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Vol.14 前科者と就労

▼目次
・前科者とは
・何故、前科者になってしまうのか
・繰り返さない、居場所のために

 こんばんは✨
今回は忌み嫌われがちな、日の当たりにくい記事を書いていこうと思います。気分を害すると思われるかたはリターンバック。

前科者とは

 さて、まず導入が難しいので、ちょっと記事に頼りましょう。こちら✿

 筆者は社会福祉の人間です。
ですから、更生保護法のことを講義で習ったことがあります。
保護観察官の方を講師に招き、実情をお話し頂きました。
それを受けてから、
犯罪心理学、家庭心理学、発達心理学等、関わりのある講義を取ることも増えました。

 確かに、大きな犯罪を犯した方も居ます。怖いですよね。
サリンの人間とか私は面会したくない恐ろしさしかないですが(妄信過ぎてなんか怖い)
けど、全員が全員怖いわけではないのです。
そういう啓発の小説を書いたこともありますが、あまり閲覧数が伸びなかったのは、社会が前科者を受け入れたくないと思っているからかもしれません。
その気持ちが、怖い人なのではという気持ちが分からないでもありません。
怖い人は怖いし、おかしい人はおかしいんです。なんだ小児の前で全裸になる性癖って……。。恐ろしいな。

 話を戻します。
前科者は、全員が全員、そんな大きな犯罪を犯したわけではありません。
まあ「江口夏実『鬼灯の冷徹』講談社」をご存知の方は知っているかもしれませんが、軽犯罪が店舗を潰すこともあるにはあります。憎たらしいですよね。作者の憎悪をよく感じ取れました。
ではその人たちは何故、犯罪なんてものに手を染めるのか。

何故、前科者になってしまうのか

 私が聞いた範囲になりますが、
・軽犯罪窃盗「家に1人でいるのが寂しくてついやった」→逮捕されることで一人ではなくなるという悪循環に身を投じている。
・非行犯罪「居場所がない、むしゃくしゃした、自分を受け入れてくれるところなんてない」→心の孤立
・他殺(事故)「超過勤務で意識が飛んだ一瞬だった。そこに人がいて、轢いてしまった。(運転免許証を持つ者として定められている)救急車の要請や人命救助はしたが助からず被害者は死亡し、被害者家族には恨まれ、謝罪の書面も拒否される。償うことも許されない」※被害者側には、謝罪を拒否する権利が保障されています。
・非行犯罪「誰からも存在を認めてもらえない。そのために物を盗んだ。気を引くためというと今更なのだけど、軽率なことをした」
・軽犯罪窃盗「家が無いので盗んだ。刑務所なら寝るところには困らない」

 こんな人たちも、中には含まれているわけです。
もちろん、許せない人も中にはいるでしょう。全部を許せとは言いませんし、言えないのです。
けれども、聞いてみてどうでしょうか?
何かしらの問題を抱えた人が、それをどうにかする手段として犯罪に手を染めた、結果として社会から爪弾きにされて、戻れない。
ええと契約書……。弊社のは誰が書いたのかな、書いてないですね。
転職してきた中で見てきた契約書の概ねには、「犯罪者である場合、出所から5年が経過している者」と書いてあったと思います。
5年です。
短いでしょうか?長いでしょうか?
「犯罪者」や「自己破産者」は、特段に、住宅を借りることもできません。
身分を明かさなければ買い物は出来るかもしれませんが、就職ができないのにお金を使うことはできません。
困りますよね。
だから再犯率が高いのです。
社会が受け入れてくれないから。生きていけないから。
5年間放り出されて、無飲無食で生きていける人間などいません。

 社会の一般論として名高いのは、「犯罪者に人権などいらない」です。
すごくよく聞きます。
まあ火災を起こしたとか、相当な犯罪者にはそれくらいキツイことを言えるかもしれません。転売ヤーは消滅していいと思う(道理が通じないので)
ではごく稀中の稀ですが、「伯父夫婦が実の子を蔑ろにしていたので、頭に血が上って殺してしまった」殺人者はどうでしょう。
確かに短慮でしょう。手段も間違っていたかもしれません。
けれど、子どもは助かっています。心理的にどうかは分かりませんけど。

 彼らの中にある、犯罪の芽は、「お金がない」「家が無い」「一人が寂しい」「誰にも自分を肯定されない」「目に余る行為が我慢できなかった」「一瞬の過ちで人生が変わってしまった」というものもあるのです。
どうでしょうか?
貧困や、心の隙間だったりとか、そんなものが多いですね。
だから、私は、自分がたくさん稼いだら、衣食住の食住だけを担保する事業……ボランティア??としたいと思っています。
カプセルホテルみたいにギュウギュウでも、寝る場所には困らず。
安物ばかりにはなるかもしれないけど、食事も悩まなくて済む。
そうしたら、こんな悲しい気持ちで犯罪に手を染める人が減ると思うし、犯罪に手を染めてなくても、困っている人の助けにはなると思うのです。

 確かに、これが最善だとは思っていません。
中には「三好輝『憂国のモリアーティ』集英社」のように、恩を仇で返す人間もいることでしょう。そんなに簡単なことだとは思っていません。

 更生保護法の話で、保護観察官の方から話を聞いた時に、「この業種に就く社会福祉士は少ないのです」と聞きました。
学生だった私は、それが何故か調べました。
その一環が「家庭心理学」にあります。
「自分には居場所がない」。そんな心にどんな芽があるのか、講師はお話をしていましたので。

 話すと長いので端的に言ってしまうと、「お金の問題」「住むところの問題」「心の孤立の問題」「贖うことを許されない苦しみ」があり、際立って大きいのは「お金の問題」「住むところの問題」です。
ええと、筆者の賃貸契約から少し抜粋しますね。

不適格基準
・公序良俗に反する(中略)信用に著しく欠けている者。
・集団的又は常習的に暴力行為などを行い(中略)関与していた者。
・組織的な犯罪の処罰および犯罪収益の規制等に関する法律(平成11年法律第136号、その後の改正を含む。)(中略)に関係していた者。
・賃金業法(昭和58年法律第32号、その後の改正を含む。)第24条第3項に定義される(中略)関係していたもの。

 今は「5年以上経ってない者」とか書いてないのですね。法律で記載内容に変更があったのでしょうか。
ともあれ、一番最初のものは簡単に言ってしまえば「前科があるもの」になりますね。前科持ちは信用されにくいですから。
賃貸契約書にそのように書かれていて、住む場所が得られるでしょうか。
住所がない人は働きにくいです。登録時にどうしても必要だからです。
働けないということはお金を稼げません

 お金がない、住所が無い、じゃあどうする。犯罪者に戻ってしまうわけです。YouTubeのリンク動画でも言っていましたね。
それを妨げているのは、「自分には関係がないから」と他人事にして、その実阻害だけはしている、事の芽に興味のない人です。
私とて似たような状況ですが、知識があったからこそ住所だけはあり、食事はちょっと不全ですが、社会的繋がりだけは保たれています。
一歩間違えれば私だって犯罪者予備軍なのです。お金がないですからね。

繰り返さない、居場所のために

 何が出来るって、そう何が出来るわけではありませんが。
私に出来ることは、知ってもらうために発信することだけです。

 叶うのなら、理解して、ちょっとだけ「怖い」を薄める。

 全員が全員、心の底からの悪党というわけではありません。
何かしらに困窮した人も多い、というか、そっちの方が多いのです。
障害者が、障害を負っても生きていくように
前科者だって、それ以降の人生を生きていかねばなりません。
どんな人だって、お金や住むところ、居場所というものから逃れられないのです。

 それが、みんな共通した悩みなのです。

 障害者になっても、人生は続いていくし。
ワーキングプアだからって、食べる金だけはあるから生活はしていくし。
かといって趣味に使えるお金はない。
生活保護や障害年金で生活していても、ギリギリの人が多いし
ホームレスは家すらない。家賃にあてるより食べ物にあてないといけないので、道路で寝るんです。
本当に居るんですよ。私は見たことがあります。決して漫画の話ではありません。

 お金、住むところ。
誰もがぶつかる困難。貧困や犯罪は同じところに芽がある。
戻りたいと願う人もいる。
それでも、社会は「前科者なんでしょ?」という目で見る。
それが、どれだけ、反論の余地がないために、聞くしかできず、傷付いても言葉にできないものになろうと。
その通りだから、すみませんでしたと頭を下げて、その場を去るしかない状況を生んでいるか。
厚生を望む前科者にすら、社会は「前科者なんでしょ?」という目を向ける。恐ろしいからでしょうか。あり得ないと感じるからでしょうか。近寄らないで欲しいのでしょうか。その恐怖は、厚生を望む人に、どんな風に届くでしょうか。

 彼らには、どんな居場所が必要でしょうか。
どんな方法で、生きていく手段を確立していかないといけないでしょうか。
社会が爪弾きにするなら、それ以外でしかない。今は。
弊社がそういうクッション的な存在になれたら、いいなと思います。
弊社は……、契約書の作成が本当に下手ですね(汗)
誰が書いたんだろう……表に出すなと書いてあるので書けませんが。
禁止されている事項はありますから、一定基準を満たしていなければいけないかもしれませんが。
ひとつの打開策の分野として、見て頂けたら嬉しく思います。

 明日は書けるか分かりません、すみません💦
時間配分と障害の体調的に難しい気がひしひしと……。
その時はつぶやきだけしに来ますので、ご容赦ください。

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