業

【セブン&アイ・ホールディングス】第1回 世界一のコンビニが支える総合小売企業

今の日本で、なくなると1番不便になる会社、それはセブン&アイ・ホールディングス(以下セブン&アイ)ではないでしょうか?

今回は、国内での1日の来店客数2400万人という、この日本最大級の小売企業である、セブン&アイを紹介します。

1.セブン&アイ・ホールディングスって何をしている会社?コンビニ、スーパー、百貨店などを含む多業態の総合小売企業

セブン&アイは、食品スーパーのイトーヨーカドーか

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アパレル業界の流れの中の、百貨店のお仕事をイラストで説明します

アパレル業界の流れの中の、百貨店のお仕事をイラストで説明します

こんにちは、マナビです。

今回も、次回紹介予定のセブン&アイホールディングスに先立ち、百貨店業界のお仕事を簡単に紹介します。現在の百貨店は、衣料品の販売が大きな割合を占めていますので、アパレル業界の流れの中で、百貨店の仕事がどの部分かを紹介したいと思います。

なお、日本の代表的な百貨店は、三越伊勢丹ホールディングス、Jフロントリテイリング(大丸、松坂屋)、高島屋などが挙げられます。

業界ごと

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スーパーマーケット業界の流れとお仕事をイラストで説明します

スーパーマーケット業界の流れとお仕事をイラストで説明します

こんにちは、マナビです。

今回も、次回紹介予定のセブン&アイホールディングスに先立ち、スーパーマーケット業界の流れとお仕事を簡単に紹介します。あわせて、GMS(総合スーパー)と食品スーパーとの違いについても触れたいと思います。

食品スーパー: 主に食料品を取り扱う専業スーパーのこと。もともとの特徴は、個人経営の八百屋、魚屋に比べて、多品種の食料品を1つの店舗で取り扱い、一括仕入れにより低価格を

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コンビニ業界の流れとお仕事をイラストで紹介します

コンビニ業界の流れとお仕事をイラストで紹介します

こんにちは、マナビです。

今回は、次回紹介予定のセブン&アイホールディングスに先立ち、コンビニエンスストア業界の流れとお仕事を簡単に紹介します。初めてですが、インフォグラフィックも作成してみました。

業界ごとの流れを記事にする理由

今書いている「会社を学ぶマガジン」の中で、各会社の仕事や規模、利益などを紹介しています。その時、毎回業界の説明が重複してしまい、冗長になってしまうと感じました。

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「会社を学ぶ」ための記事を書こうと思った理由

「会社を学ぶ」ための記事を書こうと思った理由

はじめまして、マナビといいます。

会社を学ぶマガジンという名前で、記事を書き始め、ようやく4つほど記事を書き上げました。

今回は、noteで生まれて初めて記事を書き始めた理由を書いておこうと思います。

はじめは、決算を読む!という本やセミナーの実践のため

決算が読めるようになる!という本やセミナーは多いですが、それを読んでも、その後結局実践していないのが悩みでした。
記事を書くことで、実践

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【丸井グループ】「小売×金融」の会社が描く、新しい小売の形

【丸井グループ】「小売×金融」の会社が描く、新しい小売の形

もうずいぶん前のこと、田舎から上京した私には、マルイはファッション意識の高めな10代20代が来る場所でした。その後は生活で関わることもありませんでした。

今回の記事に丸井グループを選んだ時は、百貨店業界も縮小しているし、ビジネスも大変だろうと、勝手に思いながら調べ始めました。

しかしその予想は裏切られ、今回は、丸井グループという会社が百貨店業界の中でいかに個性的かを紹介することになります。同業

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【三越伊勢丹ホールディングス】日本一の百貨店、問われる百貨店の存在意義

【三越伊勢丹ホールディングス】日本一の百貨店、問われる百貨店の存在意義

まだ小さいころ、私は休日に祖父母に連れられて百貨店(デパート)に行くのが楽しみでした。今回の記事を書いていると、もう30年以上も前の懐かしい記憶が蘇ってきました。

三越伊勢丹ホールディングス(以下、三越伊勢丹)は、日本初の百貨店であり百貨店業界で売上日本一の会社です。その会社が長年問われ続けた百貨店の存在意義に答えを出す時が来ています。

1.三越伊勢丹って何をしている会社?三越と伊勢丹、ほぼ百

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