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蛸文(たこふみ)の読書記録

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僕の読書記録です。月に3〜4冊ぐらいのペースで更新してます。
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2023年9月の記事一覧

【統計学の基礎から学ぶExcelデータ分析の全知識】Excelでどこまでのデータ分析が出来るのかがわかる

【統計学の基礎から学ぶExcelデータ分析の全知識】Excelでどこまでのデータ分析が出来るのかがわかる

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆

〜Excelレベルで使える統計手法〜統計学を実際に仕事で使おうと思うと、ついRやPythonなどのプログラミング言語を使わないといけないような気がするのだが、Excelレベルでも基礎的な統計手法は使えるのだ。
それを解説してくれるのが本書。

Excelで出来ることなんて、平均値や中央値とったりぐらいのものだと思っていたのだが、t検定やカイ二乗検定などの基礎的な

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【国民とは何か】精神的原理に基づく国民論

【国民とは何か】精神的原理に基づく国民論

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆

〜国民的結束を呼びかける古典的講演録〜本書は国民論の古典として有名な一冊であり、フィヒテの「ドイツ国民に告ぐ」と頻繁に比較される。
「ドイツ国民に告ぐ」は僕は未読であるが、こちらはナポレオン1世占領下のベルリンで発表され、本書「国民とは何か」は普仏戦争でパリ・ヴェルサイユがプロイセンに占領されるという屈辱(1871年)を味わった後の講演であり、いずれも民族的・国

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【数式図鑑】想定している読者層がよくわからない

【数式図鑑】想定している読者層がよくわからない

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆

〜対象は誰なのだろう?〜本書はタイトルの示す通り、いろんな数式をそれぞれ2〜6ページで解説していく本である。

自然数の和から始まり、終盤にはオイラー展開、ゼータ関数、ABC予想、リーマン予想などなど、数学が好きな人にとっては興味のわく話がたくさん盛り込まれている。

が、正直、数学入門書としては難しいと思うし、数学をしっかり勉強しようとしてる人には物足りない内容

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【数学物語】子どもから大人まで楽しめる数学の話題が豊富な一冊

【数学物語】子どもから大人まで楽しめる数学の話題が豊富な一冊

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜小中学生に読ませたい数学本〜数学って面白い!と思わせてくれる本はいくつもあるが、本書も例に漏れず数学の面白さを伝えてくれる良書である。
本書の初版が発行されたのは戦前であり、その後何度か改版され続けているロングセラーの数学書である。

エジプトやバビロニアにおける数学の誕生から、アルキメデス、パスカル、ニュートン、オイラーなど数学が発展していく様子を簡易な文

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【論より詭弁】論理的にばかり考えてて、良いことある?

【論より詭弁】論理的にばかり考えてて、良いことある?

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆☆

〜論理的思考批判〜何かと「論理的思考」だの「ロジカル・シンキング」だのが重宝されている昨今、その論理的思考に対してメスを入れる稀有な一冊が本書。

本書の著者はレトリック(修辞学)を専門としているのだが、レトリックとはコミュニケーションの場において情報を発信する側が、受信側を説得したり、納得させたりするための、手法やテクニックである。
いわば、相手を納得させ

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【悪魔の傾聴】インタビューや取材を生業とするライターや編集者向けの一冊

【悪魔の傾聴】インタビューや取材を生業とするライターや編集者向けの一冊

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜目的は「相手に本音を喋らせること」〜著者である中村淳彦さんは、ノンフィクションライターであり、AV女優や風俗嬢を相手に人物取材する現役のライターである。2019年本屋大賞ノンフィクション部門にノミネートされた「東京貧困女子。」(僕は未読)で一躍有名になったライターさんでもある。

さて、そんな著者が満を持してそのインタビュー術を惜しげもなく紹介しているのが本

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