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#アート

宝物のような本たちとの出会いに祝福を #2022ベスト本

宝物のような本たちとの出会いに祝福を #2022ベスト本

うまくいえないけれど、「この本は自分の人生にとって財産になりうる」という本のなかには、景色を忘れられない本と、言葉を忘れられず思考を促される本とがある。

そんな本を、私自身の言葉で抱きしめたい。

2022年最後のnoteは、今年読んだ72作品の中でも特別な8冊について。

ひとこと読書記録のバックナンバーはこちら↓

*ネタバレはありません

①「アートを巡る旅に出よう。きっと何か、変わるから

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パリに焦がれて

パリに焦がれて

原田マハさんの『たゆたえども沈まず』を読みはじめた。

マハさんのアート作品を読むのは4冊目。

いつもなら夢中になるあまり読む手を止められないはずなのに、私は手を止めた。

フランスへ、パリへ、行きたい。

想いが溢れて苦しくなって本を読む手を止めた。本の中にいるテオや、忠正や、重吉(ゴッホすらまだ出てきていない)に強い共感をおぼえると同時に、パリにいられる彼らに嫉妬した。

この夏、読んだ本1

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原田マハ『モネのあしあと』
オーランジュリー、オルセー、マルモッタン・モネ(初耳)、ジヴェルニーにあるモネの邸宅を訪れたくなった。パリを旅するときには必ずゴッホとモネのあしあとシリーズを持っていきます。第5章マハさんおすすめのコースでパリを旅したい!最高&贅沢なガイドブックです。

原田マハ『ゴッホのあしあと』読了。巻頭にゴッホを巡る地図があって、巻末にそれをなぞる形でマハさんの解説があって、ゴッホとゴッホを書いたマハさんの想い、『たゆたえども沈まず』に浸れる最高の一冊。フランスやオランダを訪れる際には必ず持って行きたい。

原田マハ『いちまいの絵』読了。26枚分の名画についてマハさんの解説を読める贅沢な本。名画と書きつつ、知らないものもたくさんあって、教養になった。元々好きだったもの以外では東山魅夷『道』、カラヴァッジォ『聖マタイの召命』あたりは今回印象に残った好きな絵画。

原田マハ『常設展示室』読了。読み終わったあとも6つすべてがちゃんと印象に残っている短編集。どれもぜつぼうの隣にアート寄り添う瞬間が切り取られていて、今後何かあるたびに1話ずつ選びとれそうだなと感じた。本を閉じたあと、思わず「あぁ好きだなぁ」と呟いてしまった。

原田マハさんに魅せられて

原田マハさんに魅せられて

知っていたら人生が豊かになることっていくつかあると思う。

たとえば、歴史と美術。

いわゆる"教養" "リベラルアーツ"といわれるものの中でも、
「歴史なんて過去のこと知ってなにになる」
「芸術の世界はわけわからんね」
と軽視されがちかもしれない、この2つ。

学校教育では“文化史” “美術史”という括りで、受験を突破するための手段にされてしまうこの2つ。

中学受験時代から歴史の勉強は好きだっ

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